式正織部流「茶の湯」の世界

式正織部流は古田織部が創始した武家茶を伝えている流派で、千葉県の無形文化財に指定されています。「侘茶」とは一味違う当流の「茶の湯」を、武家茶が生まれた歴史的背景を中心軸に据えて取り上げます。式正織部流では「清潔第一」を旨とし、茶碗は必ず茶碗台に載せ、一人一碗をもってお客様を遇し、礼を尽くします。回し飲みは絶対にしません。

209 式正茶法って難しいの?

質問番号は前号のブログ№208に引き続きますので、Q15.から始まります。

(なお、前号ブログ№208へは、「最新記事」欄の「208 式正って何?」をクリックして頂けると前号が表示されます。記事の最末尾にある「関連記事」をクリックしても表示されます。また、それ以外の過去の記事(2020年まで)については「月別アーカイブ」をクリックすると、その月や年にupされた記事が出て参ります。最近は月1のupでしたが、1年近く前の記事は月に何本かupしております。)

 

(209本の全記事については「記事一覧-式正織部流「茶の湯」の世界」 はてなブログ を検索して頂きますと、鎌倉時代から江戸時代までの武士の歴史と、それにまつわる文化・美術・工芸や茶の湯の変遷などの項目一覧がupされておりますので、そちらからもご覧頂けます)

 

お点前(てまえ)について

Q15. 式正織部流って普通のお点前より時間がかかるって聞いていますが、本当ですか? 

A  はい。本当です。丁寧にやろうとすると、どうしても時間がかかってしまいます。

 

Q16. お点前に時間がかかって、足が痺れて大変だ、と聞いていますが、そういう時はどうするのですか? 

A. そういう時は携帯用の小さい腰掛椅子を使って下さい。茶会の時などはこちらで用意しておりますが、時には足りなくなる場合も有ります。正座で無く胡坐(あぐら)をかいても構いません。式正織部流は武士の茶です。事態急変で戦闘に突入する様な事があった時、足が痺れて動けなかったら、それこそ命とりですから、胡坐もOKです。

女性の場合は胡坐をかくわけにはいきませんので、腰掛けを使ったり、もし、それが無ければ、正座しながら足の裏を時々動かしたりして、工夫をしながら席に臨む様になります。

 

Q17. 免許皆伝のお免状は3年習ったら貰えますか? 

A . 率直に申し上げます。初伝は貰えるかもしれませんが、皆伝は3年では無理です。「石の上にも三年」と申しますが、どんな場合でも三年で身に着くのは基本の基です。お稽古に促成栽培は効きません。それは他流のお稽古であっても同じです。そして、やればやる程深くなりますので、一生お稽古です。

 

Q18. そうは言っても、抹茶をお茶碗に入れて掻き混ぜるだけでしょ? 3年も有れば十分だと思うけど。 

A .  お茶は、春夏の季節には風炉で点てます。秋冬の季節は炉で点てます。ですので、どのお点前も春夏と秋冬の2シーズンを経験しなければなりません。そういう訳で1年間に習えるお点前はそう多くはないのです。

その上、薄茶と濃茶、碗形の様な普通茶碗と天目茶碗の点て方の別があります。更に香点前や炭手前などが加わりますから、なかなか3年ではマスターできません。

 

Q19. あんまりお稽古の期間が長いと、月謝を払うばかりでちっとも稼げないじゃないですか。それでは先生になって元を取ろうとしてもコストパフォーマンスが低過ぎると思うんです。3年位で教えられるようになれば、コスパが良いかな、と思ったので・・・

A. 確かに言われてみればそうですね。ご懸念はご尤もです。

巷には1ヶ月の講習会を終了すれば、とか、或いは試験に受かれば何々資格が取れる、というものが沢山あります。そして、資格が取れれば収入手段に繋がります。自動車免許や介護士を始めとする多くの資格は、ン十年も習わなくても免許が取れます。けれど、日本の伝統芸能では3年習った位では一人前とは呼べない世界です。

茶湯も伝統文化の一つなのですから。

 

空也上人と瑞阿弥

 

Q20. 古田織部の家系は断絶したと聞いております。なぜ、織部の茶が今に伝わっているのですか?

A.  古田織部の子供達は皆刑を受けて死に絶えてしまいました。けれど、古田織部の女婿(じょせい)(=むすめむこ)で、古田重続という人がおりました。彼は九州の豊後岡藩に家老として仕えておりました。彼は婿ということで幕府からの追及を受けずに助かったのです。古田家は代々織部の茶法を伝えていました。

その子孫の宗関(重名(しげな))は、1839年(天保10年)に生まれ、豊後岡藩の家老職を勤めていました。明治維新の時、廃藩置県により失職し、東京へ移住。古田織部の茶法を教えて生計を立てました。

宗関は1898(明治31)年に『茶道恩知会』を創設し、娘・咲子(素春)、岡崎淵冲、原鉄石(宗改)などへ織部の茶法を伝えました。彼は1913(大正2.)年2月11日に没しました。

 

Q21. すると、式正織部流は古田宗関から秋元家に伝わったのですか?

A. 宗関の高弟・原鉄石(宗改)から秋元瑞阿弥に伝わりました。原鉄石は、宗閑が持っていた織部の侘茶法と式正茶法の内、特に願い出て式正茶法を伝授され、それを極めた人です。それを瑞阿弥に伝えたのです。

 

Q 22, 秋元瑞阿弥って、世阿弥のようで珍しいお名前ですね。普通、お茶の先生の号は「宗」とか言う字が付く方が多いのですが、何か謂(いわ)れがあるのですか?

A. 秋元瑞阿弥師は東京で秋元商会を立ち上げ商売をしておりましたが、出家なさっています。瑞阿弥は法号です。空也上人の宗派です。布教師としての資格を持ち、街に出て布教して歩いておられたと、当代から伺っております。秋元家の御仏堂に瑞阿弥師が布教に用いられた法具の、鹿の角の付いた杖や鉦(かね)と撞木(しゅもく)、瓢箪などが飾られていました。彫像や絵で見ていたそれがこれなのか! と 目の当たりにして、何とも言えぬ尊いオーラを感じ、感慨深く拝見させて頂きました。

 

Q 23. 空也上人と言えば、空也上人像が有名ですが・・・あの、口からお坊様が何人も出て来る不思議な像の?

A . そうです。あの空也上人の宗派です。あの像の口から出ているのは、阿弥陀様6体です。「南無阿弥陀仏」の六つの文字の一つ一つが仏様に変化する事を表しています。

阿弥の称号は阿弥陀仏の略です。ですから、瑞阿弥は瑞阿弥陀仏とも申します。

話は脱線しますが、観阿弥世阿弥も、正式には観阿弥陀仏・世阿弥陀仏と申し上げます。時には略して観阿とか世阿とかいう事も有ります。

 

Q 24. そうすると、空也上人の宗派は芸術家が信仰する宗派ですか?

A . いえ、芸術家専門の宗派と言う訳ではありません。空也上人は、浄土宗を開いた法然上人よりも230年以上前の人です。空也の教えは、南無阿弥陀仏と唱えれば誰でも救われると説きましたので、殿上人から下人に至るまでの信仰を集めました。只管(ひたすら)念仏を唱え、信仰の法悦をもって人々を極楽に導くという行動的な宗派です。念仏踊りでも知られています。実は、空也信仰は武士と深い関係がありまして、切っても切れない間柄でした。

 

Q 25. どういう関係ですか? イメージが湧きません。武士と言えば禅宗だと思っておりました。

A. 空也上人とその弟子達は色々な場面で活躍しました。道普請、橋掛け、灌漑(かんがい)工事等々色々ありました。戦場での彼等の働きも見逃せません。死に行く人に寄り添って極楽へ行ける様に引導を渡したり、戦死した兵士を埋葬したり、言わば戦場の宗教者としての仕事です。彼等は戦場に身を投じ、宗教者としての役割を果たしていましたので、対立する双方の陣から、陣地フリーパスの恩典を得ておりました。

 

明治以後の茶湯

 

Q 26. 式正織部流が千葉県の無形文化財に指定されるほど希少な流派だそうですが、もっと多くの人に知って貰ったら如何ですか?

 A. 有難うございます。そう言って頂けると端くれの婆でも嬉しくなって元気が出ます。式正茶の良さをもっと知って貰えたら・・・との思いでこのブログを書いているのですが、なんとも、ハァ、力不足で・・・

 

Q 27. 大体、ひょうげもんの織部が式正茶法をやるなんて、おかしいじゃないですか。いくら秀吉から『武家に相応しい茶を創始せよ』と命じられたって、織部が拓(ひら)いた織部独特の創造の世界と式正茶は真逆の世界ですよ。まるで、ピカソにダビンチ風に描けって命令する様なものです。そうじゃありませんか?

A. あ、成程。そういう風に考える方もいらっしゃるのですね。婆はその辺の事に全く気付かず、織部の茶法の二刀流の矛盾を、何の疑念も無く当たり前に呑み込んでいました。

婆はこう考えていたのです。外出をする時は靴を履きます。家に上がる時は靴を脱ぎます。それと同じで、「場」が違えば、対応も違ってくるのだと。

将軍・秀忠の時代は、秀忠が古田織部の弟子であり、又、秀忠が織部に心酔していた事も有って、大名達は織部の茶法・特に式正の茶法を身に着けていました。それは、単に上様に忖度して「右へ倣(なら)え」だけの理由では無く、式正の向かう方向が彼等の地位と感性にマッチしていたからだと思っております。それに、将軍御成などの時に恥を掻かない為にも、式正茶法は必須教養だったのです。となれば、その家老たちも学ぶようになります。上級武士達の間にこうして式正茶法は広く浸透していました。

ところが、明治維新で徳川幕府が瓦解(がかい)すると、かつての秩序は崩壊し、権威は地に墜ちました。式正茶法もそれを支える人達が世の中から退場してしまいましたので、すっかり行われなくなりました。

それに、明治維新後、茶の湯は式正茶だけでなく衰退の危機を迎えた時期がありました。

(※ 『武家に相応しい茶を創始せよ』と織部に命じたのは、太閤秀吉では無く、二代将軍・秀忠だった、という説が最近浮上しています。)

 

Q 28. 衰退? どういうことですか?

A. 明治維新になると、政府は先頭に立って西洋化に走り出しました。その影響で古き良き日本文化は顧(かえり)みられなくなり、多くの伝統文化が否定される様になりました。それまで文化の支え手であった大名達は没落し、表舞台から消えて行きました。爵位を得て活躍した大名達も、鹿鳴館に代表される洋風の風に踊る有様です。茶湯界は生計を立てるのに随分と苦労する様になりました。茶人の職業は政府により「遊芸稼ぎ人」に分類されたそうです。

これではならじ、と立ち上がった三千家は、京都府に上申書を提出したそうです。(※ 三千家→表千家・裏千家・武者小路千家)

千宗屋著『茶 利休と今をつなぐ』によりますと、上申書では茶湯が単なる遊芸ではなく、礼儀忠孝を重んじる道であると説いております。彼等は、大名に頼らず財閥へとシフトし、更に、一般大衆に広く浸透して行くように活動して行きます。

茶道は良妻賢母に育てるに相応しいものであると、女子教育に取り入れる学校が出て来ました。花嫁修業の一環として一部の学校で取り入れられると、それが人気になり、以後、女性の教養に必要なアイテムとなって行ったのです。

一部の学校で女子教育に茶道が取り入れられると、それまで男性のものだった茶湯が、女性全盛の時代に突入していきました。財界では、茶湯は相変わらず男性のものとして残っていましたが、それも、戦後の財閥解体後は次第に影を潜めて、代わりにゴルフなどが流行る様になりました。

  

お稽古について

 

Q 29. 古田織部と言うと、織部焼きが有名ですが、お稽古を始めるには、織部焼きの茶碗を自分で用意しなければなりませんか? 

A. それは必要ありません。

式正織部流では、織部焼きに代表されるような歪んだお茶碗は使いません。形の整った茶碗を使います。ご自宅での練習用に買い求めるのでしたら、ご飯茶碗や汁椀の様な形をした抹茶用の茶碗を買い求めて下さい。

 

Q 30. お家元推奨の茶碗や書画骨董などを買った方が、お店で自分好みのものを勝手に買うより良いですか

A. 織部桔梗会は特定のものを特別に推奨する、と言う事は行いません。元々誰それ様お好みの・・と云う様な個性的な茶碗は使用しませんので、そういうものを斡旋する必要はないのです。短冊や掛け軸、水指なども同様です。

 

Q 31. もし、入門するとしたら、事前に準備する物は何ですか?

A. 最低限に「懐紙」と、「くろもじ」又は「菓子切」を用意した方が良いでしょう。その上で、それを入れる懐紙入れがあれば十分です。

袱紗も必要ですが、それはお教室に入門してから買います。市販の袱紗は使ません。何故なら、当流の袱紗は七つ桔梗の紋入りです。その袱紗を捌いて、折り紙のように折ると、その折り方によって表に現れる模様が変化します。それが見せ場でもありますので、他所の袱紗では具合が悪いのです。

※ 因(ちな)みに、当流の袱紗さばきや折り方には次のようなものが有ります。

草折り、行折り、真折り、短冊折り、兜(かぶと)折り、衣文(えもん)折り、烏賊(いか)折り、包み折り、屏風畳み等があり、柱結びでは蝙蝠(こうもり)、蝉(せみ)、鶴、昇り龍、下り龍などなどがあります。

 

Q 32. 事前に何も用意しなくても大丈夫ですか?

A. はい。ただ、お稽古が具体的に始まるまでに、「懐紙」と、「くろもじ」or「菓子切」を用意して置きます。

婆は長い間少ない道具しか持たず、自宅での練習はイメージトレーニングのエアーで殆ど行って参りました。恥ずかしながら未だに風炉も釜も台子も持っておりません。

もし、あなたが当初から先生を目指すのでしたなら、或る程度上達した時点で、段階を進むごとに少しずつ道具を買い揃えて行った方が良いでしょう。いっぺんに買おうとすると負担が大変です。

式正織部流には他流には無いお盆・茶碗台などの独自のものがあります。真台子は形が他流と全く同じですが、サイズが一回り大きいので矢張り他流との兼用は無理で、注文制作になります。(お稽古が進み奥伝になると、お盆や天目茶碗などを幾つも載せる様になります。そうなると普通サイズの真台子では載せ切れなくなりますので、どうしても特注品になってしまうのです。) 真台子点てはずっと後になって習いますので、入門時にすぐ必要は無く、その頃に用意してもよいかと思います。但し、これはあくまでも先生を目指す方へのアドバイスですよ。婆みたいに、無手勝流の者も大勢いらっしゃいます。

 

Q 33, お稽古に着物を着なければなりませんか? 着物について、なにかアドバイスが有れば教えて下さい。

A. 男性も女性も、お稽古は洋服で大丈夫です。動きやすいものがいいでしょう。タイトな服だと動き難いですし、足が痺れ易いです。

それから、金属や石のアクセサリーや腕時計は、お道具類を傷つけるので外す事。ネイルアートなどの粉飾は論外。ネイルのデコレーションは手の安定的な動きを阻害し、お道具の損傷損壊を招き易く、茶席の雰囲気をぶち壊すので厳禁。香水や芳香剤は控える事。

女性の方へ

着物のことですが、お手持ちにお母様やお祖母様のお着物があるのでしたら、わざわざ作らずにそれをお召しになったら素敵だと思います。

もし、お茶会用に初めて着物をつくるのでしたら、一つ紋の色無地か江戸小紋の着物の、どちらか1枚を作るといいでしょう。紋入りの色無地はフォーマルですし、季節に関係なく着られます。色の指定はありません。江戸小紋は江戸城登城の時の裃(かみしも)の柄ですので、格式があり、色無地同様に季節に関係なく着られます。

一般的な小紋には色々の柄があります。大きな花柄ですと、描かれている花によっては着用季節が限定される場合がありますので、花柄を選ぶのでしたらオールマイティになるように、小柄なものを選ぶと無難です。

訪問着は略礼装で格があり選択肢の中に入ります。茶席に相応しいと薦めるお店の方もいらっしゃるでしょう。最初の一枚を作る時は色々迷うでしょうが、どのような季節でも場でも通用する様なものを用意するのが良いでしょう。

式正織部流は武家の茶湯なので、武家の奥方か娘の装いが目安です。華やかさよりも質実剛健を旨とし、お客様より控え目にします。また、茶道具より着物が際立って華やかで目立つものは、お客様の注視を着物が集めてしまって茶道具の影が薄れてしまいますので、その辺も考慮に入れた方が良いでしょう。くれぐれも他人と比べて着物の優劣を競ってはなりません。

男性の方へ

お稽古は普段お召しになっているもので大丈夫です。女性の方にも申し上げましたが、お稽古中はネックレスや時計などの金属類は外します。男性の方で長髪の方は、髪の毛などが散らからないように蓬髪(ほうはつ)は控え、きちんとまとめて整えて置きます。(長髪のままですと、ザンバラ髪の敗残の将のイメージを彷彿とさせ、式正の茶席には相応しくありません)

茶席の点前やスタッフなどに臨む時は、紋付・袴になります。着流しはしません。

女性にしても男性にしても、入門して直ぐ着物を作るのではなく、しばらく様子を見てからの方が良いでしょう。お茶会などでは、担当する役割によって着物を着用しなければならないポジションと、そうでも無いポジションがあり、それはその時になってどういう役割に割り振られるのか分かりません。ですから、余り着物の事などに捉われず、ひたすらお稽古に励んでください。

 

Q 34. もし、あなたがこれから式正織部流を習う人にアドバイスをするとしたら、どんなアドバイスをしますか?

A. 少しずつ、倦(う)まず弛(たゆ)まず、一歩一歩歩みなさいと申し上げたいです。

それと、健康に心掛け、体幹を鍛えなさい、と。

立つも座るも歩くにしても、重心を丹田に落として動きを滑らかにし、姿勢を正して美しい所作をするには、体幹がしっかりしていないと務まりません。インナーマッスルを意識して、強靭かつ柔軟な筋肉と、しっかりした骨を持つように心掛けましょう。

猫背にならない様に、類人猿の歩き方にならない様に、顎が上がらない様にと、姿勢については色々注文がありますが、式正茶に於ける心構えとしては、能舞台に立つような気構えでお茶に臨んで下さい。

婆も80歳を越えて否(いや)が応(おう)にも年を取り、随分姿勢が悪くなりました。他人様に言えた義理では無いのですが、己の反省を込めて申し上げます。

 

 この記事を書くに当たり、下記の様な本やネット情報を参考に致しました。

茶 利休と今をつなぐ  千宗屋  新潮社

古田織部14世 宗閑居士百年忌記念 古田宗関 パンフレッド 宮下玄覇著

秋元瑞阿弥と空也念仏 -「織部桔梗会」創始者と関東空也の接点を探る 早乙女牧人

流祖・古田織部正と其茶道/秋元瑞阿弥

明治期東京株式取引所の株式取引制度 日本取引所グループ

東京国立博物館 特別展「空也上人と六波羅蜜寺」

ウィキペディア 

ウィキランド 

織部流の概要-わかりやすく解説Weblio辞書 

茶道式正織部流-千葉県

文化財(県指定) 茶道 式正織部流 | 市川市公式Webサイト

伊藤先生インタビュー(1)-伝統文化資料室-g00

ひょうげみん|茶の湯こぼれ噺

季節と時節でつづる 戦国おりおり へうげもの・古田織部切腹の余波 橋場日月

織部は大名じゃなかった可能性も!? 東京大学・本郷教授の「歴史キュレーション」

古田織部 | 朋庵・茶噺-FC2

一遍 いっぺん いつぺん(1239‐1289 ) 空也 くうや(903‐972) おどりねんぶつどりねんぶつ・をどりねんぶつ  はてなブログ

古田織部 | 朋庵・茶噺-FC2

この外にも書き切れない程の沢山の情報を利用させて頂きました。心から御礼申し上げます。

  

後記

いままで、「式正織部流茶の湯の世界」をブログに書き綴って参りましたが、そろそろこの辺で筆を置きたいと思います。

2020年4月から書き始めたこのブログ、長きにわたりご愛読ありがとうございました。皆様方が読んで下さっていると思うと、毎日パソコンに向かうのが励みになり、生き甲斐にもなっておりました。ただ、近頃視力も聴覚も衰え始め、物忘れも多くなり、この辺が潮時かと思う様になりました。

駄文のつれづれ、お見苦しい点も多々あったかと思われますが、歳に免じてお許しいただきたく、ご容赦下さいますよう、伏してお願い申し上げます。

先輩諸先生方や、同僚茶友の皆様方のお支えを頂きまして、この上ない幸せ者でございました。端くれ者の婆のたわごとを、寛大にも御容認して下さった皆々様に心より感謝申し上げます。

また、このブログが書き綴られてこられましたのも、先達方々の叡智の結晶である論文や、書籍のお蔭であり、婆独りでは何も出来ませんでした。ネットで情報を開示して下さった方々がいらっしゃらなければ、それからそれへと話を進める事も出来なかった事でしょう。

仰ぎ見る方々へ、微輩の老婆から深甚より御礼を申し上げます。誠に有難うございました。

80年間の時代の進歩は凄いものです。若い頃は会社帰りに日比谷図書館に通い詰めて、書架から本を取り出しては、必要な頁をノートに鉛筆で書き写していました。ところが今ではインターネットで以前よりずっと知識が手に入り易くなりました。その恩恵に浴せる我が身が嬉しく、これからは机上の図書館を相手に楽しんで参りたいと思います。

長々と申し述べて参りましたが、向寒の折、くれぐれもお風邪を召しませんように、皆様のご健康と御多幸を切に祈り申し上げております。

               皆様のご活躍を念じて    かしこ

          2024(令和6)年12月1日

                         古田瑞陽

 

著者来歴 昭和18年東京生まれ。都立八潮高校卒。安田火災海上(株)就職。電算機室勤務。27才で結婚退職。二男一女の母。60歳の時、式正織部流の竹寶庵に入門、秋元瑞燕師・秋元瑞芝師の両氏に師事。茶湯歴20年。式正織部流教授。弟子をとらず専ら研鑽に励み現在に至る。(昭和18年生は届出年。実は17年生)

作品「おんばの話」 1992年第43回コスモス文学新人賞(童話部門)受賞。

著書「ガリバー君の特派員報告」。 1999年発行 絶版

 

 

 

208 式正って何?

式正織部流への質問(1)

式正織部流を習い始めてからたかだか20年しかない婆。若い頃からン十年も習っていらっしゃる先輩の諸先生方に比べれば、全くの初心者です。烏滸(おこ)がましいにも程がありますが、恥ずかしながら今迄訊かれても答えられなかった事どもを、あ、そういう事だったのかと今になって分かった事も有りますので、分かっている範囲と、それから類推した婆の想像を交(まじ)えて、(まと)めてみようと思います。

一問一答形式です。

 

Q 1. 式正織部流は聞き慣れない流派の名前ですが、それは何の流派ですか?

A .     茶の湯の流派です。千家三流をはじめとする多くの茶道の流派がありますが、式正織部流はその内の一つです。他流と大きく違う所は武家茶である事、書院で行われる茶である事、儀式のお茶である事などです。その特徴故に千葉県の無形文化財になっております。

無形文化財になっているという事でもお分かりの様に、それだけ希少の流派だと言う事です。隆盛を極める他流に比べて圧倒的に知名度が低い流派ですが、伝統を絶やさない為にも一同頑張って研鑽に励んでおります。

 

Q 2. 式正って、なんですか?

A .    式正は正式の意味です。

 

Q 3. では、正式でない織部流もあるのですか?

A .  織部の名を冠する、或いは織部の茶湯(ちゃのゆ)を伝えると言う流派は、他にもあります。それらが正式であるとか、正式で無いとか、そういう問題ではなく、儀式に定められたお茶かどうかの違いで、式正か式正でないかが分かれているのです。

 

Q 4. その説明では「式正」の意味が曖昧(あいまい)で理解できません。「式正」ってわざわざ名前を付けて、他と差別化しなければならない理由は?

A .    正式のお茶というのは、公(おおやけ)の儀式で行う茶湯の事です。

 

Q 5. 「公」って何が公なの? 大勢を集めて行うイベントみたいなもの? たとえば、秀吉が開いた北野大茶湯の様なものが「公」で、正式の茶湯だと言うことですか?

A . 北野大茶湯は公の茶とは申しません。確かに秀吉が主宰し、全国から大勢の茶湯者が集まったのですから、公の茶と呼びたくなりますが、それを「公」とは呼ばないのです。北野大茶湯は言うなれば、全国の茶湯者を集めて開いたもので、太閤主催の茶湯者フェステバルです。個々の茶湯者はそれぞれ思い思いのやり方で茶湯ブースを設けて参加しました。

 

Q 6. ますます「公の茶」の意味が分からなくなりました。一体どういう茶湯が公の茶なのでしょう?

A . 例えば将軍が家臣邸へ御成(おなり)する時の、歓迎行事の一環で行われる茶事です。拝謁の義、賜物・献物の儀、主従固めの三献の儀や、椀飯振舞(おうばんぶるまい)(≒大盤振舞) 、観能、などの公式行事に組み込まれた茶湯(ちゃのゆ)で、それに相応しく体裁が整えられたものです。それ故、式正織部流は儀式の茶とか、書院の茶とか呼ばれているのです。式正の茶事は、そういう場面で行われる茶事ですので、その格式、清潔さ、相手へのリスペクト溢れる点前、武士の作法に合致する所作、様式美等々、侘び茶には無いものが多々あります。

 

Q 7. 将軍の御成の時などに行われたのが式正のお茶ならば、逆に、秀吉が宮中に参内(さんだい)して天皇の前で行った黄金の茶室のお点前も、「式正織部流」だったのですか?

A . それは違うと思います。けれども千利休の侘び茶でも無かったと思います。

以下は婆の想像です。

その当時、古田織部千利休の弟子でした。茶人としては二番手・三番手の位置に居ました。ですから織部の出る幕は無かったでしょう。

千利休が侘び茶をするには、黄金の茶室の道具立てが豪華絢爛過ぎて、侘茶のお点前にはそぐわない雰囲気を持っておりました。千利休がバランス感覚を持っていたならば、侘茶点前ではなく、足利将軍家に伝わっていた茶の湯の点前(てまえ)で点(た)てたのではないかと、思っております。

 

Q 8. 金ぴかの豪華な雰囲気の茶室でも、秀吉は侘茶をやったのではありませんか?

