タンニン
湯温が80°を越えるとタンニンの浸出が増えます。
タンニンはカテキンが変化したものです。タンニンもポリフェノールの一種です。ワインなどにも含まれており、ワインの中に微かに感じられる渋味も、タンニンに因ります。タンニンは鉄などと強く結合します。従って、貧血などで鉄剤を服用している時などは、お茶などで薬を飲まない方が良いでしょう。
カフェイン
85°C以上の湯温で淹れると、カフェインの浸出が増大します。
カフェインは苦味成分です。
カフェインはお茶などの外、コーヒーなどにも含まれており、眠気覚ましや利尿作用などがあります。勉強や仕事などの前にお茶やコーヒーを飲むと、頭が冴えて集中力が増すという効果もあります。ただ、これも過ぎたるは及ばざるが如しで、たくさん摂り過ぎると弊害も出て来ます。
厚生労働省の健康・医療のカフェイン摂取量についての発表の中で『カフェインを過剰に摂取した場合には、中枢神経の刺激によるめまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢、吐き気等の健康被害をもたらすことがあります』と注意喚起をしています。
英国食品基準庁では妊婦のカフェイン摂取量を一日200ml(マグカップ2杯分)と定めています。それより摂り過ぎると、赤ちゃんが低体重で生まれる可能性があり、高濃度のカフェインの場合、流産する可能性があるそうです。
カナダ保健省では健康な成人は一日400㎎、妊婦は300㎎までとされているそうです。WHOでは特に数値は決めていませんが、妊婦はコーヒーの摂取量を一日3~4杯までにすべきだとされています。
厚労省の食品中のカフェイン濃度比較表によりますと、
煎茶の場合、10gの茶葉で90°Cのお湯430mlで1分で淹れると、20㎎/100mlの濃度
焙じ茶、ウーロン茶は15gで90°Cのお湯650mlで0.5分淹れて、20㎎/100mlの濃度
と書かれています。この淹れ方でいれると、煎茶・焙じ茶・ウーロン茶の三者は同じになります。
まあ、なんですね、この数字からすると、お茶を一日に10杯飲んだとしても200㎎のカフェインですから、お茶だけ飲んでいる分にはカフェインの弊害はあまり心配無い様な・・・・
水分の摂り過ぎは夏バテの素ですから、やはり過ぎたるは及ばざるがごとしです。
婆は夜お茶を飲むと眠れなくなります。
サポニンですが、これはちょっと厄介です。
サポニンには親水性・親脂性があります。脂っぽいものを食べた時、お茶を飲むとサポニンの作用が脂を溶かしてくれるのか、口の中がさっぱりします。けれどもそればかりでなく、コレステロールで出来ている細胞膜を溶かす毒性があります。その為胃が荒れたりします。お茶を飲むと胃が痛くなる人がいますが、その作用が原因だと婆は思います。
カテキンに抗酸化作用と殺菌作用があるように、サポニンにも抗ウィルス作用がある、と言われています。サポニンは親脂性なのでウィルスの外皮を溶かす効果があるのかも知れません。ただ、それが有効になるには相当のサポニンの量が必要なのではないかと心配になります。新型コロナウィルスなどの様に強烈なウィルスに対しては、「蟷螂(とうろう)の斧」のような気がします。
せめて「蟷螂の斧」が、ロブスターの鋏ぐらいになってくれるといいな、と思います。日本で新型コロナウィルスの死者が少ないのは、もしかしたらお茶のお蔭げかも・・・
余談・水中毒について
注意 : 水も、短時間に過剰に摂取すると、血液中の塩分濃度が下がって低ナトリウム血症になり、死亡事故に繋がります。ビールの一気飲みじゃあるまいし、と馬鹿にしてはいけません。単なる水でも大量の一気飲みは事故を起こします。人の体は、体内の水とナトリウム・カルシウム・カリウムなどの濃度がバランスよく一定に保たれていれば、体の機能がまともに働きますが、それが崩れると、心臓や腎機能に重大な影響が出て来ます。
こくみん共済が『水の摂取でも要注意 水中毒の原因や対策を知ろう!』という題でネットに出していますので、そちらを参考にして下さい。
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