式正織部流「茶の湯」の世界

式正織部流は古田織部が創始した武家茶を伝えている流派で、千葉県の無形文化財に指定されています。「侘茶」とは一味違う当流の「茶の湯」を、武家茶が生まれた歴史的背景を中心軸に据えて取り上げます。式正織部流では「清潔第一」を旨とし、茶碗は必ず茶碗台に載せ、一人一碗をもってお客様を遇し、礼を尽くします。回し飲みは絶対にしません。

2022-12-01から1ヶ月間の記事一覧

167 利休切腹(3) 茶の湯の覇道

町工場の社長が、巨大コンツェルンの総帥達と肩を並べて事業を展開して行くには、どうしたら良いか? いや、更に言うならば、彼等より抜きん出て上に立ち、彼等を思う様に牛耳(ぎゅうじ)りたい。 ビジネス風に譬(たと)えれば、田中与四郎の志はそこにありまし…

166 利休切腹(2) 売僧(まいす)

昭和末期から平成の初期、日本はバブル景気に沸きました。 東京の都市再開発で不動産バブルが沸き起こり、地上げ屋が跋扈(ばっこ)しました。有り余った資金は投資に流れ株式が高騰、ゴルフ会員権、高級乗用車、果ては女性達があられもない衣装をまとって、お…

165 利休切腹(1) 木像事件

利休の突然の賜死は多くの謎を含んでおり、未だに解明されておりません。謎を解き明かそうと、多くの方が説を唱えております。それらを読む内に、一つ気が付いた事があります。それは当時の人の人権意識が、現代人とは全く違う事を、見落としている点です。 …