だって、千利休は当時侘茶の第一人者、その第一人者に習った秀吉が天皇の御前でお茶を点てるのですもの。彼は習った侘茶を披露したかったに違いありません。周りもそれを期待していたと思います。

A.  現代の美術館が再現している黄金の茶室に、黄金の真台子に黄金の風炉・黄金の水指(みずさし)・黄金の柄杓・黄金の杓立・黄金の四方盆(よほうぼん)に載る黄金の棗(なつめ)、黄金の天目茶碗に黄金の天目茶碗台が展示されています。全て皆具(かいぐ)です。皆具と言うのは、同じ材質で同じ意匠に基づいて作られた一揃いの茶道具のことで、最高の格式を持ったものです。

もし、これが当時のままの再現ならば、この置き合わせでの侘茶はありません。何故なら、天目茶碗は天目茶碗台に載っていますし、棗は四方盆に載っています。風炉も杓立も水指も台子の上に置かれています。侘茶はお道具を畳に直に置きますが、室町幕府に伝わって来た茶湯はお道具を畳に直には置かないのです。

 

Q 9. 千利休は侘茶を大成した人です。その利休がどうして足利将軍家の茶湯を知っていた、と思うのですか?

A .  利休(宗易)が最初に入門した茶の師匠は北向道陳(きたむきどうちん)です。北向道陳は能阿弥(足利義政の同房衆)の弟子から東山流の茶湯である「台子(だいす)の茶」「書院の茶」を習っています。宗易はその道陳に手ほどきをうけた後、道陳の紹介によって武野紹鴎(たけのじょうおう)の弟子なったという経緯があります。又、信長の右筆(ゆうひつ)武井夕庵(たけいせきあん)も台子の茶人ですし、同じく信長の右筆・松井友閑足利義晴義輝に仕えた後、信長の右筆となっています。友閑は「相阿弥茶湯書」武野紹鴎より伝授されています。斎藤道三松永久秀などをはじめ当時の武将達は、侘茶の点前よりも将軍家の流れを汲む茶人です。そういう環境を考え合わせると、むしろ利休がそれを知らないとする方がおかしいのです。

天正2年(1574年)3月24日、信長が相国寺で開いた茶会では松井友閑が茶頭を勤め、堺衆が客になっていました。その客の中に千宗易が含まれております。

 

Q 10. 織部の式正では無いとすると、「式正」と言う言葉は、何時頃から使われていたのですか? 

A. 改めて説明します。

「式正」は「正式」の言葉を引っ繰り返したものだと申し上げました。

室町時代、将軍御成に際して、それを受ける執権や守護大名達が歓迎行事を競ってする様になりました。御成りを受ける重臣達のそれぞれ御家の事情や年毎によって、やり方がバラバラでした。そこで、室町幕府は饗応の式次第を、これこれこういう風にしなさいと、やり方を標準化しました。それが「式正御成」なのです。其処で行われた茶事が式正茶事です。

なお、普通「式正」は「しきしょう」と読みます。式正織部流については「しきせいおりべりゅう」と読んでおります。はて、何故? 婆はその理由については良く分かりません。ただ、お茶を習いたての頃、いまは亡き大先輩に伺ったことがあります。「せいしき」の逆だから「しきせい」だと。「正直」の「しょう」の読みでは可笑しいでしょ、という訳で煙に巻かれてしまいました。

 

将軍御成って、どういうものなの?

 

Q 11. 将軍御成って、どういうものなの?

A. どういうものなの? と聞かれても一口には言えないのですが、とても大変なものだったようです。

先ずは歴史から

[平安時代] 

この頃、貴族の将軍はいましたが、いわゆる武家社会の棟梁である将軍はいませんでした。が、宮中で何かの行事の時に椀飯振舞という料理が出されたのはこの頃です。お椀に山盛りご飯と、酒肴や御菓子を載せた折敷(おしき)が出され、それが後の饗応料理に繋がって行きます。

 

[鎌倉時代] 

少し饗宴の色合いが強くなります。国司の歓送迎会や元服式、戦勝祝いなどに椀飯振舞が行われました。年始の儀式では、御家人達が日を変えて順繰りに将軍を饗応、名馬や太刀などを献上し、主従固めの杯を交わしました(三献の儀)。

 

[闘茶の影響] 

世間では茶会所で行われる茶会(=闘茶)が盛んになり、椀飯振舞(おうばんぶるまい)にも影響が及びます。唐物の美術品などを展示した会所で、お茶を飲んで式三献のあと宴会になり、余興を愉しむと言う闘茶の流れは、部分的ではありますが、今の侘び茶の茶事に似通っている所があります。後醍醐天皇光厳天皇佐々木道誉などが闘茶の愛好家でした。花園天皇宸記』には、闘茶の後に酒宴が開かれ、余興に包丁式が行われたと記されています。

 

[室町時代]  

お正月の椀飯振舞の儀式が制度化し、それを担当する役割が管領守護大名の当番制になりました。又、お正月以外にも椀飯振舞が行われました。

室町幕府は武力で守護大名を押さえつける事が出来なかったので、その代りに、権謀術数を駆使し、山名氏をはじめ畠山氏などを衰退に追い込んで行きました。また、頻繁に家臣邸に出向く御成を行い、主従固めの杯を行いました。

当時の人にとって御成は大変名誉な事でした。超有名人の偉い人が我が家にやって来るとばかり、彼等は精一杯の歓待に励みました。そして、見返りに領土保全とお家安泰のお墨付きを願ったのは言うまでもありません。

但し、こんな事件も有りました。室町幕府第6代将軍・足利義教が赤松邸で暗殺されたのもこの御成の最中でした(嘉吉(かきつ)の変)。それは、将軍義教から疑惑の目で見られていると怯(おび)えた赤松満祐が、滅ぼされる前に先手を打ってしまへと、祝宴の名目で義教を誘(おび)き出して殺してしまった事件です。

 

[安土桃山時代]

織田信長の御成の記録を探してみましたが不調でした。彼は家臣邸に行くよりも家臣を自城に呼びつけるタイプ。徳川家康の饗応役の明智光秀に不手際があって、信長から苛烈な叱責を受けた話は有名です。

豊臣秀吉前田利家邸に7回、毛利邸に2回御成をしています。

文禄3年、秀吉が前田利家邸に式正御成をした時に、供奉(ぐぶ)した人達の名前をピックアップしますと、徳川家康丹羽長秀前田利長細川忠興宇喜多秀家蒲生氏郷池田輝政伊達政宗古田重然(織部)・上田重安(宗箇)・・と、およそ60名の綺羅星。彼等にはそれぞれ家老や近習、警護の侍も付いたでしょうから、とんでもなく大変なイベントだったと思われます。

 

[江戸時代] 

秀忠の場合  まだ硝煙消えやらぬ世に将軍職を継いだ秀忠は、自分が武家の棟梁である事を世に示す為に御成を行います。敵対した大名達を屈服させ、自分の権威を見せ付ける為の御成ですから、幕府は将軍を迎えるに相応しい場を用意せよ、と要求します。上杉景勝の下に秀忠の御成の内示があったのが5月、突貫工事で御成御門・御成御殿などを造営し、同年12月25日に御成が行われました。これを皮切りに、池田輝政など外様大名達への御成が、上杉邸を含めて全29回に及びます。

家光の場合  家光の時は、外様を屈服させるセレモニー的御成は減少して行きます。その代り、鷹狩などの外出先で、休憩所に寄る様な形の気楽な御成が増えました。式正御成お気軽な御成などを合わせると、家光の御成回数は300回ぐらいになります。一番行ったのは酒井忠勝邸100回、堀田正盛邸77回、柳生宗矩邸32回と言われています。

綱吉の場合  加賀藩前田家の御成御殿は、現東京大学の敷地内に建てられました。前田家が綱吉御成の内示を1月に受け、約4ヶ月後の実施ということで、大工述べ20万人を動員、突貫工事で48棟を造営したそうです。当日主宴の饗応料理7,000人分、後に行われた感謝と慰労の祝宴が9日間に分けて行われました。全日程の料理総賄いは併せて3万人分に及びました。料理は身分によって何段階にも分かれて提供されたそうです。諸々の諸経費を合わせて29万8千両を要し、加賀藩は借金返済に10年かかったそうで、踏み倒されて倒産した大商人も居たとか・・・

 

御成の様子

 

Q 12. 三献の儀や椀飯振舞、観能などのスケジュールがびっしりの中で、茶湯の順番はどの辺に位置付けられていたのですか? 

A. 色々のケースがあるようです。

秀忠上杉邸に御成をした時の順番は、入御(ご来場)-献物・賜物の儀-式三献-饗応-観能-茶会-饗応-還御(ご帰還) という式次第だったようです。

家光島津邸に御成をした時の順番は、三畳台目での茶湯-鎖の間-広間で式三献-饗応-献物・賜物-観能-饗応-楽人の演奏-休息-観能-還御 と言う流れだったようです。これは島津側が準備したスケジュールでは無く、将軍側の意向で変更されたものだったようです。島津では御成門から正面玄関へ行き、式台から広間へと言う動線を考えて建物を配置し、設計した様ですが、家光は外露地から内露地へ進み、数寄屋の口から三畳台目の茶室に入ったようで・・・

事前の幕府側との打ち合わせの時に、既に意見の食い違いがあったようです。島津側は式正御成を念頭に大棟梁・甲良(こうら)豊後守宗廣に建築を依頼し、幕府茶頭・山本道勺(古田織部弟子)に数寄屋周りを任せて準備を進めていましたが、幕府側は新しいやり方の方向で動いていました。

この様に大々的に行う御成でも式次第に違いがありました。鷹狩などの帰りに寄るような気楽な御成になると、ずっと砕けて簡単なものになったと思われます。

 

Q13. 島津家への家光の御成では、三畳台目の茶湯から始まったとか。式正茶湯と言えども本当は広間では無く小間で行われたのではないですか?

A. 確かに、いままで婆が言って来たことと矛盾していますね。

式正は公式行事の中で行われる茶事ですので、躙(にじ)り口のあるような狭い茶室では行われません。広い書院で行われます、と申し上げて参りました。大体8帖か、それ以上の広間で行われたと当流の先輩から聞いております。

では、島津邸の場合、何故三畳台目の茶室から始まったのか? 家光の気まぐれか、それとも露地の見事さに引き寄せられたのかなどと考えましたが、どうやら前例に倣(なら)っただけの様です。尾張紀伊・水戸の御連枝の方々が、他家へお出掛けになった時に、御成門では無く数寄屋口から入った事例が続いていましたので、家光もそれを踏襲したようです。数寄屋口から入ると、順序としては茶湯から始まる事になります。前例を踏襲するということは、その順序で行う例があったということですので、家光の頃になると式次第が大きく変化してきているのではないかと思われます。

家光は三畳台目の茶室の次に鎖の間に移動しております。鎖の間は薩摩藩江戸藩邸作事指図』(設計図)によると6間3尺×4間3尺の広さがあります。

鎖の間と言うのは茶室です。炉を切った真上の天井から鎖を垂らし、自在鉤(じざいかぎ)をつけて釜を吊るす構造になっています。同じ構造が、今でも広島にある上田宗箇流の家元にあります。それは上田宗箇による屋敷図『御数寄屋幷表廣間御庭廻絵図』に基づいて再現されたもので、和風堂の長廊下の先にあります。

藤川昌樹氏の論文によれば、鎖の間で「道具御覧」と在りますので、折角の広間の茶室でも茶湯はせず、鑑賞しただけで終わったのかも知れません。

 

Q 14. 三献の儀とか式三献とかって、何ですか?

A.  簡単に言えば、お酒の飲み方。

主従の固めのしるしとしてお酒を酌み交わすのですが、その時に行われた杯事の形式です。お雑煮を食べてお酒を1回酌み交わして、それが1献目。次は点心(お饅頭)を食べてお酒を酌み交わして2献目。3回目は吸い物と肴で3献目になります。こうして主従の固めの杯が成立します。この飲み方は室町時代に確立しました。

栄養的には空腹でお酒を飲むよりも、食べ物を胃に入れてからお酒を飲んだ方が体にいいですね。

式三献が終わると、七五三の本膳料理になります。

 

 

余談  甲良豊後守宗廣

江戸初期の大工棟梁。慶長大地震で大破した伏見城改築、江戸城天守造営、芝増上寺霊廟、日光東照宮寛永大造替などを手掛けた大棟梁。位は四位、束帯着用を許された。

 

 

 訂正 表題を「式正織部流への質問(1)」から「式正って何?」に変更し、

小見出しに「式正織部流への質問(1)」を加えました。

                                                                      変更日時2024(R6)11.07.   23:47

 

 

この記事を書くに当たり、下記の様な本やネット情報を参考に致しました。

〇 よみがえる桃山の茶 秀吉と織部と上田宗箇展 編集広島美術館 発行:秀吉と織部と上田宗箇展実行委員会

〇 shiryobeya.com 文禄三年 豊臣秀吉前田利家亭御成供奉人 出典群書類従『前田邸御成記』

〇 WEB歴史街道 大名屋敷への「将軍の御成」と庭園の造成それは政治的イベントだった! 安藤優一郎

〇 資料から見た御成と池遺構出土資料 堀内秀樹 東京大学

〇 江戸本郷の加賀屋敷-加賀殿再訪-東京大学

〇 式正御成之次第 国書データベース 東北大学附属図書館

〇 寛永7年島津邸御成における御殿の構成と式次第  藤川昌樹

〇 広島県立歴史博物館 研究紀要 第24号 闘茶について-闘茶礼と文献資料から探るその具体像

〇 好奇心散歩考古学 「将軍御成」とは? 前田家「御成御殿建築未払」水戸家「御通り抜け御成」

〇 大日本茶道学会 室町時代政治儀礼における喫茶文化の受容について 橋本素子

〇 柳沢吉保を知る第4:吉保と綱吉一身体に障害を持って生きる事-(宮川葉子)

〇 Wikipedia 椀飯

〇 山口市観光情報ガイド西の京やまぐち 大内御膳 足利義稙(室町幕府将軍)を持て成した大内義興

〇 徳川美術館「徳川将軍の御成」 目次・茶の湯とは  エキサイトブログ 

〇 公家日記や御成記、故実書から深堀する、中、近世の魚食文化 西村郁哉

〇 戦国期毛利氏の饗応食再現を通した中世の食の考察とその継承のための教育資料の作成 味の素食の文化センター研究成果概要報告書 県立広島大学大学院総合学術研究科・渡壁奈央

〇 美味求真 天正1059日 安土饗応における能の不手際への考察

〇 刀剣ワールド 大盤振舞の語源/ホームメイト

〇 佐賀ミュージアムズ 黄金の茶室|佐賀県名護屋城博物館

〇 ウィキペディア 黄金の茶室

〇 茶と遊ぶ 国宝や重要文化財多数! 熱海のMOA美術館を訪ねて

〇 仏教大学 全ての大名家や旗本家に行き渡った。この必要性は寛永十二・・小堀遠州武家の茶湯 八尾嘉男 

この外にも書き切れない程の沢山の情報を利用させて頂きました。心から御礼申し上げます。

 

 

 

207 茶花の行く末

1月から書き始めた茶花総覧のシリーズを終え、日ごとに募(つの)る思いが有りました。それは、茶花の有りようは今のままで良いのか?と言う疑問です。

心の内には既にノーという答えが有ります。

何故なら、茶花と言われる一群の花々には余りにも絶滅危惧種が多過ぎます。今のままで、和の風情のある花を選択的に選び続けて行くと、やがてはそれが困難になっていくのではないかと、懼(おそれ)ております。

 

戦後の高度成長期以前に生えていた植物は、利休が野で手折(たお)ったような草花がそのまま身近に何気に生えておりました。

今は違います。土の道はアスファルトに変わり、ビルの輻射熱は地面を焼き、住宅地は郊外に伸び続け、利休の時に身近にあったであろう山野草は、遠くの場所に生息する様になりました。ですから、往時の花を床に活けようとすると、どうしても無理をしなければなりません。

善いルートによって種や苗を求めて自宅の庭で栽培するか、正統な手段によって山野草を扱っている花屋で手に入れるか、何かしらの努力が必要です。

 

地球温暖化

シベリアの永久凍土が溶け始めているとテレビで言っておりました。

南極では棚氷の崩壊が進み、極寒の氷の大地・グリーンランドでは、氷が現在激しく融け続けているそうで、陸地が露出し始めております。

日本では東京湾に珊瑚が生育し、熱帯魚が泳いでいると報告されています。

去年の2023(令和5)年7月23日に熊谷市で41.1℃を記録、今年は10月6日でも京都・大坂・熊本で31℃を超え、西日本各地で軒並み真夏日を記録しました。

この現象は一年二年で収まる気配がありません。100年200年先は更に気温が上昇すると、科学者たちが警鐘を乱打しています。残念な事に、スーパーコンピュータのシミュレーションが描き出す未来予測をなぞるように、全ては順調にシミュレーション通りに現在進行形を辿(たど)っています。

(猛暑日とは一日の最高気温が35℃以上、真夏日は30~35℃まで、夏日は25℃~30℃までの日を言います。)

 

脱四季

もうこの辺で、昔ながらの季節の概念を取り払いませんか? 季語を表す花も、衣替えも次第に現実から離れてきているのですから。

4月の真夏日のお茶会に、袷(あわせ)を着て行くのは、何とも辛いです。辛くとも茶席のスタッフは頑張って袷を着ています。昔ながらの衣替えの季節の固定観念にとらわれずに、夏日ならば3月でも4月でも、或いは10月でも11月でも、単衣(ひとえ)や薄物を着る位の、融通無碍(ゆうずうむげ)の運用であって欲しいものです。又、そうすべきです。

(※ 袷は裏地がついている着物。単衣は裏地が無い着物。薄物は透けて見える着物で紗や絽など)

茶室にエアコンがついていれば良いのですが、冷暖房完備の草庵は余り見かけません。

連子窓を開けて風を通し、寒ければ凍てつく夜の夜咄に興じ、それが茶の醍醐味とばかり大いに愉しむ・・・そういうコンセプトで何百年も続いて来た伝統を、いきなり変革するのは抵抗があるかも知れませんが、原点に帰って言えば、お茶を飲む事こそが茶の湯の大元。お客様にお茶を差し上げて持て成し、和(なご)やかな癒しの時を過ごすのが、その趣旨でありましょう。難行苦行を主客両方に課すのは茶の湯ではありますまい。

 

野に咲くような

野に咲くような風情ある花を挿すのを止め、大量生産の花を一茎床の間に挿せば、茶室の侘びた雰囲気がぶち壊しになり、わび・さびからはかけ離れてしまう!! 

そうおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。

確かに、飾る花によっては雰囲気がガラリと変わってしまう事もあります。「侘び」を醸(かも)し出そうとする心配りを、破壊してしまう危険性もあります。

けれども、花は花。野辺の花も畑の花も、温室に咲く花も花は花。植物が最大限の力をふり絞って咲かせるのが花です。生きとし生けるものの命の輝きの象徴です。だから美しいのです。その美しさを尊びたい。

山川草木(さんせんそうもく)(ことごと)く仏性有りと申します。「和」だの「侘び」だの区別をつけず、たとえありふれた花だとしても、その善し悪しをつけずに、極々(ごくごく)普通の花を慈(いつく)しむ、平凡な美しさを愛でる、そこにこそ侘びに代わる新しい美が生まれてきます。いえ、新しく代わるのではありません。それこそ「侘び」の本質です。村田珠光が実践していた侘茶なのです。

 

一輪の朝顔

利休は一輪の朝顔を床の間に挿しました。彼はその為に庭の全ての朝顔の花を摘んでしまいました。彼は一輪の花の美しさを際立たせる為にそうしたのですが、そこには余りにも美に拘(こだわ)り過ぎている態度が垣間見えます。美の追求に心を砕く余り視野が点になっています。生命に対する慈しみが欠けており、花に対する愛おしさが感じられません。その他大勢の花達を摘み取る時、彼はその花一つ一つに「ごめんなさい」と謝って捨てたのでしょうか。心が痛くならなかったのでしょうか。

繰り返します。山川草木悉く仏性有りと申します。そこには我と動植物との間はフラットであり、人間も自然物の一つであるという考えが潜(ひそ)んでいます。人間は特別の存在では無く、万物に君臨もしないと示して、人の傲慢さを否定しているのです。

利休の辞世に、婆は一縷(いちる)の不安を覚えています。彼の心根が賜死の受難を呼び寄せたのではないかと。

 

多様の花

生物多様性が大加速で失われつつある今、絶滅危惧種の滅びゆく茶花を床の間に挿すのではなく、床に挿すのが茶花である、と逆転の発想をしては如何でしょう。

もっと自由に、もっと大らかに、ありふれた普通の花を床に飾ったならば、悉く仏性有りとおっしゃったお釈迦様も、目を細めて喜ばれるでしょう。禅語の掛け軸も活きてくる筈です。

そもそも、何故茶の湯は「侘び」でなければならないのでしょう? 

「侘び」は、まるで不動明王の羂索(けんさくorけんじゃく)の如くに日本人を絡(から)め捕り、日本文化をブラックホールに投げ込んでしまっているかのように、婆には見えるのです。抜け出すのは容易ではありません。

 

くつのおもいやり

「わび」の精神が、新古今和歌集の歌の

見渡せば花も紅葉もなかりけり 浦の苫屋の秋の夕暮れ  藤原定家

から発想されたものだと言う話は有名です。

何となくうらぶれた物寂しい秋の夕暮れの風情、その雰囲気をたたえた田舎家をコンセプトに草庵を造り、虚飾を廃し、和敬清寂を旨に客を持て成すという侘茶の素晴らしさは、何にも代えがたいものが有ります。

けれども、もっと自由に、もっと大らかに花を挿そう、と呼びかけるには、「わび」の精神は重すぎます。そこで婆は考えました。「見渡せば・・・」の歌に代わる何か良い歌は無いものかと。で、ふと思いついたのは婆が大好きな歌です。

信濃路は 今の墾道(はりみち) 刈株(かりかね)に 足踏ましなむ (くつ)(は)け わが背(せ)             東歌 (万葉集 巻14 3399)

[ずいよう訳]  信濃の道は今開墾して切り開いたばかりの道だから、切り株が多くて踏んで足を怪我してしまうかも知れない。どうぞ怪我をしないように履をはいて行って下さい、あなた

 

なんという思いやりでしょう。

お茶は相手への思いやりが大切です。そこにお持て成しの心が生まれます。

他を思いやる心は、万物への慈(いつく)しみにも通じます。花百態の容姿に関わらず受け入れる温かい心は人をも花をも包みます。

思いやりの温(ぬく)もりこそが、人と人との交流の第一歩と申せましょう。

そこで一句、

茶の道は わび さび くつの おもいやり 

婆のひとひねり、お笑い下さいませ。

 

 

※ 訂正 表題を「茶花と絶滅危惧種に想う」から「茶花の行く末」に

          変更しました。   変更日 2024(R6)10.17  18:30

 

 

この記事を書くに当たり、下記の様なネット情報や本を参考に致しました。

Wikipedia 地球温暖化の原因 

Wikipedia 気候変動 

Wikipedia 永久凍土

Wikipedia 氷河融解

国連広報センター 気候変動とは何か? 

国立環境研究所 地球環境研究センターニュース 本当に二酸化炭素濃度の増加が地球温暖化の原因なのか

国立環境研究所 地球環境研究センターニュース 地球温暖化で永久凍土の融解はどこまで進むのか

データの時間 地球上の淡氷の90%を占める「氷」が溶けとどうなる? 地球

グリーンランド氷溶けるの画像

笹川平和財団 海洋政策研究所 第572(2024.06,05発行)   氷の島グリーンランドで何が起きているのか~気候変動が北極の自然環境と社会に与える影響

nature 気候:衛星の観測データから明らかになったグリーンランド氷床が縮小する過程

日経ビジネス電子版 永久凍土に眠るウイルスと感染症のリスク

地球温暖化 永久凍土の画像

北極域研究共同推進拠点 永久凍土とは 

独立行政法人環境再生保全機構ERCA 永久凍土大規模融解による温室効果ガスの放出量の現状評価

ロイター アングル: 熱波で消えゆくアルプスの氷河、60年で最悪のペース

CNN ヒマラヤ氷河湖の決壊で壊滅的被害 死者14

NHK これが東京湾! サンゴは忍び寄る温暖化の危機か潜って見た

海洋生物学研究所 東京湾生態系の機能と構造に関する研究 鈴木信也・井藤永徳・栗田貴代・中山和子・中尾徹。

東京大学 東京湾の生態系 長期変動シミュレーション

主催:国土交通省国土技術政策総合研究所。後援東京湾再生官民連携フォーラム・東京湾の環境をよくするために行動する会。第23東京湾シンポジウム 近年における東京湾の環境と今後の東京湾に向けた対策・方向性  

新古今和歌集

万葉集

この外にも書き切れない程の沢山の情報を利用させて頂きました。心から御礼申し上げます。

 

 

 

 

206 茶花総覧(11) 冬

『現在、我が国の維管束植物の約1/4が環境省レッドリストに記載される状況であり、生息域内だけでは保全が困難な種も生じていることから・・・』という書き出しで始まる「絶滅危惧植物種子の収集・保存等に関するマニュアル」という報告が有ります。(2009年2月に環境省自然環境局による発表)

 

当ブログの茶花総覧で取り上げた植物は、全部で1507種です。

1507種の内、絶滅に瀕している植物は1013種あります。

つまり、絶滅が懸念される種が全体の67.2%を占めていると言う事です。

 

集計は次の様にして行いました。

1. 広範な品種名を含む普通名詞は数えず、個別品種名についてのみカウントする。

例:「ツバキ」ではカウントしない。ツバキの内の品種名(玉之浦・初嵐・藪椿・侘助等々)の様に、個別の品種名でカウントする。

2. 同種異名は一つと数える。

例:ゼンテイカニッコウキスゲ。 トリカブトとアコニタム等。

3. 芽吹きの時期、花の時期、実の時期、紅葉の時期など一つの植物で何回も鑑賞する時期を迎え何度も同じ名が登場するケースがあるが、同じ植物ならばそれら全てを一つに纏めて1種とする。

3. 風情や状態を表した名前は、植物名としてカウントしない。

例:照葉(てりは)(黄葉・紅葉・枯葉などの秋冬の風情を表す草木)。オオシダレムスビヤナギ(床飾り)。

5. 同じ品種でも花の色や咲く時期によって名前が違うものについては、まとめて一つのものと数える。

例:シロカンギク、ベニカンギク・テリカンギク

 

上記の環境省報告書が出たのが2009年、当ブログは2024年4月の環境省レッドリスト改正後に基づいています。都道府県のレッドリストも加えています。また、レッドリストで「情報不足」のカテゴリに分類された植物は、絶滅も生存も確認できない程の減少状態を表していますので、これも絶滅危惧種の仲間に入れました。この様な訳で絶滅危惧種の比率が以前より格段に高くなっています。

天変地異や植物界の植相変遷など人間がどうしても抗(あらが)えない要因の外に、地球温暖化酸性雨、更には開発・放置・外来種の侵入による駆逐などの環境破壊、限界集落里山の減少による荒れ地化等々沢山の原因が有って、一概にこれぞ絶滅化の主因だと断定することはできません。ただ、その要因の一つに、乱獲がその一角を占めているのも間違いありません。

減少の一途を辿っているサギソウ、実験室で懸命の復活が図られているミヤマスカシユリ、ツバキの玉之浦は、昭和になって長崎県五島で自生していた所を発見され人気が沸騰、挿木用に枝を切られ過ぎて母樹が枯死したという運命を辿りました。今ある玉之浦はそうして挿木されて生き残った子孫たちです。

風情ある侘びた花が選択的に減少している印象を受けるので、どうしても乱獲や盗掘を疑いたくなってしまうのです。

元々日本の気候風土に順応して自生していたそれらの草木は、多少の自然の脅威に対しても適応力が強く、従って生命力も強い筈です。それなのに何故他種に先駆けて減って行くのか、数値を細かく分析すれば明快な答えを得られるかも知れません。が、今は具体的な草花の名前を挙げ連ねるに留めて、これからの茶花の在り方を考える縁(よすが)にしたいと思います。

 

話を茶花(ちゃばな)に戻しましょう。冬は冬枯れ、花の草木は減少し、照葉や実、枝ぶりを愉しむものが増えて参ります。花の時期に取り上げた植物も、実や枝の場面で再登場して参ります。また、茶花総覧(1)晩冬~早春で取り上げた草花も、寒い季節の一括りとして冬の項に改めて顔を出しました。

既出の植物に対しては、以前に取り上げたブログ№を記しています。詳しい内容は御面倒でもそちらの方を見て下さると有難いのですが、ここでは手間を省く手段として、そういう植物については、簡単に一行を書き添えて紹介しております。

 

あ –

イワカガミ(岩鏡)  イワウメ科  イワカガミ属  

ブログ№197茶花総覧(2)春(あ行~さ行)で既出。

花は4‐7月・花の色は淡紅色(花期の次にある色名は花の色を表す。以下同じ)・草丈10-20㎝。葉に光沢有・全国の山地に分布。

 

ウグイスカグラ(鶯神楽)  スイカズラ科  スイカズラ

ブログ№197茶花総覧(2)春(あ行~さ行)で既出。

花は4-5月・桃色・葉の芽吹きと同時に開花・落葉低木・実は可食。

 

ウメ(梅)  バラ科 

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春で既出。

№196では梅・雲龍梅・黄梅・寒紅梅・素心蝋梅・壇香梅・利休梅・蝋梅の8種を簡単に紹介。

 

ウメモドキ(梅擬)  モチノキ科  モチノキ属

ブログ№199茶花総覧(4) 夏(あ行~さ行)と、№202茶花総覧(7)秋(あ行~か行)で 既出。

花は5―6月。白or薄紫色・花よりも実を鑑賞・絶滅危惧種・何々ウメモドキ4種紹介。

 

ウンリュウバイ(雲龍梅)  バラ科  スモモ属

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春で既出。

花2-3月。白or桃色。枝がくねくねと曲がる。

 え -

オオシダレムスビヤナギ(大垂結柳)  ヤナギ科  ヤナギ属

植物名はシダレヤナギ。オオシダレムスビヤナギは正月の床飾りのやり方の名前。正月の床飾りに、枝垂れ柳を輪に結んで飾る習慣が有る。中国の風習で、旅立つ人が無事に元へ帰って来る様にと、願いを込めて柳の枝を輪に結んだ。又、柳は龍の音に通じ出世を表し、邪鬼を祓うとも言われ、めでたい標でもある。

(ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春でウンリュウヤナギ等と共に枝垂れ柳を紹介。

余談   王維の詩に次のような七言絶句が有ります。

渭城朝雨浥軽塵  渭城(いじょう)の朝雨 軽塵(けいじん)を浥(うるお)

客舎青青柳色新  客舎青々柳色新たなり

勧君更尽一杯酒  君に勧(すす)む 更に尽くせ一杯の酒

西出陽関無故人  西のかた陽関を出(い)づれば 故人なからん

友との送別の朝、雨上がりの宿屋の前の柳は青々として清々しい。王維は友を見送る時、その柳の枝を輪に結んで無事の帰りを祈り、枝を手折って幸先(さいさき)良かれと贈ったのではないだろうか(婆幻想)。

 

カキノキ(柿の木)  カキノキ科  カキノキ属

花5月―6月。 乳白色・花は葉腋に下向きに着き、地味で目立たない。葉は楕円形or円形・葉身7-17㎝・秋には紅葉する。果実9月-12月・果実は品種により扁平から筆型まで多様・食用・ビタミン類など栄養豊富・古来より「柿が赤く成れば医者が青くなる」と言われている。 落葉広葉樹小高木・樹高4-10m。東アジア原産・日本の柿は有名。材質は硬く家具・工芸品などに利用・茶湯では棗や炉縁などで珍重される。柿渋に消臭・抗菌・防水・防腐作用有り。 柿には渋柿と甘柿がある。甘柿は渋柿の突然変異である。渋抜きは、アルコールや炭酸ガスを使った方法や、リンゴと一緒に一週間密閉保存・干し柿等々色々ある。 生薬(使用部位はヘタ)(ヘミセルロースオレイン酸ほか・しゃっくり止め)。生薬(葉)(ビタミンC・カキタンニン等々・血管強化・止血・咳止め)。葉に殺菌作用有り。 花言葉・自然美・優しさ・恩恵。

 

カマツカ(鎌柄)(ウシゴロシ)  バラ科  カマツカ

花4月-6月。白・花弁5個・花径1㎝・複散房花序。葉は披針状楕円形・葉身4-7㎝・果実10-11月。赤く熟す。果実は0.8‐1㎝で倒卵形又は楕円形。材質は強靭堅牢・成長は遅く・直径15㎝になるまでに50年はかかる。鎌(かま)・玄翁(げんのう)・鑿(のみ)・斧(おの)などの柄に用いられる。 株立ち・落葉広葉樹中木・樹高5―7m。雑木林などを好む。北海道から九州まで分布。日本以外では東アジア。 花言葉・真実・愛嬌・真心。

 

ガマズミ(莢蒾)  ガマズミ科(最新のAPGⅣ体系)  ガマズミ属

  (スイカズラ科(新エングラー体系)) (レンブクソウ科(APGⅢ体系))

花5月-6月。 白・花冠は5深裂・花径5㎜・雄蕊5個。葉は対生・円形~倒卵形・鋸歯有り・葉身6-15㎝・秋に紅葉。 果期9-10月・果径6㎜・球形・果実食用可・菓子や果実酒・漬物の色付けなどに利用。 材質は丈夫なので農具などの柄に使われる。また、柔軟性が有り、縄などに利用。生薬(フェニルプロパノイド・疲労回復・利尿作用)。 花言葉・結合・私を見て・私を無視しないで・愛は強し。

 

カンギク(寒菊)   キク科  キク属

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春で既出。

花12月-1月。白・黄・赤。耐寒性の小菊の園芸品種。宿根草

 

ガンタンザクラ(元旦桜)(元日桜)(寒緋桜)(緋寒桜)  バラ科  サクラ属

ブログ№197茶花総覧(2) 春あ行~さ行)のサクラのグループの7番目に既出。

花1-3月。濃紫紅色。ガンタンザクラは寒緋桜又は緋寒桜の別名。旧暦正月頃に咲く。花冠は釣り鐘状・花は開き切らず、萼ごと落下する。

 

カンザクラ(寒桜)  バラ科  サクラ属

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春でカンザクラの条で既出。

花1-2月。淡桃色・大島桜と寒緋桜、又は山桜と寒緋桜との雑種か?

 

カンボタン(寒牡丹)  ボタン科  ボタン属

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春のボタンの条で既出。

牡丹は春秋の二期咲き。春の花芽を摘んで秋の花芽を咲かせたのが寒牡丹。

 

キササゲ(木大角豆)(ライデンボク)  ノウゼンカズラ科  キササゲ属

花5月-7月。乳白色。花の内側に紫の縦縞絞りや斑点が有る・花冠はロート状・花冠は浅く5裂で縁がフリルになっている・花径2㎝・枝先に円錐花序で花を10個以上つける。その状態は桐の花に似ている。雌雄同株・雌蕊1雄蕊5個。 葉は心形状卵形大型・葉の直径9-20㎝・葉柄20㎝・3~5浅裂する葉もある。 果実は野菜のササゲ状でその長さは20-30㎝・一か所から束になってぶら下がる。 種子は楕円形で長めの毛が生えている。 雷よけの木と信じられており、神社仏閣や城などに植えられる例が有る。別名ライデンボク(雷電木)(ナナカマドにもライデンボクの名が有る)・黄葉する。落葉広葉樹大木。樹高15m。 花言葉・夢見心地。

 

クロモジ(黒文字)   クスノキ科  クロモジ属

ブログ№197茶花総覧(2)春(あ行~さ行)で既出。

花3-4月。淡黄緑色・落葉広葉樹低木・樹木芳香有・爪楊枝・箸・精油・薬用などに利用。

 

クロロウバイ(黒蝋梅)(クロバナロウバイ)  ロウバイ科 クロバナロウバイ

花5-6月。チョコレート色・花弁は細身の倒卵形又は楕円形で花弁多数・萼と花弁が同形同色で区別が困難・葉腋から出る新芽にに1~2個の花を咲かせる。花径4-6㎝・花にイチゴの様な芳香有り。種子強毒(アルカロイド(カルカンチン)・神経毒・硬直性の痙攣・延髄や血管及び呼吸中枢に作用・放牧の家畜に被害が見られる) 落葉広葉樹低木。

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春のウメの条で7番目にロウバイを紹介。但し、ロウバイの属はロウバイ属、クロロウバイの属はクロバナロウバイ属なので、違う植物。両方とも強毒を有す。

け -

こ -

サガギク(嵯峨菊)  キク科  キク属

ブログ№202茶花総覧(7)秋(あ行~か行)のキクの条で7番目に既出。

ブログ№203茶花総覧(8)秋(さ行~た行)のサガギクで既出。

花10-11月。白・黄・朱・桃。嵯峨天皇遺愛の菊・野生種改良。丈2mにして三段仕立てにするのが、嵯峨菊保存会の流儀。

 

サツマイナモリ(薩摩稲森)  アカネ科  サツマイナモリ属 

花12‐5月。 白or淡紅色。花はロート状・ロートの長さは1-1.5㎝・ 花冠の先は5裂し開平。花弁に無数の毛が生えている。横向きに咲く。萼の付け根に線形の苞がある。長い花柱と短い雄蕊の組み合わせの花と、短い花柱と長い雄蕊の組み合わせの花がある・枝先に集散花序を成す。 葉は披針状卵形~披針状長楕円形・葉の先端は尖る・全縁・葉身2-11㎝・匍匐性(ほふくせい)。湿り気の多い斜面を斜上する。草丈10-40㎝。 名前のイナモリは発見場所の三重県稲森山に因む。原産地・日本・台湾・中国・ベトナム。 花言葉・愛のささやき・素朴な暗し。  絶滅危惧Ⅱ類(千葉県・奈良県和歌山県兵庫県)・ 絶滅危惧種(京都府鳥取県)

※ 集散花序とは、花軸が枝分かれして多数の花が集まって咲く。例:キク・バラ・大根

 

サネカズラ(実葛) (ビナンカズラ)別称多数 マツブサ科   サネカズラ属 

ブログ№203茶花総覧(8)秋(さ行~た行)のサネカズラで既出。

花7-8月。淡黄色。花径~2㎝・蔓性常緑樹・整髪剤に利用・生薬・和歌多数。

さね」は「小寝(さね)」に通じ、小寝は寝る事。他樹に絡まるサネカズラは、共に寝る姿をイメージする事から恋の歌によく使われる。

名にし負はば逢坂山のさねかづら 人に知られで来るよしもがな  

                           藤原定方 

 

サンザシ(山査子)    バラ科  サンザシ属

ブログ№199茶花総覧(4)夏(あ行~さ行)のサンザシで既出。

花4-5月。白。梅花似。芳香有。落葉広葉樹低木・生薬・食用可・絶滅危惧種2種有。

 

サンシュユ(山茱萸)  ミズキ科  ミズキ属

ブログ№197茶花総覧(2)春(あ行~さ行)でサンシュユ既出。

花3-4月。鮮黄色。芽吹き前に開花・散形花序。実は赤い・落葉樹高木。食用・生薬。

※ 散形花序とは、枝や花茎の先端から放射状に花がつく形を言う。例:ネギ・ヒガンバナ

 

シオギク(潮菊)(シオカゼギク)  キク科  キク属

花11月‐12月。 黄。 花径8-10㎜・筒状花のみ・筒状花の花冠は5裂・極小・一つの頭花に筒状花が50個以上密集・その密集の集合体が一つの総苞に包まれて纏まっている。これ等が散房花序を成す。 草丈25-35㎝・葉は披針状倒卵形or披針状長楕円形・葉身およそ4㎝・葉幅3㎝・肉厚・丸味を帯びた大振りの鋸歯が左右に二つか三つ・葉は白く縁取られる。葉の表は灰緑色・葉の裏は細毛が密集して灰色。 他のキク科の植物と交雑し易く、純粋種の維持が難しい。潮風が当たる様な海岸の崖地や岩場に生育。 高知県東部と徳島県南部に限定的に分布。 

絶滅危惧種(徳島県)。

キク科キク属で何々シオギクと言う名の絶滅が危惧されている種が、上記の他に下記の 2 種がある。

キノクニシオギク  準絶滅危惧種(和歌山県三重県)。

ウゴシオギク  絶滅危惧Ⅰ類(秋田県)。

 

シクラメン(ブタノマンジュウ)(カガリビバナ) サクラソウ科 シクラメン属 

花10月-3月。 白・赤・ピンク・黄・紫・複色。 花は下向きに咲く・花冠は5深裂・萼5裂・花冠基部は球形で筒状になる・筒状基部より深裂して180度反り返り、花弁は上を向く。その様子から和名はカガリビバナ(篝火花)・英名は豚の饅頭と言い、球根の形から名付けられたとも或いは受粉後の花茎が螺旋状になって丸るまってしまう事からなどとも言われている。花茎は葉の葉柄よりも高く飛び出る。葉は心形・球根より花茎も葉柄も群生。球根は半分地上から露出。球根は正しくは塊茎である(茎が肥大化したもの)。シクラメンは冬になると花屋の店頭に溢れる程に並ぶ。日本での生産量は1800万鉢に及ぶと言う。原産地は地中海沿岸のギリシャチュニジア。野生のシクラメンワシントン条約で保護されており、輸入は許可制。 球根有毒(サポニン配当体シクラミン)・且つてはジャガイモが登場するまでは、この球根を食用にしていた。大航海時代南アメリカからジャガイモがヨーロッパにもたらされてからは、シクラメンの球根を食べなくなった。(因みにジャガイモも塊茎で有毒である)

 

シロカンギク(白寒菊)  キク科  キク属

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春の内カンギクで既出。

キク科キク属のカンギクで、花色が白の耐寒性の園芸品種をシロカンギクいう。

 

スイセン(水仙)  ヒガンバナ科  スイセン

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春の内スイセンで既出。

花12‐2月。白・黄。冬の茶花の代表的な花の一つ・全有毒・ペット有毒。

 

ズイナ(髄菜)(瑞菜)(ヨメナの木)(希少糖の木)   ズイナ科(ユキノシタ科)  ズイナ属

花5月-6月。 白・花弁5枚・小さい花である。枝先に総状花序を成す・花序の長さ10-20㎝・一見白いシソの穂状。葉は長楕円形・葉先が尖る・鋸歯有り・葉身5-12㎝・互生・紅葉する。希少糖D-プシコースを含む唯一の木。D-プシコースは太らない糖と言われ、又、血糖値を抑制する作用も有る。香川県園芸センターで栽培中・若葉は食用可・お浸しなど・昔、灯心に利用。落葉低木・樹高1-3m。日本固有種。

絶滅危惧Ⅰ類(愛媛県)。 準絶滅危惧(宮崎県)。

ズイナ科ズイナ属で何々ズイナという絶滅に瀕している植物は、上記の他に下記の1種が有る。

ヒイラギズイナ  準絶滅危惧(鹿児島県)

 

センリョウ(千両)  センリョウ科  センリョウ属

ブログ№199茶花総覧(4)夏(あ行~さ行)の内センリョウで既出。

花6-7月。黄緑。穂状花序・実は枝先に着く。正月用飾花・生薬絶滅危惧種

 

ソシンロウバイ(素心蝋梅)  ロウバイ科  ロウバイ

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春のウメの条の内、ソシンロウバイは4番目に既出。

花11月-2月  黄色。中心基部も黄色(素心は素芯で、中心部まで同じ色を表す。ロウバイの中心部は茶褐色や暗紫色)・花弁は楕円形・半透明の蝋細工の様な花弁・花弁数は15‐25・ 花径3㎝。やや俯き加減に咲く。芳香有り。葉は対生・卵形又楕円形・落葉広葉樹低木・秋に黄葉。果実は(偽果)3-5㎝・樹高2-5m。庭木としてよく植えられている。生薬(シネオール・ボルネオール・リナロール・カリカンチン(アルカロイド)・αカロテン(フラボノイド)等・鎮咳・解熱・火傷)。全有毒(特に種子)(カリカンチン・神経毒・強直性痙攣・重症の場合は致死・殺鼠剤にも使用)。中国原産。 花言葉・慈愛・愛情・先見・優しい心・ゆかしさ。

なお、ソシンロウバイブログ№196晩冬~早春の内、ウメの条で名前を挙げ、簡単に説明している。又、ロウバイについても同№196で簡単に触れている。ロウバイソシンロウバイも「梅」と言う字が使われているが、ウメの仲間ではない。ウメはバラ目バラ科であり、ロウバイソシンロウバイクスノキロウバイ科である。全くの別種である。ウメの条目にこの二種を差し入れた事、誠に紛らわしい行為であったと深く反省している。

 

タニグワ(谷桑)(フサザクラ フサザクラ科 フサザクラ属

ブログ№198茶花総覧( 3)春(た行 ~わ行) では、タニグワとフサザクラが既出。タニグワは名前のみで、フサザクラの条に説明文既出。

花3-4月。花弁無し・赤い雄蕊が束になって枝に着く。遠目に赤い桜の様な景観を成す。

ち -

ツクバネ(突羽根)(ハネツキノキ)(ハゴノキ)  

         ビャクダン科  ツクバネ属

ブログ№200茶花総覧(5)夏(た行~は行) の中で、ツクバネとツクバネウツギが既出。

ツクバネはビャクダン科で花は緑色、ツクバネウツギはスイカズラ科で花は白くラッパ型、両者とも果実は羽根突の羽根の様な形をしているので、紛らわしい。

花5-6月。緑色。花は小さい・果実は羽根突の羽根そっくり。落葉樹・絶滅危惧種

 

ツバキ

ツバキは寒い時期の茶花(ちゃばな)として最も利用されている花木である。新しい品種が次々と作出され、バラやキクなどと共に園芸品種の多さを競い、大きな一群を成している。

常緑照葉樹で、葉に厚みが有り、硬くて照りがある。托葉が無く、花は枝先又は葉腋につき、雄蕊の花糸は非常に多く、その基部は合着している(例外有⇒梅芯)。ツバキの原種・ヤブツバキの花弁は五枚だが、園芸界では一重咲と言うと花弁が5枚~8枚までの範囲を言う。八重咲きや千重咲などの変化も多様でその品種も多い。これを共通項として以下ツバキの品種名を列挙する。

ここに挙げるのは寒い季節に咲く椿である。ナツツバキ(=サラソウジュ=ツユツバキ)やエイラク、オトメツバキなど春~夏に咲く椿は除外している。

椿は、園芸品種が多く、作出し発表される段に漢字で品種が登録されているものが多いので、それに従って植物名を漢字で表記する。なお参考までに、品種名の後ろの( )内に数字があるのは、以前に紹介したブログ番号を記している。

 

花の形について 

抱え咲き(玉咲) 花弁が余り開かず、内側に籠る様に丸まった咲き方をする。

筒咲き    筒形に近い形で花弁の上部が少し開く。大きくは開かない。

ラッパ咲き  下部が筒咲き、上部が外側に反り返ってラッパ型になる。

猪口(ちょこ)咲き 花の基部から徐々に開き始め、半開きの様な形になる。

椀咲き    基部が丸味を帯びて膨らみ、お椀の様に咲く。全開はしない。

平開     全開し、花弁は水平近くまでに開く。

剣弁咲(桔梗咲) 花弁の上端が曲がり(中折れ)、剣弁状になっている。

唐子咲    花弁の内側に在る雄蕊全体が花弁化し、密集して咲く。

獅子咲    唐子咲似だが、外側弁も内側弁も大小区別なく密集。

蓮花咲    花弁と花弁の間に隙が有り、花弁の先が中折れて反る。

 

               品種名         備考

ツバキ① 赤腰蓑(あかこしみの) 深紅・八重・ 唐子咲き

ツバキ② 秋の山(あきのやま)  白地に紅縦絞・一重・ラッパ咲~筒咲・花10-4月

ツバキ③ (あけぼの)(№196) 薄桃色・一重・椀咲・大輪・花1-4月

ツバキ④ 吾妻絞(あづましぼり) 白or薄桃色の地に紅縦絞 一重 筒咲き

ツバキ⑤ 荒獅子(あらじし) 濃紅色・八重・獅子咲・中輪~大輪・花9-4月。

ツバキ⑥ 一子侘助(いちこわびすけ)(№196) 濃紅色(希に白い斑が入る事も有り)・一重・猪口咲き・小輪・花径1-2㎝・開花11‐3月。(侘助系では無く薮椿系の花)

ツバキ⑦ 有楽(うらく)(=太郎冠者(たろうかじゃ)) 織田信長の弟・織田有楽(おだうらく)が愛した椿が太郎冠者椿。有楽が好んで茶花に用いたので、何時しか太郎冠者椿を有楽椿と呼ぶようになった。太郎冠者を参照。

ツバキ⑧ 加茂本阿弥(かもほんなみ) 白・一重・椀咲・中輪~大輪・花2-4月。

ツバキ 寒椿(かんつばき)(№196) 紅色・桃色・白。八重・平開・サザンカとツバキの交雑種・散る時は花弁がバラバラに落ちる。花12-3月。

ツバキ⑩ 菊月(きくづき) 桃・一重・筒咲・中輪・剣咲・花12‐4月。

ツバキ⑪ 菊冬至(きくとうじ) 深紅に白の斑入・八重・中輪・平開・花10-4月。

ツバキ⑫ 胡蝶侘助(こちょうわびすけ)(№196) 紅地に白の斑入・一重・極小輪・猪口咲・江戸時代の古典椿。花期1-4月。

ツバキ 絞鑞月(しぼりろうげつ) 白に淡紅縦絞・一重・平開・中輪-大輪・花10-12月

ツバキ 秋彩(しゅうさい) 鮮紅色・一重・椀咲・中輪

ツバキ 秋風楽(しゅうふうらく) 白・一重・筒咲・中輪・古品種。花12-4月

ツバキ 白玉(しらたま) 白・一重・抱え咲き・中輪・古典品種・花10-3月。

ツバキ⑰ 白腰蓑(しろこしみの)(№196) 白・唐子咲・中輪・花11‐3月。

ツバキ⑱ 白八朔(しろはっさく) 白・一重・筒咲・花11‐4月。

ツバキ⑲ 白卜伴(しろぼくはん) 白・唐子咲・小輪・平開・古品種・個性的・花11‐3月

ツバキ⑳ 侘助(しろわびすけ)№(196)  白・一重・猪口咲・小輪・花1-4月。

ツバキ㉑ 数寄屋(すきや)(=数寄屋侘助)(№196)淡桃色・一重・猪口咲き・小輪・花12‐3月。江戸椿。

ツバキ㉒ 素粧(そしょう) 淡桃色・一重・筒咲・中輪・花12‐3月。

ツバキ㉓ 西王母(せいおうぼ)(№196)・淡桃紅暈し・一重・抱咲or筒咲・中輪・花11‐4月

ツバキ㉔ 太神楽(だいかぐら)(№196)・紅地に大小の白斑入・獅子咲or牡丹咲・大輪・古典品種・花10-4月。

ツバキ㉕ 玉之浦(たまのうら)(№196)・濃紅色に白覆輪・一重・筒咲~ラッパ咲・昭和時代に長崎県五島で発見された自生種・新品種作出の母樹の一つ・花1-4月。

ツバキ㉖ 太郎庵(たろうあん)(№196) 桃色・一重・抱え咲き・花11‐3月。

ツバキ㉗ 太郎冠者(たろうかじゃ)(=有楽(うらく))(№196) 桃色・一重・猪口咲orラッパ咲・小輪・薄侘助の別名も持つ。花1-4月。

ツバキ㉘ 東方朔(とうぼうさく) 桃色・一重・椀咲・輪芯(雄蕊が筒形に纏まらず、開ける)・中輪・西王母の自然実生・花10-4月。

ツバキ㉙ 土佐有楽(とさうらく) 桃色・一重・ラッパ咲・中輪・花2-4月。

ツバキ㉚ 初嵐(はつあらし)(№196) 咲き始めは淡桃色で、次第に白へ変わって行く・一重・筒咲・中輪。古典品種・花11‐3月。

ツバキ㉛ 侘助(ひなわびすけ) 桃色・白・絞り・赤。一重・猪口咲・極小輪・白侘助の姉妹・花11‐3月。

ツバキ 侘助(べにわびすけ) 桃色や紅・一重・猪口咲・小輪・花12‐3月。

ツバキ㉝ 妙蓮寺(みょうれんじ)(№196) 紅・一重・抱え咲き・椀形・中輪・花11‐4月。

 ツバキ34 桃雀(ももすずめ) 淡桃~鴇色・一重・筒咲・極小輪・成長が遅い・花1-4月

ツバキ㉟ 薮椿(やぶつばき)(№196)・ 紅・一重咲・五弁花 ・花の大きさに色々有り・花径7-15㎝・原産地は日本・台湾・朝鮮半島。花期12-4月。ツバキを代表する樹。園芸品種の約7割方の母樹。

霊鑑寺(れいかんじ) 霊鑑寺は京都市左京区に有る臨済宗南禅寺派門跡寺院である。

寺には100種類以上の椿が植えられており、中には京都市指定の天然記念物・日光椿(じっこうつばき)がある。「日光」は深紅で唐子咲き、樹齢350年を経た相当な巨木だったそうだが、残念ながら枯れ、現在あるのはその二代目だそうである。又、境内に有る散り椿も有名。霊漢寺椿は、品種の固有名詞では無く、お寺にある全ての椿の総称である。

ツバキ㊱ (ろうげつ)(=角葉白玉) 白・一重・筒咲~ラッパ咲・花10-3月。

ツバキ㊲ 侘助(わびすけ) 赤・桃色・白など。一重・猪口咲き・極小輪~小輪。  

侘助」はツバキ界に一つの山脈を築いている。山脈と言うのも可笑しいが、侘助の遺伝子を持っているツバキが大変多い。小さくて慎ましく、楚々とした花の姿が、侘茶の雰囲気に合っているのだろう。茶人達に愛でられ、茶花に欠かせなくなっている。中には侘助の遺伝子を持っていないツバキまでも、花の形が似ているだけで何々侘助命名されている品種もある。

ワビスケのルーツはヤブツバキが変異したものと言われている。が、ソメイヨシノと同じで、ワビスケは種子が出来ない。雄蕊の葯が退化していて花粉が作られないのだ。どうした弾みか極まれに実を結ぶ事も有るが、日本に広がっている何々侘助の殆どは挿し木である。代を継いで行く内に変異が起きて、色などが多彩になった。ワビスケという一群は、太郎冠者(=有楽(うらく))と言う品種を親としており、何々侘助はその子孫である。(変異:藪椿⇒太郎冠者⇒侘助⇒何々侘助)

 

ツワブキ(石蕗) キク科 ツワブキ属 

ブログ№203 茶花総覧( 8) 秋(さ行~た行)の内、ツワブキで既出。

花10-1月。黄(白・橙)。菊花似・葉は円状腎臓形・常緑多年草。食用可・生薬。

 

デイジー(ヒナギク)  キク科  ヒナギク

花12月-5月。白・ピンク・赤・紫・複色。中心に管状花(筒状花)・管状花は黄色・管状花の周囲を取り囲んで舌状花が有る・花色が多彩なのは舌状花。舌状花は八重。葉は根生葉・へら型葉・葉身5㎝・葉に毛が生えている。草丈10-20㎝。日本では1年草。ペット有毒(全草)(セスキテルペンラクトン・ピレトリン・嘔吐・下痢・消化器異常・接触による皮膚炎)。ヨーロッパ・地中海沿岸。 花言葉・純潔・美人・平和・希望。

 

テリカンギク(照寒菊) キク科 キク属

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春の内、カンギクを1行で紹介。

花12‐2月、霜に当たって寒菊の葉が紅葉し、照り輝くような状態になった寒菊のことをテリカンギクという。

 

テリハ(照葉)

照葉とは、植物の種名では無く、枯葉の付いた枝の事。茶湯では枯淡の風情を味わい、侘びの世界に誘(いざな)うべく、季の花として紅葉・黄葉・枯葉などや枯れ枝そのものを床に飾る事ある。

 

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トウジバイ(冬至梅)(トウジウメ)

花12月-2月。 白。一重咲・早咲き品種・野梅系 野梅性(やばいけい やばいしょう)のウメで、原種の野梅(のうめ)に近いと言われている。

 野梅系(やばいけい)とは、原種に近い梅のことである。

 野梅性(やばいしょう)とは、野梅が持つ性質のことで、枝が細い・棘が多い・花は小振り・白又は淡紅・香りが高い・果実が丸いなどの特徴を持つ。

 

ドウダンツツジ(満天星躑躅)(灯台躑躅)  ツツジ科  ドウダンツツジ

花4月-5月。 白。花冠は釣鐘形・葉腋から数本の花柄を出し、その先に花を下向きにつける。花径5㎜・散形花序。 葉は卵形・葉身2㎝・枝先に数枚の葉が集まって着く。紅葉が鮮やかである。落葉広葉樹・剪定に強い。庭木や公園・生垣など盛んに植栽されているが、野生の自生種は少ない。関東地方から九州にかけて、低地の岩山などを好む。ペット有毒 (特に猫)(グラヤノトキシン・嘔吐・下痢・不整脈・運動失調・痙攣・昏睡)  花言葉・節制・上品・愛の喜び・私の想いを受け止めて。

絶滅危惧Ⅰ類(鹿児島県・宮崎県)。絶滅危惧種(高知県)。

ツツジドウダンツツジ属で何々ドウダンツツジという絶滅に瀕している植物は、上記の他に下記の1種が有る。

ヒロハドウダンツツジ  絶滅危惧Ⅰ類(三重県和歌山県徳島県長崎県)。 絶滅危惧Ⅱ類(千葉県・愛知県・山口県)。

 

トサミズキ(土佐水木)  マンサク科  トサミズキ属

ブログ№198 茶花総覧(3 ) 春(た行~わ行) の内、トサミズキで既出。

花3-4月。淡黄色・Ⅰつの花柄に7-8輪の花を着けて下垂・穂状花序(すいじょうかじょ)。

 

ナンテン(南天)  メギ科  ナンテン

ブログ№200茶花総覧(5)夏(た行~は行) の内、で既出。

花5-6月。  黄白色。円錐花序・果実11-12月・赤い実がなる。全有毒&生薬。

 

ニシキギ(錦木)(ヤハズニシキギ)(キツネノカミソリ) ニシキギ科 ニシキギ属 

ブログ№204茶花総覧(9)秋(な行~は行) の内、ニシキギで既出。

花5-6月。薄黄緑。花径6㎜・落葉樹低木。紅葉が美しい。全有毒絶滅危惧種

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ネコヤナギ(猫柳)(カワヤナギ)  ヤナギ科  ヤナギ属

ブログ№196茶花総覧(1 )晩冬 ~早春で、ヤナギの条の6番目にネコヤナギで既出

花3-4月。白。花に銀白色の絹毛有・冬は赤い鱗片を被っている。落葉低木。

 

ノコンギク(野紺菊)  キク科 シオン属

ブログ№202茶花総覧(7)秋(あ行~か行) のキク内、13番目でノコンギク既出。

花8-11月。薄紫・中心部は黄色。草丈50-100㎝。鹿児島県で分布特性上重要な種指定

 

ハシバミ (榛) ガバノキ科  ハシバミ属

ブログ№198茶花総覧(3)春(た行~わ行) で、ハシバミで既出。

花3-4月。雄花黄褐色。尾状花序(びじょうかじょ)・枝先から垂れる。落葉樹低木。

 

ハツカリ(初雁)=(初雁梅) バラ科  アンズ属(サクラ属)

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春 の内、ウメの条を設け、8種の梅の字が付く花木を紹介。そこでバラ科の梅を4種(梅・雲龍梅・寒紅梅・琉球梅)、バラ科以外の梅の字付の花木を4種(黄梅・素心蝋梅・壇香梅・蝋梅)を紹介している。ハツカりはそこでは紹介していない。

花。白。一重。原種に近い梅(野梅系(やばいけい))で、野梅性(やばいしょう)の特徴を持つ。香りが高い。ウメは2千年以上前に稲作の技術と共に中国から渡来。花ウメの白梅は奈良時代に伝えられた。貴族達は唐の文化を盛んに取り入れ、詩歌に梅を詠み、庭に植え、愛した。

菅原道真『東風吹かば思い起こせよ梅の花 あるじ無しとて春な忘れそ』と歌ったのは、香りが高いと言うこのハツカリかも知れない。

 

ハマギク(浜菊)(日本デイージー)  キク科  ハマギク属 

ブログ№202茶花総覧(7)秋あ行~か行) のキクの条の内、ハマギクは15番目に既出。

花9-11月。中心管状花黄色・周囲舌状花白。葉は肉厚・紅葉する。日本固有種・絶滅危惧種(千葉県)。ブログ№202では、この外にハマギク属の絶滅危惧種2種を紹介。

 

ハボタン(葉牡丹)  アブラナ科  アブラナ

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春 のボタンの条の内、ハボタンは4番目に既出。

花3-4月。黄色。冬は葉を鑑賞・春に塔が立ち菜の花を咲かせる。牡丹とは全くの別種。

 

ヒイラギ(柊)(疼木)(木)  モクセイ科  モクセイ属

花10月-12月。 白。花冠4裂・花径5㎜・葉腋に小さい花が密集・雌雄異株・雄株の雄蕊は2本で大きく発達し、雌株の雌蕊は雄蕊より長く伸びる。芳香有り・葉は楕円形~卵状長楕円形・対生・葉は厚味が有り堅い・光沢有・鋸歯有り・鋸歯の先が鋭い棘になっている。葉身4-7㎝。棘が邪鬼除け魔除けになると信じられており、縁起物の木である。果実は翌年の6-7月に熟す・果実の色は黒紫色・果実径10‐15㎜。常緑小高木・樹高4-8m。台湾と日本に分布・日本では本州から沖縄までの山地に生育。庭木や生垣等で栽培される。老木になるに従って棘が減り、仕舞いには全縁になる。なお、クリスマスに用いられる赤い実のヒイラギはモチノキ科のセイヨウヒイラぎである。花言葉・用心深さ・保護・先見の明。

絶滅危惧Ⅰ類(宮崎県・鹿児島県)。 絶滅危惧種(福島県)。

モクセイ科モクセイ属で何々ヒイラギという絶滅に瀕している植物は、上記の他に下記の1種が有る。

ヤエヤマヒイラギ  絶滅危惧Ⅱ類(沖縄県)。

 

ヒュウガミズキ(日向水木) №198

ブログ№198茶花総覧(3)春(た行~わ行) の内、ヒュウガミズキで既出。

花3-4月。黄・芽吹き前に開花・1~3の花を花穂につけて下垂。穂状花序・落葉低木

  

ビワ(枇杷)  バラ科  シャリンバイ属

花11‐2月。 乳白色。花弁5個・花径1㎝・芳香有り。萼は茶色で軟毛に包まれている。葉は披針状長倒卵形~長楕円形。葉質は硬い・葉脈ごとに凸凹している。常緑広葉樹小高木・樹高5-10m。果実5-6月に黄橙色の偽果がなる(偽果は子房以外の部位が肥大して出来た果実の事を言う。ビワの場合は花托が肥大。リンゴ・イチゴなども偽果)。ビワの実は直径約4㎝前後・長さ6㎝前後・1個の重さ50g前後・中に数個の種子がある。種子は大きく、種子の大きさは実の3割ぐらいを占める。生薬(生薬名・枇杷葉(びわよう))(トリテルペノイド・セスキテルポノイド・青酸配糖体(アミグダリン)・タンニン類・鎮咳・去痰・健胃・利尿・あせも改善)・注意:ビワの種子に含まれる青酸配糖体アミグダリンは有毒であり、農林水産省はビワの種子の粉末を食べない様にしましょうとの注意喚起を行っている(健康食品や抗癌作用などの誤った情報が流布されている)。アミグダリンは青梅の種子にもある。中国南西部原産。 花言葉・温和・治癒・あなたに打ち明ける。  情報不足(奈良県)

 

フクジュソウ(福寿草)(元日草)(朔日草(ついたちそう)) キンポウゲ科 フクジュソウ

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春の内、フクジュソウで既出。

花2-4月。黄・花が葉に先行して開花。花冠椀形・生薬強毒(特に根)・ペット有毒

 

ベニカンギク(紅寒菊)  キク科  キク属

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春 の内、カンギクで既出。

花12-1月。紅。耐寒性の小菊の園芸品種のなかで、紅色のもの。

 

ほ 

ポインセチア (クリスマスフラワー)(猩々木(しょうじょうぼく))   

       トウダイグサ科  トウダイグサ属(ユーフォルビア属)

花12月‐2月。赤・桃色・乳白色・淡緑黄色・斑入り。 ポインセチアの花は、他の花に比べて花弁1枚が大きく、それが何枚も重なって咲いているので、色の鮮やかさも相まって花屋の店頭で特に目立つ。但し、これは本当の花ではない。苞が大きくなり花弁化して色付いたものである。花は中央にあるアズキ大の小さなつぶつぶである。粒一つの中に花が数個入っている。

花の色は浅緑~黄緑色。杯状花序(はいじょうかじょ)花は奇妙な形をしている。イチジクの実の形をした壺状の頂きが少し割れ、そこから雄花の一部の赤い雄蕊が顔をのぞかせる。雄花には花弁が無い。雄蕊の葯は黄色。雌蕊は壺の中から更に小さな壺状の子房をたんこぶの様に外に突き出し、赤い花柱を出している。雌花にも花弁は無い。花柱の先端は4裂。また。イチジク状の壺の外側に黄色い瘤がくっ付いている。瘤は臼を潰したような楕円形をしており、横一線の溝がある。溝から蜜が出ている。この黄色い瘤は腺体である。これ等の花の構造全て合わせての花序径は6㎜。6㎜の花序1個は、雌花と数個の雄花との集合体の杯状花序だが、木全体では杯状花序が集まって集散花序を成している。 葉は濃緑色・長楕円形・常緑低木。樹高2-3m。全有毒(ホルボールエステル・ユーフォルビン・皮膚炎・水疱・小児の誤食による死亡例有り・発ガン性)。ペット有毒(炎症・下痢・嘔吐)。原産地はメキシコ・中央アメリカ。花言葉・祝福・聖夜・清純・私の心は燃えている。

※ 杯状花序とは、雄花と雌花がお椀のような総苞に包まれて、茎頂に幾つかの花を咲かせる花序。トウダイグサ属の特徴。

 

ボタン(牡丹)  ボタン科  ボタン属

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春 の内、ボタンで既出。

ボタンは二期咲き。寒牡丹・春牡丹・冬牡丹があるのは栽培方法で季節を調整しているから。

 

マユミ(真弓)(檀)  ニシキギ科  ニシキギ

ブログ№201茶花総覧(8)夏(ま行~わ行) の内、マユミで既出。

花5-6月。淡緑白。花は目立たず・果実赤・紅葉or黄葉。有毒。分布上重要な種。

ブログ№201では、上記の外に絶滅が心配されるマユミの仲間を10種紹介。

 

 マルバノキ(丸葉の木)(ベニマンサク)  

マンサク科 マルバノキ属 ★利休七選花の一つ

ブログ№205茶花総覧(10)秋(ま行~わ行)でマルバノキを挙げ、当種が利休七選花の一つなので、それに因み七選花も紹介している。

花10-11月。赤紫。花は常に二輪一緒・花と紅葉と実を同時期に鑑賞・絶滅危惧種

 

ボタン(牡丹)  ボタン科  ボタン属

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春 の内、ボタンで既出。

ボタンは二期咲き。寒牡丹・春牡丹・冬牡丹があるのは栽培方法で季節を調整しているから。

 

マーガレット  キク科  モクシュンギク

花11月-5月。 白・クリーム・黄・薄いオレンジ・ピンク・赤。一重咲・八重咲・ポンポン咲き。葉は春菊に似る。古株になると茎が木質化する。多年草・低木。草丈or樹高30‐100㎝。原産地・カナリア諸島花言葉・恋占い・真実の愛・信頼。

 

マルバハギ(丸葉萩)(ミヤマハギ)  マメ科  ハギ属

ブログ№205茶花総覧(10 )秋(ま行~わ行) の内、マルバハギ で既出。

花7-9月。花は赤紫。蝶花が葉腋に咲く・総状花序。低木・絶滅が危惧される

 

マンサク(万作)  マンサク科 マンサク属

ブログ№196茶花総覧(1 )晩冬~早春 の内、マンサクで既出。

花2-4月。花は黄色で錦糸卵の房状。実9-10月。紅葉・黄葉が美しい。

 

マンリョウ(万両)(ヤブタチバナ)  サクラソウ科  ヤブコウジ

ブログ№201茶花総覧(6) 夏(ま行~わ行) の内、マンリョウで既出。マンリョウの仲間で絶滅が危惧されている種をこの他に3件紹介。

花7-8月。白。花は小枝の先に下向きに咲く。散形花序・株立ち・赤い果実を鑑賞。生薬。

 

ミツマタ(三椏)(三枝)(三又)  ジンチョウゲ科  ミツマタ

ブログ№198茶花総覧(3) 春(た行~わ行) の内、ミツマタで既出。

花3-4月。花は黄or赤。葉より開花先行・無弁花・萼片4裂・手毬咲・和紙原料・全有毒

 

ミズキ(水木)  ミズキ科  ミズキ属

花5月-6月。白。花弁4個・花径7-8㎜・枝先に水平に広がって咲き、樹冠を白く染める・散房花序・葉は枝先に集まって互生・広卵形又は長卵形・葉身6-15㎝・全縁。 秋に黄葉する・黄葉は基本的には黄色や橙色だが、赤紫や茶色など変化に富む。果実は直径7-8㎜の赤い球形で、後に黒紫に熟す。材質は白く柔らかい・建築材などに利用・こけしや正月の祝箸などの材に使われる。ミズキは早春の頃成長が盛んで、水を大量に吸い上げる。枝を切ると樹液が滴り落ちて来ると言われている。名前の水木の由来はそこから来ている。落葉広葉樹高木・樹高10-20m。日当たりの良い丘陵地などを好み、アジア東部~南部・ヒマラヤから南千島まで分布。 花言葉・永続性・返礼・私の想いを受けて下さい。

 

ムラサキシキブ(紫式部)  シソ科  ムラサキシキブ

ブログ№201茶花総覧(6)夏(ま行~わ行) の内、ムラサキシキブで既出。ムラサキシキブの仲間で絶滅が危惧されている種は、これを含めて2件紹介。

花6-7月。淡紅紫色。花冠4裂筒状花、集散花序。果実紫・黄葉・落葉樹低木。

 

ヤグルマギク(矢車菊)  キク科 ヤグルマギク

ブログ№201茶花総覧(6) 夏(ま行~わ行) の内、ヤグルマギクで既出。

花12月-7月。花色は青紫~赤~白まで多彩・花冠は筒状花のみ・花付が矢車に似る。生薬。

 

ヤツデ(八手)  ウコギ科  ヤツデ属

花11月-12月。白。花弁5個・雄蕊5・雌蕊5個・花径5㎜。茎の頭頂に球状の散形花序を作り、更に球状の散形花序が集まって円錐花序を成す。幼葉は卵形・成長につれて奇数分裂し、7裂・9裂・11裂と掌状形の葉になる。成長した葉身は20㎝以上・葉柄は長い・互生又は輪生・株立ち・常緑低木。樹高2-5m。ペット有毒(サポニン・下痢・嘔吐・溶血。誤食すると小動物にとっては危険)。原産地・本州福島県以南~沖縄。  花言葉・分別・健康・親しみ。  分布特性上重要な種(鹿児島県)

ウコギ科ヤツデ属で何々ヤツデという名の絶滅に瀕している種は、上記の外に下記の2種が有る。

ムニンヤツデ  環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類。

リュウキュウヤツデ  準絶滅危惧種(鹿児島県)

 

ヤナギ(柳)  ヤナギ科  ヤナギ属

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春 のヤナギの条で、ヤナギ属の8種を紹介。

又、当ブログ№203のオオシダレムスビヤナギでヤナギの正月飾りに触れる。

柳は低木から高木、枝垂系・株立系・匍匐系まで樹形様々。冬~春の枝ものとして茶花に登場。

 

ユキワリソウ(雪割草)⇒ミスミソウ   キンポウゲ科  ミスミソウ

ブログ№196 茶花総覧(1 ) 晩冬~早春 の内、ミスミソウで既出。ユキワリソウは名前を挙げただけ。ミスミソウの方に本文有り。サクラソウサクラソウ属のユキワリソウとは別種。

花3‐4月。花弁無。咢の色が白・桃・赤・紫・黄色等々。一重or八重。生薬。北陸に分布

 

リユウノウギク(竜脳菊)  キク科 キク属

ブログ№202茶花総覧(7)秋(あ行~か行) のキクの条で、18番目にリュウノウギクで既出。

花10-11月。白・一重・樟脳の匂い有り・福島新潟以南の丘陵や山地に自生。日本固有種。   絶滅危惧種

 

ロウバイ(蝋梅)  クスノキ目 ロウバイ科 ロウバイ

ブログ№196茶花総覧(1)晩冬~早春 のウメの条の内、7番目にロウバイで既出。

花1-2月。花は白、花芯は赤 広落低木。漢方薬全有毒

梅の字が付いているが、ウメの仲間ではない。

 

ワタ(棉)  アオイ科  ワタ属

花7月-11月。クリーム色・花弁の内側基部は暗紫紅色・花弁5枚・鐘形・花径3-5cm・苞葉3枚。葉は掌状形で3-5中裂・果実は球形で先端がやや尖った蒴果、熟すと割れて中から綿毛に包まれた種子が弾(はじ)ける。弾けた後の白い綿毛の球が、ふわふわの花弁の集まりの様に見えるので、これを綿花(コットンフラワー)と言う。綿毛の球はコットンボールと言い、種類によってワタの繊維の長さが違う。熱帯の植物・1年草・多年草又は低木。日本では冬越しが出来ない為、1年草扱いである。日本には799年にもたらされたが、江戸時代になってから本格的な栽培が行われる様になった。 有用材・木綿・綿実油。 原産地・エチオピア・メキシコ。 主な栽培国・インド・中国・アメリカ・パキスタン。 花言葉・偉大・崇高。

※ ワタの個人的な栽培や或いは産業目的の栽培に於いて、ワタの種子を輸入しようとする時、農林水産省からの注意が出されている。外国産の種子は、病害虫や除草剤への耐性を上げる為、現在盛んにワタの種子の遺伝子組み換えが行われている。それらの種子を日本国内に持ち込む事は国が禁止しており、法律違反になる。種子を入手する場合は、遺伝子組み換え表示の無いもを選択するように、との事。

 

 

 

この記事を書くに当たり、下記の様なネット情報や本を参考に致しました。(順不同)

Wikipedia

茶湯手帳 宮下玄覇 宮帯出版社

原色植物百科図鑑  集英社

日本のレッドデータ検索システム

徳島の野草www.ne.jp シオギク(潮菊・塩菊)

東京都保健医療局 ビワの種子には、有害な物質が含まれて・・・

GKZ植物事典・シオギク(潮菊)

ソシンロウバイ-旬の薬草- 学校法人東邦大学

ソシンロウバイ | 公益社団法人東京生薬協会 

椿を観る[城南宮 つばき図鑑]

かぎけん花図鑑 特集 椿品種一覧

花の手帳 椿図鑑

日本ツバキ協会の品種名称よみかた

日本の美の象徴、「侘助(わびすけ)」ツバキを廻るエピソード 九州大学総合研究博物館

国立科学博物館ヤブツバキ

和みの庭 ツバキの品種リスト花色・花形別 五十音・アルファベット順

川崎みどり研究所 ツバキ園芸品種図鑑

北海道大学 ツバキ科

かぎけん花図鑑 特集 椿品種一覧

あきた森づくり活動サポートセンター 樹木シリーズ80カマツカ

ガマズミ | 熊本大学薬学部薬用植物園 薬草データベース

国立大学法人 福岡教育大学 トウダイグサ

岡山理科大 ポインセチア

筑波大学生物学類 花序 Inflorescence

野山の花たち トウダイグサの花の構造と違い

庭木図鑑 植木ベディア 

庭木図鑑 植木ベディア ポインセチア/ぽいんせちあ/猩々木

花しらべ-花図鑑 

松江の花図鑑 

かぎけん花図鑑

四季の山野草

サツマイナモリ-四季折々の草花-ふるさと種子島

山に出かけてecoライフ ズイナ(髄菜、髄菜)は希少糖の木といわれ、春に白い花が・

デジタル植物写真集 ズイナ-ec-net.jp

花と緑の図鑑 ヒイラギ新・花と緑の詳しい図鑑

月向農園 いろいろな梅の花|なんでも梅学

唐詩散策 目加田誠

このほかにも、各地各園芸店の商品紹介や個人様の花育ての記・旅の記録など大いに参考にさせて頂きました。これ等書き切れないほどの沢山の情報を利用させて頂き、心から御礼申し上げます。誠に有難うございました。

 

 

 

205 茶花総覧(10) 秋(ま行~わ行)

昔、婆は牧野富太郎博士に心酔し、植物採集に夢中になっていたことがありました。小学校出の人が東京帝国大学の先生になったという話に感動し、身近な植物へ目を向ける様になったのです。そこいら辺の空き地にわんさか茂っている草花を、採取しては新聞紙に挟んで標本作りに励みました。直接会った事も話した事も無い牧野先生でしたが、先生の教えの通りに、植物の全身(根・茎・葉・蕾・花などすべて)が揃った標本を作り、ラベルの枠取りを手書きで書き起こし、図鑑で調べて同定する日々。それが楽しくて、あっという間に夏休みが終わりました。そして、自由研究で提出した10葉の植物標本は、担任の先生の推しを受けて品川区の学校連盟主催の夏休み合同作品展に出品され、お蔭様で佳作賞を頂きました。ところが・・・いつまで待っても作品は手元に戻って来ませんでした。あの作品はどうしたの? と担任の先生に伺っても「さあ」と言うだけで、結局行方不明のまま小学校を卒業してしまいました。

あれからおよそ70年、ガッカリしたまますっかり植物から心が離れてしまいました。

茶花総覧を書くに当たり植物の世界に再び戻って、時代の移り変わりを感じております。以前は形の似通ったものを纏めて分類していましたが、今は遺伝子による分類にシフトされています。日進月歩と申しますか、秒進分歩と申しますか、小学生時代に得た知識は思い出の彼方に霞んでしまっています。

 

マツカゼソウ(松風草(エゴグサ)  ミカン科 マツカゼソウ属 

花8月-10月。 白。 花弁4枚・花径4㎜・極めて小さい花である。枝先にまばらに白い花を着ける。円錐花序。果実は4つに分果。葉は3回3出羽状複葉。小葉は倒卵形・葉裏に油点がある。芳香あり。柑橘系の香りと言う人も居れば、悪臭と言う人も居る。草丈50-80㎝。生薬(生薬名は臭節草(しゅうせつそう)・乾燥させて塗布・神経痛)。全有毒(セネシオニン・メチルノニルケトン・下痢・腹痛)  鹿が食べない。ミカン科の植物の中で唯一の草・湿り気のある半日陰の林床に自生・東北地方南部から九州まで分布・日本固有種。  花言葉・揺らめく恋心・倦怠期。  

絶滅危惧Ⅰ類(山形県)。 絶滅危惧Ⅱ類(石川県)。 絶滅危惧種(岩手県)。 分布特性上重要な種(鹿児島県)。

 

マツムシソウ(松虫草)(スカビオサ)  

       スイカズラ科(マツムシソウ科)  マツムシソウ

花8月-10月。薄紫。筒状花(=管状花)と舌状花の集合体。筒状花の花冠は4裂・筒状花集団の周辺を取り囲む舌状花は5裂・舌状花の外側の裂弁は大きく3裂し内側の2裂弁は小さい。花径は2.5-5㎝。頭状花。茎は直立するが、途中から枝分かれをする。 葉は、1年目は根生葉のみ、2年目から茎葉が出る。葉身5-10㎝で深裂・羽状又は掌状を呈する。花柄が長い。草丈10 -100 ㎝・野生種は多年草(高地適応)・日本固有種。食用可。 花言葉・魅力・風情・感じ易い。

[園芸品種・スカビオサ] 花4月-6月 & 9月。青・紫・白・ピンク・黄・赤。多年草・1・2年草。草丈10-100㎝。(ヨーロッパでは対疥癬薬として使われていた。学名のスカビオサ疥癬の事)。原産地はユーラシア・南アフリカ。  花言葉・悲哀の心・朝の花嫁・恵まれぬ恋・失恋・未亡人・喪失等々。

絶滅(秋田県京都府大阪府・福岡県)。 絶滅危惧Ⅰ類(青森県岩手県山形県福島県茨城県・埼玉県・東京都・福井県三重県奈良県和歌山県兵庫県徳島県愛媛県高知県山口県・宮崎県)。 絶滅危惧Ⅱ類(宮城県新潟県富山県・栃木県・神奈川県・佐賀県)。 絶滅危惧種(岐阜県・愛知県・滋賀県兵庫県鳥取県大分県)。

マツムシソウ科で何々マツムシソウと言う絶滅が危惧されている種が他に3種ある。

アシタカマツムシソウ  環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)。 絶滅危惧Ⅰ類(千葉県)。 絶滅危惧Ⅱ類(静岡県)。  情報不足(福島県)。

タカネマツムシソウ  絶滅危惧Ⅰ類(徳島県高知県)。 絶滅危惧種(福井県)。 情報不足(山梨県)。 地域個体群(新潟県)

ミカワマツムシソウ  絶滅危惧Ⅰ類(岐阜県)。

※ ブログ№202茶花総覧(7) 秋(あ行~タ行)のエゾマツムシソウの条で、マツムシソウの名前も挙げている。

 

 マルバノキ(丸葉の木)(ベニマンサク)  

       マンサク科 マルバノキ属 ★利休七選花の一つ

花10-11月。 赤紫。 花弁5・萼片5。但し、一見すると花弁10枚に見える。花は常に二輪一緒に萼を背中合わせにして咲く。萼がピッタリとついているので、裏側の花の花弁までがまるで一つの花の様に見えてしまう。花弁の長さ7-8㎜・花径1.5cm・花弁は紐状で捩(よじ)れており、海に住む細腕のクモヒトデに似ている。2輪対で開花。葉は卵心形(ハート形)又は卵円形・互生。葉身5-11㎝・全縁・落葉広葉樹低木・樹高2-4m。紅葉する頃に花が咲き、花・果実・紅葉が一度に見られる。紅葉が美しい。庭木としてよく植えられている。自生は少ない。山の谷合で日当たりの良い岩場などに生育。本州の長野以南から中国地方・四国に飛び飛びに分布。日本固有種。中国大陸にも有るがそれは亜種。   花言葉・思い付き・縁起・豊作。

絶滅危惧Ⅰ類(三重県岡山県高知県)。 絶滅危惧種(広島県)。情報不足(富山県)。分布特性上重要な種(滋賀県)。

利休七選花は以下の7種である。それ等は下記のブログ番号で取り上げている。

★ シロワビスケ  ブログ№196  茶花総覧(1)  晩冬~早春

★ ムシカリ    ブログ№196  茶花総覧(2)  晩冬~早春

★ オオヤマレンゲ ブログ№199 茶花総覧(4) 夏(あ行~さ行)

★ ナツツバキ   ブログ№200 茶花総覧(5) 夏(た行~は行)

 ハクウンボク  ブログ№200 茶花総覧(5) 夏(た行~は行)

 ヤマボウシ   ブログ№201 茶花総覧(6)  夏(ま行~わ行)

 マルバノキ   ブログ№205 茶花総覧(10) 秋(ま行~わ行)

 

マルバハギ(丸葉萩)(ミヤマハギ)  マメ科  ハギ属

7月-9月。 赤紫。蝶花。花の長さ1cm。花は腋生・花柄は短い・花序軸は伸びず、茎に密着する様に咲く。総状花序。葉は3小葉・葉は卵形を基本とした円形・倒卵形・卵状楕円形など。低木・樹高1-3m。分岐が多い。在来種。本州から南・中国・ロシアに分布。造成地などで植栽される。 花言葉・思案・想いのまま・成功・柔軟な心。

絶滅危惧種(新潟県)。 分布特性上重要な種(鹿児島県)。

 

ミゾソバ (溝蕎麦)  タデ科  ミゾソバ属 

花7月-10月。 花冠基部は白・先端は淡紅色。花の長さ4—5㎜・花冠は5裂。花径3㎜・枝先に咲く頭状花・葉は鉾形・葉身4—10㎝。茎には下向きの棘有り・茎は匍匐(ほふく)性・節から根を出し、そこから立ち上がる。草丈30-80㎝。畦道脇の溝などの水辺や湿った所を好む。東アジアに分布・日本では北海道~九州まで分布。  花言葉・風変り・純情。  分布特性上重要な種(鹿児島県)。

タデ科で何々ミゾソバと言う絶滅が危惧されている種が上記の他に下記の5種ある。

オオミゾソバ ・ コミゾソバ ・ ニシミゾソバ ・ ヒカゲミゾソバ ・ ヤマミゾソバ

 頭状花とは、花茎や有花茎の先が平らになっていて(花床)、その花床に幾つもの小花(しょうか)が並んで咲いている状態を言う。例・タンポポマツムシソウ

 

ミソハギ(禊萩)(盆花(ぼんばな))(精霊花(しょうりょうばな))(霊屋草(たまやぐさ))

                                                        ミソハギ科  ミソハギ

花7月-8月。 紅紫。 花弁6枚・花弁1枚の形は倒卵形・花弁の長さ6-7㎜・花径10-12㎜・萼筒は5-8㎜・有花茎の上部に穂状花序を出す。葉は披針形・葉柄無し・葉身2-6㎝・葉付は90度位相ずれの対生・茎は4稜(断面が四角い)・分枝はあまりしない・直立叢立ち・草丈50-100㎝。ミソハぎは禊(みそぎ)萩の略。神事や仏事で禊して清める時に、ミソハギの花を水に浸して振り撒く。お盆の時はミソハギで水を撒いて玄関を浄めて祖霊を迎えたりする。各地にミソハギに依る浄めの風習がある。湿った土を好む・水辺の植物。日本・朝鮮半島に分布。  花言葉・悲哀・慈悲・純真な愛情・意志の強さ。 絶滅危惧Ⅰ類(山梨県)。 絶滅危惧種(鹿児島県)。

ミソハギ科で何々ミソハギと言う絶滅が危惧されている種が、上記の他に下記の3種ある。

エゾミソハギ 絶滅危惧Ⅰ類(埼玉県・兵庫県徳島県)。 絶滅危惧Ⅱ類(山梨県・愛知県・三重県福井県京都府)。 絶滅危惧種(岐阜県鳥取県・鹿児島県)。 情報不足(東京都・富山県)。

ケナシエゾミソハギ  絶滅危惧Ⅱ類(高知県)。 

ヒメミソハギ  絶滅危惧Ⅰ類(宮城県福島県・宮崎県・沖縄県)。絶滅危惧Ⅱ類(京都府)。 絶滅危惧種(栃木県・埼玉県・愛知県・三重県奈良県大阪府・鹿児島県)。その他重要種(滋賀県)。 情報不足(長野県)。

 

ミズヒキ(水引)(水引草)  タデ科  イヌタデ

花8月-11月。赤と白。花は花軸に対して横向きに咲く。花の背側に当たる上が赤・花の腹側に当たる下が白。但し、花弁に見えるのは花弁では無く萼片。萼片4裂・雄蕊5本・花径2-3㎜・花柱(雌蕊)は2本・花柱は花冠から出て鉤状に曲がる・花序軸の長さ20-40㎝・花序軸は細い・穂状花序・花着きはまばら。花序軸は分枝する。葉は卵形or楕円形・互生・葉身5-15㎝。茎や葉全体に細毛がある。草丈30-80㎝。日陰の草地や林床・道端などに普通に生育。果実は動物や衣服にくっ付くいわゆる「引っ付き虫」。なお、花色が白っぽく見えるのがギンミズヒキ、 細毛が余り無いものをシンミズヒキと言う。分布は日本全国。  花言葉慶事・祭礼・感謝の気持ち・喜び。  絶滅危惧Ⅰ類(沖縄県)。 分布特性上重要な種(鹿児島県)。

タデ科イヌタデ属で何々ミズヒキと言う絶滅が危惧されている種が、上記の他に下記の1種がある。

シンミズヒキ     地域個体群(新潟県)。 分布特性上重要な種(鹿児島県)。

なお、バラ科にも似た様な名前のキンミズヒキと言うのが有る。それについてはブログ№199茶花総覧(4)夏(あ行~さ行) キンミズヒキの条目で取り上げている。

 

ミヤギノハギ(宮城野萩)  マメ科  ハギ属

花6月-9月。 赤紫・稀に白。花の形は蝶花・落葉広葉樹低木・樹高1-3m。枝垂れる。庭木などに植えられ、時には公園などで萩のトンネルなどに仕立てられる。ミヤギノハギは野生のハギでは無く、園芸品種と見られている。長谷川等伯筆紙本金地著色萩芒図六曲屏風で描かれているハギはミヤギノハギの様に見えるので、かなり昔から園芸品種として鑑賞されていたのではないかと、これは婆の見立て。有花茎は直立するが、細い枝に相当量の葉や花を着けるので、真っ直ぐ立たず、枝垂れる。分岐多数。葉腋から総状花序の長い花茎を出す・枝先の先端の花序は円錐花序。葉は3小葉・楕円形や倒卵形。地域によっては6月頃から咲き始めるが、最盛期は秋に入ってから。ミヤギノハギ宮城県県花。萩は秋の季語。  花言葉・思案・前向きな恋・想い・物思い・内気・無邪気・子供の心。

※参照 ブログ№200/茶花総覧(5)夏(た行~は行)の項でナツハギの条の中で名前だけ既出紹介。

 

ミヤマモジズリ (深山文字摺)   ラン科   ミヤマモジズリ属(ヘミピリア属)

花7月-9月。 淡紅紫色。 小さいながらもラン科の花の特徴を備えている。卵形の萼片3個(ドーサルセパル1・ラテラルセパル2)・線形の側花弁2個(ペタル2)で、唇弁(リップ)に覆い被さる様な兜形・唇弁は披針形で先端が3裂・唇弁に紅紫の斑点がある。唇弁の基部は白い。唇弁の長さ7-8㎜。花茎は直立・高さ10-20㎝。花茎の上部に花が螺旋状に着くか、或いは1方向に偏って着く。花着きはまばら・穂状花序を成す。葉は根生葉で長楕円形・葉身3-6㎝・葉は1対2枚のみで対生。ネジバナ(ネジリバナ=モジズリ)に似る。山地の針葉樹林下の岩や苔むした湿った場所、特に石灰岩地帯を好む。

絶滅(山形県)。 絶滅危惧Ⅰ類(宮城県福島県・東京都・神奈川県・石川県・徳島県愛媛県高知県)。 絶滅危惧Ⅱ類(岩手県・栃木県・群馬県・埼玉県・富山県)。 絶滅危惧種(山梨県)。 地域個体群(新潟県)。

 陸奥(みちのく)の しのぶもじずり 誰ゆえに

       みだれそめにし 我ならなくに   在原業平  古今和歌集

参考 ドーサルセパル ・ ラテラルセパル ・ ベタル ・ リップとは、ラン科特有の花弁の名前である。ドーサルセパルは萼。萼片が花弁の様に変化したもので、ランの花の一番上にあり、日本語で背萼片と呼ばれている。外花被片である。ラテラルセパルも萼で、側脇から左右に下向きに出ている。これも外花被片である。ペタルは花弁である。側脇から横向きに、左右に出ている。側花弁と言う。リップは花弁(内花被片)で真ん中から出ている舌状のもの。

 

ムクゲ(木槿)  アオイ科  フヨウ属

※参照 ブログ№201 茶花総覧(6) 夏(ま行~わ行)のムクゲの条で既出。

 

メカルカヤ(雌刈萱)  イネ科 

花期8月-11月。小穂(しょうすい)6個を上部の葉腋から出す。その内結実するのは1個。茎は直立・株立ち・草丈70-100㎝・葉身30-50㎝・葉鞘にまばらに毛が有り。葉腋から小穂が出る。護穎(ごえい)の先は捩(よじ)れた芒(のぎ)になっている。落ちた芒は湿度(露など)と乾燥に感応、自ら回転して地中に潜り込んで行く。本州~九州・朝鮮・中国に分布。

※参照 ブログ№202茶花総覧(7) 秋(あ行~か行)のカルカヤの条でメガルカヤとオガルカヤの名前を挙げている。

絶滅危惧Ⅰ類(秋田県山形県福井県)。 絶滅危惧Ⅱ類(群馬県・東京都)。 絶滅危惧種(石川県)。 その他重要種(滋賀県)。 情報不足(富山県)。  要注目種(京都府)。

 

 ヤエザキクサアジサイ アジサイ科 クサアジサイ属 

※ ブログ№199茶花総覧(4)夏(あ行~さ行)のクサアジサイの条で、クサアジサイの八重咲きとして名前のみを挙げて既出。

 

ヤクシマノギク(屋久島野菊)(ヤクシマノコンギク)  キク科  シオン属 

花10月-12月。 淡青紫色。 筒状花と舌状花で構成されている。黄色い筒状花の周りを、淡青紫色の舌状花が1周一重で取り囲む。花径2cm。葉は長楕円状披針形・葉身10-13㎝・葉柄あり・鋸歯有り。草丈60-100㎝。標高300-400mのいつも濡れている様な花崗岩の上に生育。多年生・屋久島固有種。

環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠA類(CR)。 絶滅危惧Ⅰ類(鹿児島県)。

 

ヤクシマホソバハグマ  キク科  モミジハグマ属 

※参照 ブログ№204 茶花総覧(9) 秋(な行~は行) のホソバハグマの条で既出。

ヤクシマホソバハグマ と ホソバハグマは同じものである。ホソバハグマは屋久島固有種で、屋久島以外では生息していない。 絶滅危惧種(鹿児島県)。

 

ヤハズススキ (矢筈ススキ) (タカノハススキ(鷹羽ススキ))   イネ科 ススキ属

花8月-9月。 淡黄土色(穂の色)。ススキの葉に淡黄緑色の横段模様の斑が入っている。この斑の模様が、矢の尾部の形の矢筈に似ている事から、ヤハズススキと言い、又、鷹の羽に似ている事から、タカノハススキとも言う。自生種。

[余談] 矢筈(やはず)とは、矢を弓に番(つが)える時に、矢をしっかりと弦に挟(はさ)めるように尾部がV字型(orU字型)になっている。このV(or U)字形の部分を矢筈と言う。又、掛け軸を床に掛ける時などに、掛け軸の紐を棒状のひっかけ具を使って上へ掲げるが、このひっかけ棒の先端にもV字型が有る。この棒も「矢筈」と言う。矢や棒の「矢筈」とは違うが、式正織部流ではお菓子に添える取り箸に太い方を斜めに削った箸を使っている。斜めに削った面を向き合わせにして揃えると、V字型の矢筈の形になる。弓矢を模してお箸を矢筈に揃えるのは、武家茶だからかも知れない。

※参照 ブログ№203茶花総覧(8) 秋(さ行~た行) にあるススキの条では、絶滅危惧種の色々なススキの名を挙げている。

※参照 タカノハススキについては、前々回ブログ№203茶花総覧(8)秋(さ行~た行)のタカノハススキの条で、余談以外これとほぼ似た様な文で記載している。

 

ヤハズソウ(矢筈草)  マメ科  ハギ属

花8月-10月。 赤紫。 蝶花・花は葉腋から極めて短い花柄を出して1個から2個の花を咲かせる。花の長さ約6㎜・葉は長楕円形・3出複葉・小葉1枚の葉身1-1.7㎝・葉裏にも茎にも毛が生えている。葉脈は主脈からV字型の側脈が綺麗に揃って出ている。葉を引っ張るとV字型に切れるので、それが矢筈の名前の由来である。  花言葉・雄弁。

分布特性上重要な種(鹿児島県)。

※ 矢筈草をヤハズソウで検索すると本種の萩の仲間になるが、ヤハズグサで検索すると海藻のワカメに能く似た褐色海藻のヤハズグサに行き当たる。

 

ヤブミョウガ(藪茗荷)  ツユクサ科  ヤブミョウガ

花7月-9月。 白。白い花弁3・白い萼片3・花弁は萼片より少し大きく形は倒卵形・萼片は円形でやや小さい・雌雄同株・雌雄とも雌蕊1個で雄蕊は6個で蕊の数は同数だが、雌花の雌蕊は長く、雄花の雌蕊は短い。雄花では葯の黄色が目立つ。花径8-10㎜・1日花。有花茎の先に白い花を段々になって輪生する。円錐形集散花序を段々にして咲かせる。葉は長楕円形・茎の中程に6-7枚の葉を車輪状につける・葉身20㎝にも及ぶ大型。果実直径5㎜で青い・花は1日花でも次々と咲き、花後次々と実を結んでゆく。実も観賞の対象。茎は直立・草丈50-100㎝・種子でも地下茎でも増える。春先の若芽は食用可。日陰が好き。ペット有毒(サポニン・フィティン酸・シュウ酸・嘔吐・下痢・食慾不振・口の泡立ち・痙攣・重度の場合は腎臓障害・呼吸器系障害)。  花言葉・報われない努力・苦しみを和らげる・謙譲の美徳。

絶滅危惧Ⅰ類(秋田県宮城県)。 絶滅危惧Ⅱ類(新潟県・石川県)。  

ツユクサヤブミョウガ属で何々ヤブミョウガと言う絶滅が危惧されている種が、上記の他に下記の1種がある。

ヤブミョウガ  分布特性上重要な種(鹿児島県)。

 

ヤマジノギク(山路野菊)(アレノノギク)  キク科  ハマベノギク属

花9月-10月。 舌状花は薄紫。中心に黄色い管状花(筒状花)の纏まりがあり、舌状花は一周一重で管状花を取り囲む・舌状花は15‐20枚。葉は倒披針形・葉身5―7㎝・茎の上部で分枝・茎頂に頭花を付ける。痩せた土地の草地などに生育。本州中部以西~九州・朝鮮半島・大陸東北部に分布。 花言葉・清らか・わが道を行く・回想。  

絶滅危惧Ⅰ類(長野県・愛知県・三重県)。 絶滅危惧Ⅱ類(京都府奈良県大阪府)。  絶滅危惧種(滋賀県兵庫県)。 分布特性上重要な種(鹿児島県)。

キク科ハマベノギク属で何々ヤマジノギクと言う絶滅が危惧されている種が、上記の他に下記の2種がある。

ツツザキヤマジノギク  絶滅危惧1類(長野県)。

ヤマジノギクの一種  絶滅危惧Ⅰ類(宮崎県)。

 

ヤマジノホトトギス(山路の杜鵑鳥)  ユリ科  ホトトギス

花8月-10月。白地に紅紫の斑点。 外花被片3枚・内花被片3枚。花被片の長さ2㎝・花弁は平開し、後ろに反らない。雄蕊6個が花糸を取り囲む。花糸は3個で纏まり先に行くと3方向に分かれ、先端が二股になる。ホトトギスでは雌蕊雄蕊とも全身に赤紫班があるが、ヤマジノホトトギスでは蕊が纏まって棒の様に立ち上がっている部分に於いては、全く赤紫班が無い。雌蕊が先端で3裂した部分には赤紫班がある。蕊は花冠より突き出て、その様子は噴水状。花の基部に小さな膨らみが有る(距(きょ))。葉は卵状長楕円形・葉は茎を抱く。互生。草丈30-60㎝。山野の林床に生育。北海道南西部から九州まで分布。日本固有種。 花言葉・永遠にあなたのもの・愛しい・秘めた思い。

絶滅危惧Ⅰ類(千葉県・神奈川県)。 絶滅危惧Ⅱ類(佐賀県)。 絶滅危惧種(新潟県富山県)。 分布特性上重要な種(鹿児島県)。

※参照 ブログ№204茶花総覧(9)秋(な行~は行)のジョウロウホトトギスの条を設けて、何々ジョウロウホトトギスと付く名前の植物と、何々ホトトギスと名前の植物を合わせて18種類列挙している。

 

ヤマハギ(山萩)  マメ科  ハギ属

※参照 ブログ№200 茶花総覧(5) 夏(た行~は行)のナツハギの条で名前だけ既出。

そこでは、マメ科ハギ属 花6-9月 紅紫 枝垂れる と簡単に紹介。

分布特性上重要な種(鹿児島県)。

マメ科ハギ属で何々ヤマハギと言う絶滅が危惧される種が上記の他に下記の2種がある。

シロヤマハギ  分布特性上重要な種(鹿児島県)。

ビッチュウヤマハギ  絶滅危惧Ⅰ類(千葉県)。

 

ヤマブドウ(山葡萄)  ブドウ科  ブドウ属  

花6月-7月。黄緑色。 小花多数・円錐花序・落葉広葉樹蔓性低木・葉は大型・浅く3-5裂して掌状形(しょうじょうけい)・基部は凹んで心形(ハート形)になる。雌雄異株・果期10月・果実の直径8-10㎜。房状になり、完熟すると果実は黒紫色。生食可。生食の外、ジャム・ジュースなどにも利用・近頃ではワイン醸造も手掛けるようになっている。紅葉する。 花言葉・豊穣・慈善・酔いと狂気・親切・思いやり・人間愛。

絶滅危惧Ⅰ類(山口県)。 準絶滅危惧(奈良県)。 情報不足(大阪府)。 要注目種(京都府)。

※ 掌状形とは、カエデの葉の様に何裂か切れ込みが有り、人の手の形に似ている葉をいう。

※ 心形とは、ハート形の葉を言う。例・スイレン、蕗

※ ブログ№201 茶花総覧(6) 夏(ま行~わ行)でもこれと同文て既出。(理由:花の時期と実の鑑賞時期と違うため季節を分ける)。

 

 ゆ

ユウゼンギク(友禅菊)(宿根アスター)(シノノメギク)(ミケルマスデージー) 

                キク科  シオン属(アスター属)

花6月-10月。 白・桃・紫・薄紫。中心に黄色い管状花が集まり、その周囲を舌状花が取り囲む。花径2-4㎝・葉は長卵形・基部は茎を半抱きする・葉先は尖る。茎の上部は盛んに分枝して散房花序を出し頭花を咲かせる。北米原産・明治時代に日本に渡来・以後栽培地を逸脱して道端や草地で野生化。北海道から四国まで分布。草丈30-70㎝・背丈が大きくなったものをクジャクアスターと呼ぶ事も有る。園芸品種多数。 花言葉・後知恵・老いても元気で。

 

ヨウシュヤマゴボウ (洋種山牛蒡)(アメリヤマゴボウ)  

               ヤマゴボウ科  ヤマゴボウ

花6月-9月。 白または薄紅。 萼片5枚・花弁無し・花径5-6㎜。総状花序・花序ははじめ立ち上がるも、やがて垂れ下がる。花序の長さ10-30㎝・草丈1-2m。茎が赤い・葉は長楕円形・葉身10-30㎝。完熟果実は扁平球体・黒紫色で葡萄状になる。1個の果実径8-10㎜。・果実を潰すと赤紫の汁が出て来て、衣服に着くと容易には落ちない。染料になる。葉は長楕円形・洋種山牛蒡と名前が付いているが牛蒡ではない。道の駅などで山牛蒡の漬物として売られているものは本種では無く、アザミの根である。繁殖力が強く、何処にでも生えている。帰化植物・北米原産・本種は猛毒なので食用不可。全猛毒(アルカロイド(フィトラッカトキシン)・サポニン(フィトラッカサポニン)・アグリコン(フィトラッキゲニン)・腹痛・嘔吐・下痢・延髄へのダメージ・痙攣・血圧低下・徐脈・心臓麻痺・致死)。 花言葉・野生・元気・内縁の妻。

※参照 ブログ№201茶花総覧(6)  夏(ま行~わ行)のヨウシュヤマゴボウの条で、上記と同文を記載。再登場させたのは、花の時期と実の時期に鑑賞が二回に分かれているから。また、ヨウシュヤマゴボウの強毒性に注意喚起も兼ねて。

 

ヨメナ(嫁菜)  キク科  シオン属 

※参照 201茶花総覧(6)  夏(ま行~わ行)のヨメナの条で既出。

そこでは、花は7月-10月に咲く淡紫色の野菊等々と記述、神奈川県や鹿児島県や沖縄県で絶滅が危惧されていると述べた上で、ほかにも何々ヨメナと名のつく絶滅が危惧されている種が7種あると紹介している。

 

ヨモギ(蓬) (餅草(もちぐさ))(ヤイトグサ)(カズザキヨモギ)  

                    キク科  ヨモギ

花9月-10月。淡黄褐色。筒状花のみ・筒状花の長さ3.5㎜・花径1.5㎜・枝分かれした茎にそれぞれ複総状花序を出す・葉は羽状中裂or羽状深裂・葉裏は毛が密集して白い・互生・葉身6-12㎝・葉幅4-8㎝・茎は上方で分枝・草丈60-120㎝。風媒花・虫に依らず受粉するのでキク科の花にしては極めて地味。又、花粉症のアレルゲンの一つでもある。繁殖は主に地下茎に依る。種でも繁殖するが、アレロパシーを出すので(アレロパシーとは、他の植物を排除する化学成分)自身の種もその影響を受ける。香り有り・特に摘んだり揉んだりすると芳香を放つ。食用に大いに利用される。ヨモギ餅・天ぷら・ハーブ等。また、端午の節句などで菖蒲と共に湯に使われたりする。お灸のもぐさもヨモギの裏葉の産毛を集めたものである。若菜摘みも行事の楽しみの一つだが、畑地や道路脇等の採取では農薬や動物の屎尿などに注意。学名はギリシャの月の女神・アルテミスの名を冠したアルテミシア。日当たりの良い草原や道路脇などに繁茂。原産地は中央アジア・日本全国に分布。とは言え、絶滅が危惧されるヨモギ属は多い。生薬(生薬名・艾葉(がいよう))(シネオール・αツヨン・セスキテルペン・アデニン・コリン・タンニン・血液の循環促進・発汗・解熱・のどの痛み・腰痛・肩こり・止血・痔出血の治療・下痢止め・便秘・神経痛・リウマチなどに効能)。有毒(ツヨン・花粉症アレルゲン・妊婦が過剰摂取の場合早産・流産)。 花言葉・幸福・平和・夫婦愛。分布特性上重要な種(鹿児島県)。

キク科ヨモギ属で何々ヨモギと言う絶滅が危惧される種が、上記の他に下記の34種ある。

いずれも都道府県の指定を受けている。その名前を列挙する。

アソヨモギ ・ イヌヨモギ ・ イワヨモギ ・ エゾハハコヨモギ ・ エゾムカシヨモギ ・ エゾヨモギギク ・ オオキバナムカシヨモギ ・ オオバヨモギ ・ オオヨモギ ・ オニオトコヨモギ ・ カワラヨモギ ・ キタダケヨモギ ・ ケショウヨモギ ・ サマニヨモギ ・ シコタンヨモギ ・ タカネヨモギ ・ チシマヨモギ ・ ナンゴクハマヨモギ ・ ニイタカヨモギ ・ ハハコヨモギ ・ ヒトツバヨモギ ・ ヒメヨモギ ・ ヒロハウラジロヨモギ ・ ヒロハヤマヨモギ ・ フクド ・ ホソバムカシヨモギ ・ マシュウヨモギ ・ マンシュウオトコヨモギ ・ ミヤマオトコヨモギ ・ ムカシヨモギ ・ ムラサキムカシヨモギ ・ ヤブヨモギ ・ ユキヨモギ ・ ワタヨモギ

上記の種の内で更に環境省カテゴリ絶滅危惧に指定されているのが、下記の14種である。

イワヨモギ ・ エゾヨモギク ・ オオバヨモギギク ・ オニオトコヨモギ ・ キタダケヨモギ ・ シコタンヨモギ ・ ハハコヨモギ ・ ヒロハヤマヨモギ ・ フクド ・ ホソバムカシヨモギ ・ マシュウヨモギ ・ ヤブヨモギ ・ ユキヨモギ ・ ワタヨモギ

 

ライデンボク(雷電木)(ナナカマド)   バラ科  ナナカマド属

※参照  ライデンボクはナナカマドの別名。

※参照  ブログ№204茶花総覧(9) 秋(な行~は行)の ナナカマドの条で既出。

赤い実のなる木→あかみのなるき→かみのなるき→かみなりのき→雷電の樹

そこでは、花は5月-7月に咲き、材質は硬く秋には紅葉が美しいと紹介。鹿児島県で絶滅が危惧されていると述べた上で、ほかにも何々ナナカマドと名のつく絶滅が危惧されている種が6種あると紹介している。

 

リンドウ(竜胆)(イヤミグサ(胃病草))(ケロリグサ)  リンドウ科  リンドウ属 

花9月-11月。 青紫。花冠5裂・長釣鐘型・花弁の先が少し反る・花の長さ4.5‐6㎝・萼筒は1.2‐1.8㎝・花柄は無い。葉腋から1~数輪の大きな蕾を出し、上を向いて花を咲かせる。葉は披針形・葉身3-8㎝・葉幅1-3㎝・対生・葉柄無し・葉先はとがる・対生。茎は4稜・直立・草丈20-60cm。山地の湿った草原や丘陵地・田圃の畦道などに自生。生薬(生薬名(竜胆(りゅうたん))(ゲンチオピクサイド・スエルチアマリン・ゲンチアニン・清熱・消炎・抗泌尿器系炎症の痒み・抗結膜炎・健胃薬、食慾不振・消化不良・胃酸過多・腹痛などに効能)。ペット有毒(特に猫に注意)(ラクトン・意識朦朧・酩酊・嘔吐・流涎)。ラクトンは「またたび」と同じ成分なので、猫が好む。 花言葉・誠実な人柄・貞節・正義・勝利・高貴・気遣い。  絶滅危惧Ⅰ類(秋田県)。 絶滅危惧Ⅱ類(山形県・石川県・福岡県・長崎県)。 絶滅危惧種(東京都・福井県香川県)。 分布特性上重要な種(鹿児島県)。 要注目種(京都府)。 

リンドウ科リンドウ属で何々リンドウと言う絶滅が危惧される種が、上記の他に下記の37種ある。

いずれも都道府県の指定を受けている。その名前を列挙する。

アカイシリンドウ ・ アサマリンドウ ・ アマミリンドウ ・ イイデリンドウ ・ エゾリンドウ ・ オニヘツカリンドウ ・ オノエリンドウ ・ オヤマリンドウ ・ キタダケリンドウ ・ コケリンドウ ・ コヒナリンドウ ・ サンプクリンドウ ・ シロウマリンドウ ・ シロバナオノエリンドウ ・ タテヤマリンドウ ・  チシマリンドウ ・ チチブリンドウ ・ ツルリンドウ ・ トウヤクリンドウ ・ ハナヤマツルリンドウ ・ハルリンドウ ・ ヒナリンドウ ・ ヒメヘツカリンドウ ・ フデリンドウ ・ ヘツカリンドウ ・ ホソバツルリンドウ・ホソバリンドウ ・ ホロムイリンドウ ・ ミヤココケリンドウ ・ ミヤマリンドウ ・ ヤクシマツルリンドウ ・ ヤクシマリンドウ ・ ユウバリリンドウ ・ ヨコヤマリンドウ ・ リシリリンドウ ・ リュウキュウコケリンドウ 。

上記の種の内で更に環境省カテゴリ絶滅危惧に指定されているのが、下記の17種である。

アカイシリンドウ ・ イイデリンドウ ・ オノエリンドウ ・ コヒナリンドウ ・ サンプクリンドウ ・ シロウマリンドウ ・ チシマリンドウ ・ チチブリンドウ ・ ハナヤマツルリンドウ ・ ヒナリンドウ ・ ホソバツルリンドウ ・ ミヤココケリンドウ ・ ヤクシマリンドウ ・ ユウバリリンドウ ・ ヨコヤマリンドウ ・ リシリリンドウ ・ リュウキュウリンドウ。

 

レイジンソウ(伶人草)  キンポウゲ科 トリカブト

花8月‐10月。 薄赤紫。花の長さ2.5㎝・有花茎の先に花序をのばし総状花序を成す。花の形はトリカブトに良く似ている。トリカブトの「兜」よりも帽子の丈が長い・レイジンは雅楽伶人(れいじん)の被り物の見立てから来ている・帽子状の部分は萼・距有り。上方の茎・花柄・花には密に毛が生えている。葉は5-7裂の掌状葉・根元の方の葉は葉柄が長い。草丈30-70㎝。林床や湿地を好む。全猛毒(アコニチン・アコニン・リトコニン・メサコニチン・ヒバコニチン・アチシン・ソンゴリン・舌の痺れ・流涎・嘔吐・酩酊状態・不整脈・呼吸困難・痙攣・心停止)。経口摂取ばかりでなく、経皮吸収および経粘膜吸収もするので、手に触れても毒が体内に侵入する。ペット有毒(人に有毒なので、体重の小さいペットではそれ以上にダメージが大きい)。トリカブト属の生育する地域で花のある時期に採れた蜂蜜に注意。又、ニリンソウとの誤食に依る中毒にも注意。本州・関東・中部地方に分布・日本固有種。 花言葉・勇気・自信。

絶滅(京都府)。 絶滅危惧Ⅰ類(埼玉県・宮崎県)。 絶滅危惧Ⅱ類(岐阜県徳島県)・ 絶滅危惧種(大分県)・ 情報不足(福島県)。

キンポウゲ科トリカブト属で何々レイジンソウと言う名の絶滅が危惧されている種が、上記の他に下記の 7 種がある。

アズマレイジンソウ  絶滅危惧Ⅰ類(秋田県山形県茨城県・東京都・神奈川県・広島県)。  絶滅危惧Ⅱ類(青森県岩手県・埼玉県・岐阜県)・ 準絶滅危惧種(富山県)。             

イブキレイジンソウ  環境省カテゴリ準絶滅危惧(NT)。  絶滅危惧Ⅰ類(滋賀県)。

ウスゲレイジンソウ  絶滅危惧Ⅱ類(滋賀県)。

オオレイジンソウ  絶滅危惧Ⅰ類(福井県)。  絶滅危惧Ⅱ類(青森県岩手県山形県)。  絶滅危惧種(石川県)。  情報不足(山梨県)。  地域個体群(新潟県)。

シロウマレイジンソウ  絶滅危惧Ⅰ類(秋田県)。 絶滅危惧Ⅱ類(山形県)。  絶滅危惧種(新潟県)。

フジレイジンソウ  絶滅危惧Ⅰ類(東京都)。

マシケレイジンソウ  環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)。

 

わ 

ワレモコウ(吾亦紅)(吾木香)(吾妹紅)  バラ科  ワレモコウ属

花6月-10月。 暗紅紫色。 花弁は4枚・但し花弁らしいものは実は萼片が変化したもので、暗紅紫色は萼片の色である。雄蕊4個・雌蕊1。根出葉は奇数羽状複葉・小葉は長楕円形or楕円形or卵形。鋸歯有り。有花茎は直立。有花茎の先端の葉の間に花芽(花序)が生成され、徐々に花序軸が伸びて行く。長く伸びた先の上部で分岐・分枝先に花が密集状態の穂状(すいじょう)花序を作る。花序の長さは1-2cm。多年草・草丈30-100㎝。日本では北海道から九州、朝鮮半島・中国・シベリア・アラスカ・ヨーロッパに分布。日当たりの良い草地を好む。夏から晩秋に掛けて花が咲くので、季節を夏にするか秋にするか迷ったが、季語に従い秋の項に入れる。薬(生薬名はチユ(地楡)・(漢方名清肺湯(せいはいとう)(サポニン(ジユグリコシドⅠとⅡ・サングイソルビン)・タンニン・止血・吐瀉・下痢止め・火傷・湿疹・皮膚炎・痔の出血に対し効果)。 花言葉・感謝・変化・愛慕・物思い・移ろいゆく日々・憧れ。

絶滅危惧(新潟県福井県)。 絶滅危惧種(愛媛県佐賀県長崎県)。 分布特性上重要な種(鹿児島県)。

バラ科・ワレモコウ属の中で、絶滅危惧種が上記の外に下記の5種がある。

コバナノワレモコウ  絶滅危惧Ⅰ類(高知県)。 絶滅危惧Ⅱ類(三重県京都府愛媛県・鹿児島県)。 絶滅危惧種(和歌山県)。 その他重要種(滋賀県)。

ガボノアカワレモコウ  絶滅危惧Ⅰ類(茨城県)。 絶滅危惧Ⅱ類(埼玉県・三重県山口県)。 絶滅危惧種(北海道・栃木県)。 要注目種(静岡県)。

ガボノシロワレモコウ  絶滅危惧1類(大分県)。 絶滅危惧Ⅱ類(宮城県茨城県山口県・鹿児島県)。 絶滅危惧種(栃木県・埼玉県・千葉県)。 

ガボノワレモコウ 絶滅危惧Ⅰ類(群馬県)。 絶滅危惧Ⅱ類(岩手県三重県奈良県兵庫県鳥取県熊本県)。 絶滅危惧種(福島県)。 情報不足(長野県)。

ミヤマワレモコウ  絶滅危惧1類(秋田県・愛知県)。 絶滅危惧Ⅱ類(静岡県)。 絶滅危惧種(福島県岐阜県)。

 

 

 

この記事を書くに当たり、下記の様なネット情報や本を参考に致しました。(順不同)

Wikipedia

日本のレッドデータ検索システム

いわてレッドデータブック 岩手の希少な野生生物 web版

京都府レッドデータブック

メガルカヤ Themeda barbata東京都レッドデータブック

日本の蘭データベース fc2web.com

熊本大学薬学部薬用植物園薬草データベース

トリカブトニリンソウ東北大学大学院薬学研究科・薬学部

岡山理科大

国立科学博物館 ミズヒキ

屋久島の植物:九州森林管理局-林野庁

国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所 多摩森林科学園

厚生労働省 自然毒のリスクプロファイル:高等植物

誤食事故の多い山菜-野田市

公益社団法人 日本薬学会

ハーブの女王ヨモギ 知られざる万能薬

ヨモギ 倉敷市

但馬情報特急 たじまのしぜん マツカゼソウ 風情はあるんだけどなあ

マツムシソウ-霧ヶ峰自然保護センター(ビジターセンター)

続・楽しい植物 観察入門-大日本図書

HiroKen 花さんぽ 野山に自然に咲く花のページ

ユウゼンギク(友禅菊)[かぎけんWEB]  株式会社科学技術研究所

岩山(1921m) 埼玉県-山が好き、花に魅かれてFC2

GreenSnap わんこと御泉水自然園へ行く2023.8.20

GKZ植物事典・ヤクシマノコンギク(屋久島野紺菊)

ヤブミョウガ | 公園へ行こう !-公益財団法人東京都公園協会 

季節の花300 薮茗荷(やぶみょうが)  ヤブミョウガ

松江の花図鑑 / 三河の植物観察 / みんなの趣味の園芸 / 花木図鑑 / 花と緑の図鑑 /  かぎけん花図鑑 /  趣味の花図鑑 / 庭木図鑑 植木ベディア / 四季の山野草図鑑  / 四季の山野草 

原色植物百科図鑑 集英社

このほかにも書き切れないほどの沢山の情報を利用させて頂きました。お蔭様で茶花総覧の秋の部を書き終えることが出来ました。誠に有難うございました。

 

 

 

204 茶花総覧(9) 秋(な行~は行))

令和6年1月1日、能登半島マグニチュード7.6の大地震が襲いました。

能登は、今は亡き義母の故郷です。今からおよそ40年前、義母と共に私達家族が能登を訪れた事がありました。親戚廻りのご挨拶に或る家を訪ねた時の事、玄関の下駄箱の上に「ねこじゃらし」と「あかまんま」が活けられていました。その時、素朴な花の醸し出すとてつもない美しさに、息を呑んでしまったことを覚えております。

ねこじゃらしって、こんなに美しかったんだ、赤まんまってこんなにも可憐だったんだ、と、今、初めて見る様な感動を覚え「お花は何流ですか?」とたずねました。

すると小母さんは「何流でもありません。お恥ずかしい次第です」と仰り、飾る花が無いものですから・・・家の前にある空き地の花を挿したとの事。

「野に咲く花の様に、と申しますでしょ?」

その一言ではっと気が付けば、その小母さんが茶道の心得がある方だと分かったでしょうに、残念ながら当時の婆はお茶もお花も習った事が無く、会話はそこで途切れてしまいました。

「野に咲く花の如く」は千利休の言葉。茶花(ちゃばな)の生け方の極意です。あとで義母からあの人はお茶の先生だと教えられました。今考えれば冷や汗1斗の思い出です。

  

ガボノシロワレモコウ(長穂の白吾亦紅)  バラ科  ワレモコウ属

花8月-10月。白色。花に見えるのは萼。萼片4枚・雄蕊4本。雄蕊は萼より長い。葯(やく)は黒で目立つ。花穂(かすい)は一見ネコジャラシ。花茎1m・尾状花序(びじょうかじょ)羽状奇数複葉(うじょうきすうふくよう)・小葉は細身の長楕円形で11-15枚・葉柄に対生・鋸歯有。関東以北~樺太まで分布・中国地方にも一部分布。低山~亜高山帯の湿った草地や湿原を好む。多年草。  花言葉・深い思い・繊細。

絶滅危惧Ⅰ類(大分県)。 絶滅危惧(宮城県茨城県山口県・鹿児島県)。 絶滅危惧種(栃木県・埼玉県・千葉県)。 

 尾状花序とは、柄のない花が直接花穂に密に付き、円筒状になって葉腋から花序が垂れ下がる。動物の尻尾の様な形である。多くは単性花(雄花)で成り立っている。雌花は別個に咲く。例:ハシバミ・ヤナギ等。

※ 羽状奇数複葉とは、葉軸の左右に鳥の羽根の様に小葉が対生して並び、葉軸の先端にもう一枚の小葉が付く様な葉の仕組み。例:バラの葉・フジの葉

 

ナス(茄子)(ナスビ)  ナス科 ナス属 

花 夏~秋。 紫。 合弁花・花冠5裂・花径3㎝・雄蕊は5個。葯は黄色。葉は楕円・葉身15‐40㎝・互生・茎など紫色を帯びる。草丈50-100㎝・早生(わせ)種の方が背が低い。花は葉腋(ようえき)より一つの花柄を出して下向きに咲く。時には3-5個の花を束出する場合も有る。が、実をつける花はその内の一つのみ。果実は濃い紫色が主流。他に、緑・白・黒紫・縞模様などがある。形も球・扁球・長ナス等色々。多様な料理に適応・栽培が盛んである。インド原産。

ナスは盛んに栽培されているが、野生種では次の2種が絶滅危惧に指定されている。

イラブナスビ  環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠA類(CR)。 絶滅危惧Ⅰ類(沖縄県)。

ヤンバルナスビ 絶滅危惧種(鹿児島県)。 

 

ナデシコ(撫子)  ナデシコ科  ナデシコ

ナデシコと言えばナデシコ属の総称だが、一般的には秋の七草ナデシコであるカワラナデシコを指している。ここではナデシコ属の中のいくつかを紹介する。

 

撫子① エゾカワラナデシコ(蝦夷河原撫子)  ナデシコ科  ナデシコ

ブログ№199茶花総覧(4)夏(あ行~さ行)のカワラナデシコの条で、名前だけ既出。

花6-9月。 ピンク。細深裂の花弁5枚。葉は細線卵形で対生。漢方薬(瞿麦(くばく)・瞿麦子(くばくし))(アルカロイドサポニン・消炎・利尿・尿路結石・通経等々)。 絶滅危惧Ⅱ類(新潟県鳥取県)。 情報不足(滋賀県)。 要注目種(京都府)。

 

撫子② カワラナデシコ(河原撫子)  ナデシコ科  ナデシコ

※参照 ブログ№199茶花総覧(4)夏(あ行~さ行)のカワラナデシコの条で既出。

花7-10月。淡紅色。花弁5枚・花冠は細く裂けている・萼は筒状などと紹介。漢方薬(瞿麦・瞿麦子)とその成分・効能にも触れている。

絶滅危惧Ⅰ類(東京都・沖縄県)。 絶滅危惧Ⅱ類(埼玉県・鹿児島県)。 絶滅危惧種(岩手県茨城県・千葉県・宮崎県)。

 

撫子③ シナノナデシコ(信濃撫子)(ミヤマナデシコ)  

                 ナデシコ科  ナデシコ

花7-8月。紅紫。花弁5枚・花弁先端は浅くギザギザしている。花径2㎝。散房花序。茎頂での花数が多い。苞2対・萼筒1.5‐2㎝。萼筒の先端は5裂。葉は広線形・対生・葉は茎を抱く。茎断面は四角(四稜)・草丈20-40㎝。 山地の河原や荒れ地などに生育。日本固有種。  絶滅危惧Ⅱ類(新潟県・石川県)。

 

撫子④ タカネナデシコ(高嶺撫子)  ナデシコ科  ナデシコ

花7-9月。紅紫。細深裂の花弁5枚・裂けた花弁は糸の様に細くなる。有花茎の分枝は少ない。茎頂に花は1~3輪。花径4-5㎝。苞は2対・萼筒2㎝。葉は線状披針形・対生。草丈10-30㎝。亜高山・高山の岩場や礫地を好む。盗掘 & 踏付け被害多。北海道・本州・ユーラシア大陸北部に分布。  絶滅危惧Ⅱ類(岩手県山形県宮城県福井県)。 絶滅危惧種(秋田県福島県)。 

 

撫子⑤ ヒメハマナデシコ(姫浜撫子)  ナデシコ科  ナデシコ

花4-9月。紅紫。花弁5枚・花弁の先端は浅くギザギザしている。花径2㎝・萼筒先端5裂・苞2対。集散花序。葉は厚く根元近くは倒披針形・茎葉は小型でまばらに対生。  絶滅危惧Ⅰ類(和歌山県・宮崎県・沖縄県)。 絶滅危惧Ⅱ類(大分県熊本県)。

 

撫子⑥ フジナデシコ(サマーラベンダー)  ナデシコ科 

花7-9月。藤色。花弁5枚・花弁の先端は浅くギザギザしている。萼筒先端5裂・花径1-1.5㎝・花は頂生・集散花序。葉は肉厚で長楕円形又は卵形。葉柄無し・葉身4-8㎝・茎に密生する。海岸を好む。  絶滅危惧Ⅰ類(岩手県新潟県)。 絶滅危惧Ⅱ類(石川県・京都府島根県)。 絶滅危惧種(福島県茨城県・千葉県・福井県・鹿児島県)。 情報不足(富山県滋賀県)。

 

ナナカマド(七竈)(ライデンボク)  バラ科  ナナカマド属

花5-7月。白。花弁5・花径6-8㎜・萼5裂・円錐花序・落葉広葉樹高木・樹高6-10m。高地では低木化。葉は奇数羽状複葉。小葉は長卵形・鋸歯有り・果期9-10月。果実は赤。果実の直径6-8㎜で沢山なり、房になって垂れる。材質は硬い。紅葉は鮮やか。高山の森林限界の先のガレ場に岩壁を赤く彩り、絶景を生み出す。日本原産・寒冷地では公園や街路樹に植栽されている。 絶滅危惧Ⅱ類(鹿児島県)。 

バラ科の何々ナナカマドと言う名で、絶滅の恐れが無い木が下記の2種である。

サビバナナカマド  ・  ミヤマナナカマド 

バラ科の何々ナナカマドと言う名で絶滅に瀕している種は、条目表題にしたナナカマド(絶滅危惧Ⅱ類)以外に下記の6種がある。

ウラジロナナカマド ・ タカネナナカマド ・ ツシマナナカマド ・ ナンキンナナカマド ・ ホザキナナカマド ・ ヨサノハゴロモナナカマド。

 

ナンバンギセル(南蛮煙管)(キセルグサ)(思い草)  

             ハマウツボ科  ナンバンギセル

花8-10月。 赤紫・白。 花は筒形・茎と見えるのは花柄。茎は土の下に有る。花は横向きで俯(うつむ)き加減。この姿を万葉人は物思いの人に見立てて、「思い草」と呼んでいた。葉緑素無し。ススキ・イネ・サトウキビなどの根に寄生する寄生植物。宿主の養分を奪って育つので、サトウキビや陸稲に被害をもたらす。 花言葉・物思い。  絶滅(山形県・長野県)。絶滅危惧Ⅰ類(群馬県・石川県)。絶滅危惧Ⅱ類(宮城県福島県・埼玉県・岐阜県)。絶滅危惧種(鳥取県)。情報不足(山梨県)。要注目種(福井県京都府)。

ハマウツボ科の何々ナンバンギセルと言う絶滅に瀕している種は、上記の外に下記の2種がある。

オオナンバンギセル ・ ヒメナンバンギセル 

 

ニシキギ(錦木)(ヤハズニシキギ)(キツネノカミソリ) 

                   ニシキギ科 ニシキギ属 

花5月-6月。 薄黄緑色。花弁4枚・花弁円形。花径6㎜・落葉広葉樹低木。樹高1-4m。茎に板状の翼が有る。葉は倒卵形or 広倒卵披針形。葉身2-7cm。鋸歯有り。紅葉が美しい。世界三大広葉樹の一つ(スズランノキ・ニッサボク・ニシキギ)。全有毒(特に果実)(トリクリセロール・腹痛・嘔吐・下痢)。ペット有毒(嘔吐・下痢・腹痛・衰弱・大量摂取で心拍異常)。 絶滅危惧種(新潟県福井県・鹿児島県)。 

 

ヌルデ(白膠木)(シオノキ)(勝の木) ウルシ科  ヌルデ属

花8月-9月。乳白色。花弁5枚・花弁円形で梅の花に似る・花径5㎜。円錐花序・雌雄異株・枝先に円錐花序の花が沢山咲き、樹冠が薄黄色に覆われる。雄花と雌花が有る。小葉は卵状披針形・鋸歯有り・奇数羽状複葉・葉軸に翼が有る。先駆樹種で伐採跡地にいち早く進出する。樹高3-10m。果実は10-11月に熟す。果実の色は茶褐色。大きな房のようになって垂れ下がる。実の表面に白い粉(リンゴ酸カルシウム)が噴き出す。葉に虫こぶが出来る。この虫こぶは鉄漿(おはぐろ)や黒色の染料に使われた。また、護摩木や、聖徳太子が戦勝を祈願して仏像を彫った木と言われ、削って神様に捧げたり、正月飾りにしたりした。アイヌでは神聖な木として敬われている。落葉広葉樹中木。弱有(ウルシオール・ウルシほど強くはないが白い液に触れてかぶれる事がある)。ペット有毒花言葉・信仰・壮麗・華やか。 絶滅危惧Ⅰ類(沖縄県)。

 

ネリネ(ダイヤモンドリリー)  ヒガンバナ科(ユリ科) ヒガンバナ

花10月-12月。 白・赤・ピンク・オレンジ・紫・複色。花弁6枚・花弁は光沢があり長卵形で縁が波打つ・雄蕊は花冠から余り突き出ない・ヒガンバナに似る。花茎3-6cm。散形花序。花茎の頂頭に散形花序を一つ付ける。葉は線形・園芸作出種。有毒説無毒説有り。南アフリカ原産。花言葉・また逢う日を楽しみに・忍耐・箱入り娘。

 

ノボタン(野牡丹)  ノボタン科  シコンノボタン属

花8-12月。 濃紫。花弁4-5枚・萼片4-5枚・雄蕊10個・半常緑~常緑低木。樹高30-300cm。葉は卵形。庭木などの利用で栽培盛ん。花言葉・平静・落ち着き・ひたむきな愛情。熱帯~亜熱帯に分布。日本では南西諸島や小笠原諸島が生育地。 分布特性上重要な種(鹿児島県)。

ノボタン科の何々ノボタンと言う絶滅に瀕している種は上記の外に下記の5種がある。

イオウノボタン  環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類VU)。

コバノミヤマノボタン 環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)。絶滅危惧Ⅱ類(沖縄県)。

ハハジマノボタン  環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠB類(EN)。

ヒメノボタン 環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)。絶滅(三重県愛媛県佐賀県・)。 絶滅危惧Ⅰ類(和歌山県・福岡県・長崎県熊本県)。 絶滅危惧Ⅱ類(高知県長崎県・鹿児島県)。 絶滅危惧種(宮崎県)。 情報不足(大分県)。 

ムニンノボタン  環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠA類(CR)

※ ムニンノボタンは小笠原諸島父島にだけ生育する日本固有種。絶滅危機に瀕し、最後の1株のみになってしまった。東大付属植物園がその一株を採取して増殖を試み、育成に成功、増えた株を現地に移植するも成果ははかばかしくなかった。種が鼠に食べられてしまう事、野山羊が食べてしまう事などがあり、防護柵を設置するなど懸命の作業が続いている。

 

ハギ

※予定 次回のブログ№205 茶花総覧(10)でミヤギノハギを取り上げる予定。

※参照 ブログ№200茶花総覧(5) 夏(た行~は行)のナツハギの条の中で、ナツハギの説明と共に以下のハギ類の名前を列挙している。

ヤマハギ(木・ハギ属) ・ ミヤギノハギ(木・ハギ属) ・ イヌハギ(木・ハギ属) ・ メドハギ(木・ハギ属) ・ ネコハギ (草・ハギ属)  ・ ナンテンハギ(草・ソラマメ属) ・ ヨツバハギ(草・ソラマメ属)

 

ハグロソウ キツネノマゴ科 ハグロソウ属 9-10月

花9月-10月。淡紅紫色。花は二唇形。上唇と下唇の長さはほぼ同じ・上唇の先端は極く浅く3裂し後ろへ反る。下唇は卵形で先端は裂けず。花弁の内側基部に紅紫の斑点有り。花は2枚の葉状の苞の間から出る。花は頂生又は腋生。葉は披針形~卵形・全縁・葉の色は濃緑・草丈20-50cm。  絶滅危惧Ⅰ類(千葉県・香川県)。 絶滅危惧Ⅱ類(宮城県・長野県)。 絶滅危惧種(福島県・埼玉県・東京都・鹿児島県)。

キツネノマゴ科の何々ハグロソウと言う絶滅に瀕している種は上記の外に下記の2種がある。

フチゲハグロソウヤンバルハグロソウ絶滅危惧種で、いずれも鹿児島県が指定している。

 

ハゲイトウ(葉鶏頭)(雁来(がんらいこう))  ヒユ科  ヒユ属

花8月-10月。 淡緑~淡紅色。咢片3枚・雄蕊3個・花の長さ3㎜・花は葉腋毎に集団で固まって着くが、全体が葉に隠れて小さくて目立たない。花よりも葉の紅葉を鑑賞する。葉は披針形・茎は硬くて丈夫・一本立ちする。根は直根。草丈80-150cm。花言葉・不老不死・情愛。

 

ハゼラン(爆蘭)(サンジソウ)(ハナビグサ)(米花蘭)  ハゼラン科 ハゼラン

淡紅紫。 花弁5枚・花径3㎜。有花茎の先に円錐花序をつくり、まばらに花を着ける。開花は午後の2-3時までの間。蕾や実のなり方が線香花火のようだ、との事で爆(は)ぜるのイメージからこの名になった。南米原産。

 

ハナタデ(花蓼)(ヤブタデ)  タデ科  イヌタデ

花8月-10月。 淡紅色。4-5枚の花弁に見えるのは深裂した萼片・花弁無し。花の長さ2-3㎜。托葉鞘に毛が有る。有花茎の先に細長く花序を付ける。花序は5-10㎝。花着きはまばら。花序は垂れない。葉は長卵形・基部は楔形で先端は尖る。茎は地をやや這ってから立ち上がる。草丈30-60㎝。林縁や道端の草むらなどに普通に見られる。花言葉・愛くるしい・清純・幼い子。  分布特性上重要な種(鹿児島県)。

※参照 サクラタデは、ブログ№№203 茶花総覧(8) 秋(さ行~た行)で既出

※参照 イヌタデは、ブログ№202 茶花総覧(7) 秋(あ行~か行)で既出。

※参照 ヤナギタデは、ブログ№201  茶花総覧(6) 夏(ま行~わ行)で既出。

 

ハマアザミ(浜薊)(ハマゴボウ)  キク科  アザミ属

花7月-12月。紅紫。管状花(=筒状花)のみ。花径3㎝。総苞片は長三角形の鱗状で多数・葉は長楕円で深い切れ込みがあり、羽状裂片状態・大根の葉かタンポポの葉に似るが、葉質は厚く艶有り。葉は波打つ・鋸歯鋭く、鋸歯の先端が棘になっている。葉は密に互生・茎や葉脈の主脈裏は毛深い。草丈30-50㎝。太平洋岸の日当たりの良い砂地・草原・岩場などに生育。食用可・葉はお浸しに、根は天ぷらやきんぴらなどに利用。日本固有種。花言葉・報復・厳格・独立。

絶滅危惧Ⅰ類(千葉県・神奈川県・兵庫県愛媛県)。 絶滅危惧Ⅱ類(鹿児島県)。

 

ハマギク(浜菊)  キク科  ハマギク属  

花9月-11月。 筒状花(=管状花)は黄色・舌状花は一重の白。花径6㎝。葉は倒卵形で裂けない・肉厚・光沢有り・鋸歯有り・葉身4—8㎝・紅葉&落葉する。茎は斜上・木質化する(古株になると幹の直径が10㎝位になるという(木に分類される事もある))。草丈50-100cm。分布日本固有種・青森県茨城県の太平洋沿岸。絶滅危惧種(千葉県)。

※ 上記は、№202・茶花総覧(7)  秋(あ行~か行)のキクの項で、キク⑮ ハマギクの条で既出した文章と同文、但し一部割愛 (割愛したのは同属の絶滅危惧種についての記述)。

 

ハマサワヒヨドリ   キク科  ヒヨドリバナ属(フジバカマ属)

花8月-10月。 白・フジ色。 筒状花・雄蕊が目立つ。サワヒヨドリが海岸生育に適した様に変化したもの。草丈20-30㎝。有花径の頭頂に花を散房花序で咲かせる。葉は対生。  環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)。絶滅危惧I類(千葉県・神奈川県)

※参照 サワヒヨドリについてはブログ№203茶花総覧(8) 秋(さ行~た行)のサワヒヨドリの条で既出。

 

パンジー スミレ科 スミレ属

花10月-5月。 白、赤、ピンク、オレンジ、黄、青、紫、茶、黒、複色。 草丈10-30㎝。パンジービオラは同じ。日本の暑さに強く、小花を盛んに咲かせる様に品種改良したのがビオラ。種子・根茎有毒(ビオリン・サポニンビオラルチン・グリコサイド・嘔吐・神経麻痺・心臓麻痺)。ペット有毒(ビオリン・神経毒・心臓麻痺)。 花言葉・物思い・私を思って。

 

ヒガンバナ(彼岸花)(曼殊沙華)  ヒガンバナ科 ヒガンバナ

花9月。 真赤。 花弁6枚・花径 5-15㎝。花茎の先端に苞が一つ付く。苞が敗れると花柄は散形花序で車輪状に展開し、花は横向きに着く。雄蕊6本。雄蕊は花冠より長く突き出る・草丈30-60㎝。花の時期は出葉せず花茎のみの花で群落をつくる。花が終わると葉が出て来る。3倍体で種子は出来ない・球根で繁殖をする。田んぼのあぜ道・土手・墓地などに生育。モグラや動物たちによって、穴が開いて漏水したり、掘り返されたりしない様に、ヒガンバナの毒性を嫌う動物達を遠ざける目的で植えられて来た経緯がある。又、救荒植物として飢饉時の食糧にもなった。

婆の祖母は、明治初期に起きた飢饉の時に、ヒガンバナやドングリなどを食べたという話を親から聞いたそうだ。1週間ぐらい手間暇をかけて毒抜をするそうだが、待ちきれずに途中で食べて命を落とした人も居るそうだ。全有毒(特に鱗茎)(リコリン・ガランタミン・悪心・嘔吐・下痢・頭痛)。生薬(生薬名・石蒜(せきさん))(セキサノール・鎮咳去痰・鎮痛・降圧・催吐・中枢神経の麻痺) 原産地中国大陸。 花言葉・独立・情熱・悲しい記憶・諦め。

 

ヒゴシオン(肥後紫苑)  キク科  シオン属 

花9月-10月。淡紫。筒状花は黄色・舌状花は筒状花を一周一重に取り囲む。花径4㎝。総苞は半球形・散房花序。葉は披針形・葉身5-12㎝。根出葉は花期に枯れる。茎は直立・あまり枝分かれをせず。草丈45-85㎝。 多年草生薬(生薬名・円苞紫苑(えんほうしおん))(鎮咳去痰・熱性の風邪・喉の痛みと腫れ)

環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)。  絶滅危惧Ⅰ類(宮崎県・熊本県)。 

 

ヒメアザミ(姫薊)(ヒメヤマアザミ)  キク科

花8月-10月。 淡紅紫。茎頂に花を着ける。総苞は筒状。有花茎直立し、分岐する。葉は披針形・鋸歯二重に有り・鋸歯の切れ込みが深く、葉脈近くまで侵入している為、葉巾は細い。鋸歯の先端は棘になっている。披針形の先端も棘である。山地の草原などに生育。多年草。日本固有種。花言葉・厳格・報復・触れないで・独立。 絶滅危惧Ⅱ類(京都府)。絶滅危惧種(徳島県)。情報不足(愛媛県高知県)。分布上重要種(滋賀県)。分布特性上重要な種(鹿児島県)。

上記ヒメアザミの外に絶滅危惧されている何々ヒメアザミという名の植物が下記の3件ある。

アイズヒメアザミ  環境省カテゴリ絶滅危惧1A(CR)。絶滅(長野県)。絶滅危惧Ⅰ類(福島県群馬県新潟県)。絶滅危惧種(栃木県)。
イワキヒメアザミ  情報不足
(福島県)

ウゼンヒメアザミ 環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠA(CR)。絶滅危惧Ⅰ類(山形県)。

 

ヒメコウモリソウ キク科 コウモリソウ属

花8月-9月。淡紅白。筒状花・花冠は5裂・小さい筒状花が4-5個集まって一つにまとまる。総苞は円筒形・有花茎の先に花序を伸ばし、円錐花序を成す。花付はまばら。草丈10-30㎝。多年生。葉は腎臓形で3裂または5裂・葉の形がコウモリに似ている・鋸歯有り。互生・葉柄は長い。四国・和歌山・九州の極めて限られた深山に生育。日本固有種。  環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)。絶滅危惧Ⅰ類(和歌山県徳島県)。 絶滅危惧Ⅱ類(高知県)。 情報不足(愛媛県)。

 

ヒメシオン(姫紫苑)  キク科  シオン属

花8月-10月。白。花径1㎝。茎の先端に開花・散房花序。湿り気のある草地や畔(あぜ)地などを好む。多年草・草丈0.3‐1m。茎の上部は幾つか分枝・細かい毛が密集する。葉は線状披針形・下部の葉身は5-12cm。・上部に行くほど葉の幅は狭まり短くなる。

絶滅(大阪府高知県・鹿児島県)。 絶滅危惧Ⅰ類(山形県群馬県・千葉県・東京都・神奈川県・三重県奈良県京都府兵庫県岡山県香川県佐賀県・宮崎県)。 絶滅危惧Ⅱ類(茨城県・埼玉県・愛知県・山口県)。 絶滅危惧種(秋田県・栃木県・長崎県)。その他重要種(滋賀県)。情報不足(徳島県)。

※ ヒメシオン(姫紫苑) と ヒメジョオン(姫女苑) と ハルジオン(春紫苑) の違い。

3種の共通項はキク科、散房花序、舌状花が筒状花を1周囲んでいる事などである。

ヒメシオンシオン属花は8-10月舌状花は白。花弁13‐30個くらい。

ヒメジョオンムカシヨモギ属、花は6-10月。舌状花は白or薄紫。花弁の幅1-1.5㎜花弁の数はおよそ60‐80個。茎に空洞無し。

※参照 ブログ№200茶花総覧(5)夏(た~は)のヒメジョオンの条で既出。

・ハルジオンムカシヨモギ、花4-6月。舌状花は淡紅色。花弁絹糸状で150‐200個くらい。蕾の時は首を垂れている。茎に空洞有り

※参照 ブログ№198茶花総覧(3)春(た~わ) のハルジオンの条で既出。

 

ヒメトラノオ(姫虎の緒)  ゴマノハグサ科  クワガタソウ属

花8月-10月。 青紫色。合弁花・花冠は4裂・一つの花は小さい・花茎の先端に穂状花序を成す。花穂は10-20㎝・葉は披針形・鋸歯有り・対生・草丈50-90㎝。 山地の明るい草地に生育。日本固有変種。愛媛県ではヒメトラノオの挿し芽に依る繁殖・栽培・保護・拡大に、学校を巻き込んで取り組んでいる。

絶滅(茨城県京都府)。 絶滅危惧Ⅰ類(栃木県・群馬県・埼玉県・東京都・千葉県・神奈川県・広島県愛媛県高知県)。 情報不足(鳥取県)。

ゴマノハグサ科の何々ゴマノハグサと言う名で、絶滅に瀕している種は上記の外に下記1種がある。

ホソバヒメトラノオ 環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠB類(EN)。絶滅(大阪府・福岡県)。 絶滅危惧Ⅰ類(和歌山県高知県・宮崎県)。 絶滅危惧Ⅱ類(熊本県・鹿児島県)。 絶滅危惧種(長崎県)。 情報不足(大分県)。

 

ヒメルリトラノオ(姫瑠璃虎の尾)(ベロニカ・スピカタ) 

   オオバコ科(ゴマノハグサ科) ヴェロニカ属(クワガタソウ属) 

花7-9月。自生種は青紫、栽培種は青紫・ピンク・白。花冠は4裂・萼4個・横向きに咲く。花弁の長さ6-7㎜・花は有花茎の上部に密に着き、穂状(すいじょう)花序を成す。花序穂の長さ5-10㎝。葉は長楕円形or披針形・対生・鋸歯有り・葉身2-8㎝・茎は斜上又は直立。分枝無し・短毛と腺毛が茎にも萼にも有り。草丈15-50㎝・多年草・ヨーロッパ・北アジア原産。有毒(アレルギー反応・皮膚の炎症・痒み・目のかゆみと充血)。ペット有毒・特に猫(嘔吐・下痢・よだれ。重篤の場合は神経系障害・腎不全)。花言葉・忠実・名誉。

 

ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)  ナス科  ナス属

花8月-9月。 白・薄紫。 花弁5枚・花弁は星形に開くが、その後うしろへ反り返って、雄蕊雌蕊を前面に突き出し、羽根突きの羽根の様な形になる。集散花序。 葉は鉾形(ほこがた) (朝顔の葉に似る)・蔓性多年草。果実は真っ赤で径約8㎜。 林縁の草地・山野などに生育。全有毒(ソラニン・嘔吐・下痢・腹痛・目眩・動悸・耳鳴り・意識障害・痙攣・呼吸困難・重篤の場合は致死)。 漢方(生薬名・白毛(びゃくもうとう)・鎮痛・創傷回復・止血作用・止痙作用・血行改善・硬直緩和)。花言葉・真実。  絶滅危惧Ⅱ類(秋田県)。

ナス科の何々ヒヨドリジョウゴと言う名で、絶滅に瀕している種は上記の外に下記1種がある。

オキナワヒヨドリジョウゴ 絶滅危惧Ⅰ類(沖縄県)。

 

ヒヨドリバナ(鵯花)(山蘭)  キク科  ヒヨドリバナ

花8-10 白・淡紫色。1個の花は筒状花(=管状花)で非常に小さい。花冠は5浅裂・花柱(雌蕊)は2裂で花冠より突き出る。この筒状花が5個集まって一つの総苞に包まれる。総苞は2列のウロコ状・総苞の長さは5-6㎜・総苞が幾つも集まって頭頂に散房花序を成す。沢山の花柱が突き出ているために、花序全体が毛羽立って見える。葉は長楕円形 or長卵形or披針形・尾状に尖る・基部は楔形・葉柄有り。鋸歯有り・茎の中程の葉身6-18㎝・対生。草丈40~200㎝。同じヒヨドリバナのフジバカマに、旅する蝶のアサギマダラが吸蜜する様に、ヒヨドリバナにもアサギマダラが吸蜜に訪れる。全有毒(ピロリジジンアルカロイド・肝中心脈閉塞症や肝癌誘発)。

アサギマダラはピロリジジンアルカロイドを含む有毒のヒヨドリバナ属の花を吸蜜する事によって、毒を体内に蓄積し、鳥などの天敵から身を守っていると考えらている。又、フェロモンの合成にも必要不可欠な物質である。 花言葉・清楚・期待・延期。 分布特性上重要な種(鹿児島県)。

ヒヨドリバナの何々ヒヨドリバナと言う名で、絶滅に瀕している種は上記の外に下記2種がある。

ミツバヒヨドリバナ 要注目種(京都府)

ヤマヒヨドリバナ 絶滅危惧Ⅱ類(熊本県)。 絶滅危惧種(高知県)。 情報不足(愛媛県沖縄県)。

 

フウセンカズラ(風船葛)(ハートカズラ)  ムクロジ科  フウセンカズラ

花7-9月。白。花弁4枚・花径8-10㎜。蔓性・一年草・葉は3出複葉・葉身3-8㎝・互生・草丈50-300㎝。果実は3稜の風船形・中に黒い種子がある。種子にハート形の白い部分が有る。生薬(生薬名・仮苦瓜(かくか)アルカロイド・セスキテルペン・清熱・解毒・利水作用・黄疸・淋病・蛇の咬傷などに効用)。ペット有毒。熱帯アメリカ・アフリカ・熱帯アジア・中国原産。 花言葉・自由な心・永遠にあなたと共に・多忙。

 

フウチソウ(風知草)(知風草)(ウラハグサ)  イネ科 ウラハグサ属 

ウラハグサが本種の植物上の本名。フウチソうは通称。

花8月-10月。 黄緑色 or 紫。色は苞穎(ほうえい)の色である。苞穎は1-2㎝で針の様に細い。花弁は無い。花は細長い小穂(しょうすい)になっている。 観葉植物。葉は線形披針形・葉身10-25㎝。葉は茎から出る時、基部で少し捩れて、表と裏が引っ繰り返り、裏が人目に付く表になり、本来の表が内側になって陰に回る。日本固有種。 絶滅(京都府)。

なお、ベニフウチソウと斑入りフウチソウはフウチソウの色違いや模様違いで同属。いずれも観葉植物。

※ 小穂(しょうすい)とは、イネ科やヤツリグサ科における花序である。花序と言うのは一輪の花の様子では無く、例えば穂状(すいじょう)花序とか散形花序とか言う様に、花が集まって全体的にどういう姿になるのかを表す言葉である。イネ科やカヤツリグサ科の一つの殻を分解して見ると、外側にガサガサした手触りの少し硬い苞葉の様なものに覆われている。これを包穎(ほうえい)という。更にその内側に護穎(ごえい)という萼の様なものが有り、護穎には(のぎ)が付いている。それらに守られて、更にその内側に内穎(ないえい)や鱗片がある。そして、極めて短い花柄が2つあって、それぞれに二つの花柄の先には子房と柱頭や雄蕊が揃っている。つまり、籾殻のようなちいさな一つの殻の中に、2輪の花の花序があり、それひとつで小さな穂と言える花序が成立している。但し、二つの花の内、一つは稔らない。小穂がさらに集団になって穂状花序を成し、稲穂やススキの穂になって風になびく様になる。

 

フシグロセンノウ(節黒仙翁) ナデシコ科 センノウ属  

花7月-10月。朱赤。花弁5枚・花弁の長さ2.5‐3㎝・雄蕊1・平開する・花径3.5-5㎝。 葉腋から茎を出し分枝した茎頭に花を咲かせる。茎は直立・草丈40-90㎝・茎の節は黒褐色になっている。茎葉は対生・葉柄無し・葉は長楕円披針形又は長卵形・葉先は尖る。葉身5-14㎝。多年草・本州・四国・九州の林床に自生する。日本固有。花言葉・恋のときめき・機転・機知・転職。  絶滅(長崎県)。 絶滅危惧Ⅰ類(秋田県・東京都・福岡県・佐賀県・宮崎県)。 絶滅危惧Ⅱ類(千葉県・神奈川県・石川県・山口県愛媛県高知県)  絶滅危惧種(茨城県・埼玉県・富山県大分県)。 情報不足(鹿児島県)。 要注目種(福井県)。 地域個体群(新潟県)。

 

フジバカマ(藤袴)  キク科  ヒヨドリバナ

花10月-11月。  薄紅紫色。  筒状花が5個集まって一つの総苞に包まれている。それら総苞の集合体が散房花序になって茎頭に展開する。葉は3つに深裂。草丈60‐120㎝。宿根多年草秋の七草の一つ。原産地は東アジア。フジバカマは旅する蝶・アサギマダラが蜜を吸いにやってくる花である。全有毒(ピロリジジンアルカロイド・肝毒性有り)。アサギマダラはそれを吸蜜して体内に溜め込み、天敵から身を守っている。又、アサギマダラの幼虫の食草は、キジョランやイケマ・シタキソウなどいずれもキョウチクトウ科の有毒植物である。アサギマダラを口にした鳥は、その毒性に懲り二度と食べないと言われている。アサギマダラは幼虫も成虫も有毒であるが、捕食しない限り手に触れるだけなら影響はない。ペット有毒。 フジバカマの花言葉・あの日を思い出す・遅れ・ためらい・躊躇。  

環境省カテゴリ準絶滅危惧(NT)。絶滅(神奈川県・山梨県奈良県鳥取県・福岡県・佐賀県)。   絶滅危惧Ⅰ類(福島県・栃木県・群馬県・千葉県・東京都・愛知県・三重県・石川県・福井県京都府大阪府兵庫県徳島県高知県広島県)。絶滅危惧Ⅱ類(茨城県新潟県静岡県)。 絶滅危惧種(宮城県・埼玉県・岐阜県岡山県)。 その他重要種(滋賀県)。

同科同属で何々フジバカマと言う種で絶滅が危惧されている種が他に2件ある。

シマフジバカマ 準絶滅危惧種(鹿児島県)。

ツルフジバカマ 絶滅危惧Ⅰ類(東京都・三重県滋賀県京都府兵庫県奈良県・宮崎県)。 絶滅危惧Ⅱ類(大阪府鳥取県高知県)。 絶滅危惧種(岐阜県広島県)。情報不足(徳島県)。 要注目(福井県)。

 

ブッソウゲ(仏桑華)(赤花)(ハイビスカス)(アカハナリュウキュウムクゲ)  

                 アオイ科  フヨウ属

花7月-10月。赤・白・ピンク・黄・オレンジ。基本の色は赤・花弁5枚・花径10-15cm。花の真ん中から突き出ているのは雄蕊と雌蕊が合体したもの。葯は黄色・柱頭の先端に有る赤い5個の球は五つに裂けた雌蕊。花は平開する。咢は筒状で5裂。葉は卵形・鋸歯有り・葉身4-12㎝。樹高2-5m。 花言葉・新しい恋・しとやかな愛・私はあなたを信じる。繊細な美・常に新しい美・勇敢。

 

フヨウ(芙蓉)(木芙蓉(もくふよう))  アオイ科  フヨウ属

花7月-10月。ピンク・白。 花弁5枚・花弁に縦縞の皺が入る・花冠はお椀形・雌蕊と雄蕊は基部で筒状に合着・雌蕊の花柱は突き出て先端は5裂する・花径10-15㎝・1輪の花は短命で1日花だが、樹全体では次々と花を咲かせ花期は長い。葉は掌状形で浅く3-7裂・鋸歯有り。樹高1-4m。温かい林床などに自生・庭木や公園等に植栽される。昔、沖縄では芙蓉の幹から繊維を取り、布を織った。中国・台湾・日本の関東以南~沖縄まで分布。中国原産。 花言葉・繊細な美。

 

ベニチガヤ(紅茅)(フシゲチガヤ)  イネ科  チガヤ属 

5月―6月。白・淡紫茶。 小穂は披針形・円錐花序・果実期の花穂は銀白色。観葉植物。草丈30-80㎝。落葉性多年草。葉は線形・葉先は先鋭・葉身20-50㎝・春の頃の葉は緑色・夏ごろから葉が赤く色付始める。世界の最重要害草10種の内の1種。風媒の種子を大量に飛ばす上、地下茎で横に這い増殖するので繁殖力が強く、根絶が困難である。嫌われ者の植物であるが、日本では土止めの役割や田圃の畦道の維持などに大いに利用される。また、在来植物なので、外来侵入植物でないという安全性(生態系を攪乱しないという面)から、緑化植物として利用もされている(※販売されているチガヤの種は外国産のものが多いので、注意が必要)。地下茎が網の目の様に張るので、道路の法面などを守る為、チガヤの種子を機械で吹き付けて緑化を図ったり、土壌浸食に強固に耐える為、野芝とチガヤを混植したマット状の苗を貼るケースも有る。かと思えば、如何にしてチガヤを撲滅するかというような苦労話もネットに上がっている。生薬(生薬名(茅根(ぼうこん))(利尿・消炎・止血)。  花言葉・守護神・親しみ深い・子供の守護神。

 

ベンケイソウ(弁慶草)  ベンケイソウ科  ムラサキベンケイソウ属

花9月-10月。淡紅色。花弁5枚・花弁の形は長三角形・平開し全体は星形・萼5個・雄蕊10個・雌蕊5個・雄蕊も雌蕊も花弁の色よりもやや濃いピンク。小さい花が集まって集散花序を成す。葉は楕円形・葉身3.5‐7㎝・葉は多肉質・乾燥に強い・茎は円柱形・草丈30-60㎝。日本山地の草原に自生。本州中部から北部に分布。中国原産。弱有毒(吐気・嘔吐・酩酊) 生薬(解熱・解毒・消腫)。ペット有毒。 花言葉・静寂・穏やか・優しい心・信じて従う。  絶滅(愛知県・兵庫県)。絶滅危惧Ⅰ類(宮城県福島県・神奈川県・岐阜県山口県佐賀県・宮崎県)。 絶滅危惧Ⅱ類(栃木県)

ベンケイソウ科の同属で何々ベンケイソウと言う種で絶滅が危惧されている種が他に5件ある。

アオベンケイ  絶滅危惧Ⅰ類(東京都・神奈川県・長野県・富山県・石川県・福井県京都府・愛知県・三重県大阪府和歌山県鳥取県山口県愛媛県長崎県)。 絶滅危惧Ⅱ類(岐阜県島根県広島県・宮崎県)。 絶滅危惧種(奈良県大分県佐賀県熊本県)。 情報不足(兵庫県)。

ショウドシマベンケイソウ  絶滅危惧Ⅰ類(東京都・神奈川県)。 絶滅危惧Ⅱ類(香川県)。 情報不足(高知県)。

チチッパベンケイ  絶滅危惧Ⅰ類(青森県)。 絶滅危惧Ⅱ類(長野県)  絶滅危惧種(栃木県)。 情報不足(静岡県・石川県)。 要注目種(福井県)。

ミツバベンケイソウ  絶滅危惧Ⅰ類(千葉県・神奈川県・長野県・和歌山県徳島県愛媛県・福岡県)。 絶滅危惧Ⅱ類(秋田県・埼玉県・香川県山口県)。 絶滅危惧種(愛知県・福井県京都府奈良県鳥取県島根県・宮崎県)。その他重要種(滋賀県)。

ムラサキベンケイソウ  環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU) 絶滅(長野県)。 情報不足(群馬県)。

 

ホソバハグマ (細葉白熊)  キク科  モミジハグマ属 

花7月-11月。白。3個の小花が一つに束ねられて、一つの総苞に納まっている。小花の花冠6裂・裂片は先端がくるっとカールして反り返る。小花の長さ8㎜。総苞片は長卵形・鱗状になって総苞を形作る。有花茎の茎頂に花序を伸ばし、まばらな総状花序を成す。葉は長卵形で基部は楔形。茎は細い・草丈15‐40㎝。屋久島にのみ生息。渓流の苔むした岩場で、常に水しぶきを被る様な場所に生息。水没・水流・水圧に対してうまく順応している。逆にそういう環境でないと、生きて行けない。白熊は「はぐま」と読む。「はぐま」はチベットに棲むヤクの毛の事である。ヤクの毛は長くてふさふさとしており、毛鑓や兜の装飾、歌舞伎の鏡獅子で使われる獅子の毛など、日本人は鎖国の時代からヤクの毛を手に入れて、使って来た。ホソバハグマ以外に何々ハグマという名の植物が幾つかあるが、いずれも白くて毛の様な花の様子に着けられた名前である。絶滅危惧種(鹿児島県)。

 

ホトトギス(杜鵑草)  ユリ科  ホトトギス

花8月-10月。 白・紫・ピンク・黄。 外花被片3枚・内花被片3枚。中心に、3本の合着した花柱とそれを取り囲んでいる6個の雄蕊が合わさって花冠を突き出る。雌蕊の花柱は上部で3裂に分かれ、雄蕊も6つに分かれて、何れも反り返る。その形は花の真ん中から出る噴水状。花径25㎜・花長25㎜・花の基部に小さな膨らみが有る。葉腋より花柄を出し、上向きに咲く。花弁の裏は白・花弁の内側には紅紫の斑点多数。葉は長楕円形又は広披針形・葉の基部は茎を抱く・葉の両面に軟毛あり。茎は直立又は斜上・崖地では垂れ下がる。草丈40-80㎝。山地の半日陰に生育。栽培も盛ん。日本固有種・北海道南西部から四国毛九州に分布。 花言葉・永遠の若さ・秘めた意志・永遠にあなたのもの。  絶滅危惧Ⅰ類(茨城県・石川県・愛媛県大分県佐賀県長崎県)。 絶滅危惧Ⅱ類(埼玉県・東京都・奈良県熊本県)。 絶滅危惧種(北海道・長野県)。 情報不足(富山県)。分布特性上重要な種(鹿児島県)。要注目種(福井県)。

なお、ブログ№203茶花総覧(8)秋(さ行~た行)のジョウロウホトトギスの条を設けて既出している。その際、何々ホトトギスと言う名で絶滅に瀕している種としてキイジョウロウホトトギス・サガミジョウロウホトトギス・スルガジョウロウホトトギスの名を挙げている。

※追加 上記に挙げたホトトギス・ジョウロウホトトギスキイジョウロウホトトギス・サガミジョウロウホトトギス・スルガジョウロウホトトギスの5件の外に、何々ホトトギスと言う名の絶滅に瀕している種は下記の13種が有る。

イワホトトギスキバナノツキヌキホトトギスキバナノホトトギス ・ サツマホトトギス ・ セトウチホトトギスタイワンホトトギス ・ タカクマホトトギス ・ タマガワホトトギス ・ チャボホトトギス ・ チュウゴクホトトキホス ・ ハゴロモホトトギス ・ ヤマジノホトトギスヤマホトトギス

 

ホンアマリリス(ベラドンナリリー) ヒガンバナ科 ホンアマリリス

花8月-9月。 ビンク・白・複色。花弁6枚・花はラッパ型・ユリの花に似る。花弁の先は外側に反る。茎の頭頂に2-10輪の花を着ける。花の長さ10㎝。花の直径(花径)7-9㎝・芳香有り・散形花序。花茎は太く中身が詰まっており地面より直立。 球根多年草。夏は休眠する。草丈30‐90㎝。 花が咲くころには葉が無くなる。原産地・南アフリカ全有毒(リコリン・ガランタミン・嘔吐・下痢・頭痛)。 花言葉・輝くばかりの美しさ・お喋り・自尊心。

※ ホンアマリリス(ベラドンナリリー)と、アマリリス(ヒッペアストラム属)の違い

ホンアマリリス南アフリカ原産である。アマリリス中南米原産である。

ホンアマリリスの開花期には葉が無い。アマリリスは開花期に葉がある。

ホンアマリリスの花茎は中が詰まっている。アマリリスの花茎は中空。

ホンアマリリスの雌蕊は時が経っても3裂しないが、アマリリスは時か経つと3裂する。

見た目の違いは、ホンアマリリスは何もない地面からいきなり茎が出て来て花を咲かせるが、アマリリスは花も茎も葉も三拍子揃って花が咲く。

 

 

 

この記事を書くに当たり、下記の様なネット情報や本を参考に致しました。(順不同)

Wikipedia

日本のレッドデータ検索システム

松江の花図鑑 / 三河の植物観察  / かぎけん花図鑑 / 花と緑の図鑑 / みんなの趣味の園芸 / 趣味の花図鑑 / 庭木図鑑 植木ベディア / 四季の山野草図鑑 / 四季の山野草 / デジタル植物写真集 ホソバハグマ

原色植物百科図鑑 集英社

日本大百科全書(ニッポニカ)

北隆館 ニュー・サイエンス社 ひめかうもりさう 新牧野日本植物図鑑(2008)

厚生労働省 自然毒のリスクプロファイル: 高等植物

公益法人東京生薬協会 

農林水産省品種登録ホームページ ネリネ

国立保健医療科学院 №19003 ヒガンバナの葉による食中毒

公益社団法人 日本薬学会 

あきた森づくりが集うサポートセンター 樹木シリーズ99ヌルデ

あきた森づくり活動サポートセンター 昆虫シリーズ⑪毒あるチョウ「警告色」・・・

九州地方環境事務所 アクティブ・レンジャー日記

緑化植物としてのチガヤ-兵庫県立農林水産技術総合センター

小笠原村 ムニンノボタン

ヒメトラノオ東京都レッドデータブック

姫虎の尾(ヒメトラノオ)-季節の花-Shinobi.jp

広島大学デジタル自然史博物館 ヒメトラノオ

NIOの散歩道365植物図鑑風写真集 ヒメルリトラノオ

国立科学博物館 寄生生物と宿主

岡山理科大

熊本大学薬学部薬用植物園 薬草データベース

京都大学大学院人間・環境学研究科/総合人間学部・(併任)大学院地球環境学生物多様性保全論分野 瀬戸口浩彰研究室

小さな家族のために知っておきたい植物の毒性/野外樹木

HiroKen花さんぽ 野山に自然に咲く花のページ

山野草・還風庵JUNのブログ。

saekiharuka.comダイヤモンドリリー(咲くやこの花館)

近鉄ケーブルネットワーク ヒメコウモリソウ

goo BLOG ヒメコウモリソウに会いに  2015年秋の高知(その1)

このほかにも書き切れないほどの沢山の情報を利用させて頂きました。お蔭様で茶花総覧の秋の部前半まで書き進める事が出来ました。誠に有難うございました。

 

 

 

203 茶花総覧(8) 秋(さ行~た行)

前号ブログ№202の不具合は容量オーバーと当方のミスにより発生いたしました。そこで、ブログ№202の全内容を、№202と№203に分割します。№202は7月8日に既にup済ですので、その後半を№203としてここにupします。

サガギク(嵯峨菊)   キク科   キク属

※参照 当ブログ(ブログ№202)のキクの項で7番目(キク⑦)にサガギクの条を設けて記載済み。 そこでは、嵯峨菊の伝統的な仕立て方と嵯峨天皇とのかかわりなどに触れている。

 

サクラタデ(桜蓼)  タデ科  イヌタデ

花8-10月。 淡紅色。 花冠5深裂・花弁の形は倒卵形・雄蕊8本・雌蕊1・花弁の長さ5㎜・花径8㎜・花弁に腺点有り。有花茎の上部に総状の花序を伸ばして花を着け、見た目イヌタデに似るが、花つきはまばらである。花序は真っ直ぐで垂れない。葉は披針形・全縁(鋸歯が無いこと)・葉身6-16㎝・互生・葉の両面に短毛有り・葉裏に腺点有り。託葉鞘1.5㎝で茎を巻く・ 托葉鞘には長い毛が有る。互生・草丈30-100㎝。水辺や湿地の日当たりのよい草原に生育。日本では本州から九州まで分布・朝鮮半島南部と中国に広がっている。 花言葉・優雅な清楚さ。  絶滅危惧Ⅱ類(秋田県群馬県・東京都)。 絶滅危惧種(岩手県岡山県・鹿児島県)。

タデ科の何々サクラタデと言う名で、絶滅に瀕している種は上記の外に下記の4種がある。

オオサクラタデ 準絶滅危惧種(鹿児島県)。

シロバナサクラタデ 絶滅危惧Ⅰ類(東京都)。 絶滅危惧Ⅱ類(群馬県)。 絶滅危惧種(岩手県・埼玉県)。 分布特性上重要な種(鹿児島県)。

ダイトウサクラタデ  環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠA類(CR)。絶滅危惧Ⅰ類(沖縄県)。

リュウキュウサクラタデ 絶滅危惧Ⅰ類(鹿児島県)。

 

サネカズラ(実葛)(ビナンカズラ) (ビジョカズラ) (ビンカズラ) (トロロカズラ)・・・別称多数    マツブサ科   サネカズラ属 

花7-8月。淡黄色。花被片8-17枚・花径1-2㎝・花柄2㎝。花は新枝の葉腋から花柄を垂らし下向きに咲く。雌雄異株・時に雌雄同株。雄花の場合、赤い葯が花の中央に集まって球状になっている。雌花の場合、花の中央に雌蕊の集合体がありそれぞれの雌蕊には子房がついている。果期は晩秋で真っ赤な実がなる。果実は雌蕊についている子房のそれぞれが熟したもので小さな珠の集合体になり、ラズベリーの実の様にボコボコとした球形になる。果実集合体の直径1-3㎝。常緑又は半常緑の蔓性広葉樹。つるが絡み合いながら成長する。葉は楕円形・長楕円形・長卵形・葉身5-13㎝・厚味があり柔らかく艶が有る。鋸歯有り。粘液が有り、その粘液が人の生活に密接している。別称が多いのもそこから来ている。庭木・盆栽の外、整髪料・和紙のつなぎ(ねり)、生薬など。

生薬名・南五味子(なんごみし)五味子(ごみし)(リグナン・ひび・アカギレの外用薬・滋養強壮・鎮咳)

  さねかづら後に逢うはむと夢のみに うけひわたりて年は経につつ

                柿本人麻呂  万葉集巻11 -2479

  名にし負はば逢坂山のさねかづら 人に知られで来るよしもがな

              藤原定方 百人一首 後撰和歌集巻11‐恋歌

なお、「さね」は小寝(さね)に通じ一緒に寝る事を表す。蔓性で絡み合うイメージが投影されているかも。

 

サラシナショウマ(晒菜升麻)(ヤサイショウマ)  

          キンポウゲ科  サラシナショウマ

花8月-10月。白。花に花柄有り。蕾の時は咢片と花弁でしっかりと覆われ、小さな球形になっているが、開花し始めると間も無く萼片も花弁も落ちてしまい、中から雄蕊の白い花糸が沢山出て来る。花には両性花と雄花があり、混在している。両性花には雌蕊2-3個と沢山の雄蕊があり、雄花には雌蕊が無く沢山の雄蕊の花糸だけがある。花糸の長さは約7㎜。花穂(かすい)全体が花糸だらけになり、花穂は白いブラシ状になる。総状花序・花穂の長さ10-30㎝・葉は3回複葉・小葉は卵形又は狭卵形・切れ込みが深く、更に鋸歯有り。有花径は直立し叢立(むらだ)つ。草丈60‐120㎝。水はけのよい落葉樹林などの草地を好む。

生薬(根)(生薬名・ショウマ)(シミゲノール・シミシフゴサイド・ダフリノール・発疹促進作用・解熱・鎮痛・咽喉炎・口内炎・湿疹・あせも・脱肛などの効能)。北海道~九州極東アジア  絶滅危惧Ⅰ類(鹿児島県)。 絶滅危惧Ⅱ類(東京都・香川県)。 要注目種(京都府)。

※参照 当ブログの「ショウマと言う名の植物」の条でも簡略化して再掲載。

 

サワギキョウ(沢桔梗)  キキョウ科  ミゾカクシ属

花8月-9月。 濃紫色。 唇形・花冠は5裂。上唇は2裂・下唇は3裂。総状花序。萼は釣り鐘状。葉は披針形・鋸歯有り。草丈50‐100㎝。多年草。 原産地・東アジア・シベリア・北アメリカ・メキシコ。日本では北海道から九州まで分布。山地の湿原などに自生・群落をつくる。キキョウの名前がついているが、姿形はキキョウに似ていない。全有毒(アルカロイド(ロベリン)(延髄を刺激)・呼吸興奮・嘔吐・下痢・虚脱状態・重篤の場合は痙攣・呼吸麻痺・心臓麻痺・致死)。(かつては麻酔などに使われたが、副作用の方が強く、現在は使用されない)。  花言葉・高貴・悪意。  絶滅危惧Ⅰ類(埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・香川県徳島県愛媛県高知県長崎県・宮崎県)。 絶滅危惧Ⅱ類(新潟県富山県・石川県・福井県鳥取県島根県・福岡県・佐賀県大分県・鹿児島県)。絶滅危惧種(静岡県京都府奈良県大阪府山口県熊本県)。

 

サワヒヨドリ(沢鵯)  キク科  ヒヨドリバナ

花8月-10月。暗紅紫色~淡紅色。一個の筒状花は5㎜・花柱(雌蕊)は二つに分かれて糸状・花冠は5裂・この筒状花が5個集まって一つの総苞片(萼)に包まれる。この総苞片に包まれた筒状花の集合体が散房花序で頭頂に広がる。葉に葉柄が無い。草丈30-80㎝。 同科同属のフジバカマと姿形がそっくりである。旅する蝶・アサギマダラがフジバカマと同様に吸蜜に訪れる花である。日当たりの良い湿地を好む。日本全国・アジアに分布。生薬(生薬名・山蘭(さんらん)・解毒・鎮咳・去痰・降圧)、漢方薬(漢方薬名・辛苦香淡湯・芳香化濁湯)。 絶滅危惧I類(神奈川県・沖縄県)

サワヒヨドリの仲間では下記の1種類が絶滅危惧種に指定されている。

ハマサワヒヨドリ 環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)  絶滅危惧I類(神奈川県・千葉県)

 

サンタンカ(イクソラ)(サンダンカ)  アカネ科  サンタンカ属

花5-10月。 紅色。園芸品種では白・赤・ピンク・オレンジ・黄。 花冠4裂・筒状花・裂片は平開。花筒の長さ2-3㎝・集散花序。葉は倒卵状楕円形・葉先は丸い・葉身5―13㎝・葉幅2-6㎝・無毛・節毎に托葉がある。沖縄の三大名花の一つである(サンタンカ・デイゴ・オオゴチョウ)。江戸時代に琉球から渡来。中国南部からマレーシアが原産。 花言葉・喜び・可憐・謹厳・熱き思い・神様の贈り物。生薬。高血圧・月経不順・打撲・胃痛に効くと言われている。

 

シオン(紫苑)(オニノシコグサ)(ジユウゴヤソウ)(オモイグサ) キク科 シオン属

花8 - 10月。 淡紫色。 筒状花は黄色・舌状花は一周一重の薄紫色。花は茎先に咲く頭花・花径3-3.5㎝。茎は上部で枝分かれする。葉は披針形や長楕円形・葉身2-18㎝・葉幅1-5㎝・鋸歯有り・草丈1.5-2m。 湿った草原・道端・川岸などに生育。中国北部・朝鮮半島・シベリアなどが原産と言われている。日本では中国地方や九州に分布。精油(ラチノフィロール・ラテノフィノールエステル)。生薬。生薬名は紫苑(トリペルテンアスターサポニン・フレデリン・シオノン・鎮咳去痰作用・溶血作用)。 花言葉・追憶。 絶滅危惧Ⅰ類(大分県・宮崎県)。絶滅危惧Ⅱ類(熊本県)。 情報不足(広島県・鹿児島県)

キク科のシオンの仲間で、絶滅に瀕している種は上記の外に下記の3種がある。

ウラギク  環境省カテゴリ絶滅危惧(NT)。 絶滅危惧1類(東京都・神奈川県・兵庫県鳥取県・福岡県・熊本県・宮崎県)。絶滅危惧Ⅱ類(茨城県・千葉県・静岡県三重県和歌山県香川県愛媛県高知県大分県・鹿児島県)。絶滅危惧種(大阪府徳島県岡山県広島県山口県佐賀県長崎県)。その他独自のカテゴリ(愛知県)。

ヒゴシオン 環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)。絶滅危惧Ⅰ類(大分県熊本県)。

ヒメシオン 絶滅(大阪府高知県・鹿児島県)。 絶滅危惧Ⅰ類(山形県群馬県・千葉県・東京都・神奈川県・三重県奈良県京都府兵庫県香川県佐賀県・宮崎県)。絶滅危惧Ⅱ類(茨城県・埼玉県・愛知県・山口県)。絶滅危惧種(秋田県・栃木県・長崎県)。情報不足(徳島県)。その他重要種(滋賀県)。

 

シマススキ(縞芒/縞薄)  イネ科  ススキ属

花9月-10月。花はいわゆるススキの穂・秋に穂を風に戦(そよ)がせる。ススキの葉に縦縞の白い斑が入っている品種。斑入りでも葉は日焼けしにくい。葉幅はススキよりもやや細いが、葉の縁に白い縁取りが有るのでススキよりもより葉身が細目に見え、繊細な感じがする。

 

ジャコウソウ シソ科 ジャコウソウ属 

花8月-9月。 薄赤紫。唇形花・長筒形。上部の葉腋毎に花柄を出し、1-3個の花を着ける。花柄は短い。花は横向き或いはやや斜め下を向いて咲く。花冠は5裂・上唇は2裂で短く、下唇は3裂で中央が大きい。葉は狭倒卵形から広倒披針形・葉先は尖る・葉身10-20㎝・葉に毛がある・対生。茎は四角形・直立するか斜行する。草丈60‐100㎝。山地の木陰や谷間の湿った土地に生育。日本固有種。 絶滅危惧1類(徳島県山口県・宮崎県)。絶滅危惧Ⅱ類(千葉県・愛知県・奈良県)。絶滅危惧種(神奈川県・京都府和歌山県鳥取県広島県愛媛県熊本県)。情報不足(大分県長崎県)。

シソ科の何々ジャコウソウと言う名で、絶滅に瀕している種は上記の外に下記の3種がある。

アシタカジャコウソウ 絶滅(神奈川県)。 絶滅危惧1類(愛知県・徳島県愛媛県)。 情報不足(東京都)。 要注目種(静岡県)。

イブキジャコウソウ 絶滅危惧Ⅰ類(愛知県・三重県広島県)。絶滅危惧Ⅱ類(秋田県・石川県・京都府佐賀県)。 絶滅危惧種(新潟県茨城県滋賀県)。情報不足(愛媛県)。

タニジャコウソウ  環境省カテゴリ準絶滅危惧(NT)。絶滅(兵庫県)。 絶滅危惧1類(東京都・愛知県・京都府大阪府)。 絶滅危惧Ⅱ類(三重県奈良県和歌山県大分県長崎県・鹿児島県)。 絶滅危惧種(徳島県愛媛県熊本県・宮崎県)

 

シュウカイドウ(秋海棠)(瓔珞草(ようらくそう)) 

            シュウカイドウ科 シュウカイドウ属

花7月-10月。 白・ピンク。  花は左右の横に小さく開いているのが花弁、上下に大きく開いているのが萼。雌雄異花。雄花には真ん中に黄色い雄蕊が有る。雌花は雄花の下辺りで弁を閉じ加減でうつむいて咲く。葉は心形(ハート形)だが、左右対称のハート形では無く、中心線が偏っている偏心形。茎は赤い・草丈40-80㎝。球根多年草。 湿り気のある林の中などに自生。原産地・中国。季語は秋。全有毒 (シュウ酸カルシウム・ベコニン・嘔吐・下痢・激しい腹痛・痙攣)。 ペット有毒。 花言葉・自然を愛す・恋の悩み・片思い・未熟。

シユウカイドウ科の何々シュウカイドウと言う名で、絶滅に瀕している種は下記の2種がある。

コウトウシュウカイドウ 環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)。絶滅危惧(沖縄県)

マルヤマシュウカイドウ 環境省カテゴリ準絶滅危惧(NT)。

 

シュウメイギク(秋明菊)(キブネギク(貴船菊))  

            キンポウゲ科 イチリンソウ属(アネモネ属)

花8月-11月。 赤紫・白・ピンク。 花弁に見えるのは萼片・花弁は退化して無い。「キク」と名前が付いているが、菊では無く、キンポウゲ科の花である。花径5-8㎝。下部の葉は掌状形・浅く不規則に3裂・鋸歯有り。茎葉は輪生する。分枝を繰り返し、茎頂で花を咲かせる。多年草。草丈30-150㎝。木陰や湿った土地を好む。帰化植物・原産地・中国。全有毒(プロトアネモニン・皮膚炎・下痢・嘔吐・胃腸障害)。花言葉・薄れゆく愛・淡い思い・多感な時・忍耐。

 

ジュズダマ(数珠玉)  イネ科  ジュズダマ

花7月-10月。花は雄花と雌花は同株ながら咲く場所が違う。雄花は雄花のみの花序を成し、雌花は数珠玉の中にあって数珠玉の外に花柱を出している。数珠玉の正体は雌花を守るためにガチンガチンにガードを固め、堅くなった苞葉鞘である・散房花序・草丈80-150㎝・葉は長披針形・葉身30-60㎝。生薬(生薬名・川穀(せんこく))(トリテルペン・アルカロイド・利尿・消炎・鎮痛・排膿薬・関節リウマチ・肩こり・鎮咳・駆虫)。食用可。本州から沖縄に生育。水辺や畑などを好む。群生する。熱帯アジア原産。

 

ショウマと言う名の植物

何々ショウマと名前の付く植物が幾つもある。ショウマ(升麻)とはサラシナショウマの根茎から作る漢方薬名の事を言う。升麻には解熱や解毒の効果があるとされているが、それとは別に、花や葉の形、或いは根の形がサラシナショウマに似ているので薬効に関係なく何々升麻と名付けたものもある。大雑把に言って、細かな花が茎先に付いて穂の様になり、雄蕊の花糸や細い花弁などが目立ってブラシの様に見えるものが多い。総状花序 or 穂状花序 or 円錐花序などの花序を成す。葉は3出複葉になるケースが多いが、そうでは無いものもあり、色々ある。サラシナショウマが属しているキンポウゲ科はもとより、ユキノシタ科、バラ科アジサイ科、メギ科等も有る。それらを以下に紹介する。(既出のものと重複するものもある)

 

ショウマ① アカミノルイヨウショウマ(赤実の類葉升麻) 

                                                       キンポウゲ科  ルウヨウショウマ属

花5月―6月。白。2-3回3出複葉。散形花序・果実は赤・極東亜寒帯・北海道~九州分布。    情報不足(青森県福島県)。

 

ショウマ② アポイヤマブキショウマ     バラ科 ヤマブキショウマ

花6月-7月。白。有花茎上部に幾つも総状花序を出す。(アポイは北海道の山の名前)。   環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)絶滅危惧種(北海道)。

 

ショウマ③ アワモリショウマ (アワモリソウ) ユキノシタ科 チダケサシ属

花5月-6月。白 or ピンク。円錐花序。この花を改良した園芸品種がアスチルベの名で販売されている。(アスチルべは学名)。 絶滅危惧Ⅰ類(熊本県・鹿児島県)。絶滅危惧Ⅱ類(香川県)。絶滅危惧種(大分県)。情報不足(滋賀県)。

 

ショウマ④ イヌショウマ キンポウゲ科 サラシナショウマ属 

花8月-9月。白いブラシ状の穂状花序・花柄無し・根出葉は1~2回3出複葉・草丈60-100cm。林床の湿った場所に生育。薬効無し。絶滅危惧Ⅱ類(群馬県)。絶滅危惧種(京都府)。

 

ショウマ⑤ オオバショウマ キンポウゲ科 サラシナショウマ

花8月-9月。白いブラシ状の穂状花序・花柄無し・根出葉は1回3出複葉・草丈60-90㎝・林床に生息。日本固有種。一部で漢方薬として用いられているようだが、公益法人東京生薬協会ではオオバショウマをイヌショウマ同様に薬用とはみなしていない。 絶滅危惧Ⅰ類(千葉県・奈良県)。絶滅危惧Ⅱ類(秋田県山形県・神奈川県・三重県香川県)。絶滅危惧種(兵庫県・鹿児島県)。地域個体群(新潟県)。  ※参照 ブログ№202にオオバショウマの条で既出。

 

ショウマ⑥ キケンショウマ(鬼瞼升麻) キンポウゲ科 サラシナショウマ

花8月-9月。白。 穂状花序・1回3出複葉・オオバショウマの変種。

絶滅危惧1類(愛知県)。絶滅危惧Ⅱ類(三重県)。絶滅危惧種(石川県)。分布上重要種(滋賀県)。

 

ショウマ⑦ キレンゲショウマ  アジサイ科  キレンゲショウマ属。

花7月-8月。黄色・花弁5枚・釣鐘型・葉腋から集散花序を出してまばらに咲く。葉は円心形で大振りの鋸歯或いは浅裂の掌状葉・対生。草丈80‐120㎝。葉身タテとヨコは共に10-20㎝。多年草。湿気の多い石灰岩の樹林内に生息。

環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)。絶滅危惧Ⅰ類(奈良県島根県徳島県愛媛県大分県熊本県・宮崎県)。絶滅危惧Ⅱ類(高知県広島県)。

 

ショウマ⑧  サラシナショウマ(晒菜升麻)(ヤサイショウマ)  

             キンポウゲ科  サラシナショウマ

花8月-10月。白。花穂は白いブラシ状になる。総状花序・花穂の長さ10-30㎝・葉は2- 3回3出複葉・草丈60‐120㎝。水はけのよい落葉樹林下などの草地を好む。北海道・本州・四国と極東アジア分布。漢方薬(根)(生薬名・ショウマ)  絶滅危惧Ⅰ類(鹿児島県)。絶滅危惧Ⅱ類(東京都・香川県)。要注目種(京都府)。

※参照 当ブログ№202の「サラシナショウマ」の条に詳細記載

 

ショウマ⑨ シコクトリアシショウマ(四国鳥足升麻) 

                ユキノシタ科 チダケサシ属

花6月-7月。白・円錐花序。3回3出複葉。草丈25‐50㎝。四国に分布。

絶滅危惧Ⅱ類(高知県)。

 

シヨウマ⑩ ツクシアカショウマ(筑紫赤升麻) ユキノシタ科 チダケサシ属

花6月-7月。ピンク。ツクシアカショウマには花弁が無い。薄黄緑色の萼片5枚と雄蕊の白い花糸と薄紅色の葯がある。花の色をピンクとしたのは、葯の色によって全体的に薄紅色にみえるからである。総状の花穂を有花茎の上部に幾つもつけ、横に張り出す。円錐花序。生薬にはならない。

環境省カテゴリ準絶滅危惧(NT)。絶滅危惧Ⅰ類(宮崎県)。絶滅危惧Ⅱ類(大分県)

 

ショウマ⑪ ツシマアカショウマ(対馬赤升麻)  ユキノシタ科  チダケサシ属    絶滅危惧Ⅰ類(長崎県)。

 

ショウマ⑫ テリハアカショウマ(照葉赤升麻)  ユキノシタ

花5月―7月。白、時に淡紅色・花弁さじ状線形・有花茎の上部で総状花序の側枝を幾つも出しながら全体的には円錐花序。上に行くにつれて、側枝の長さは急速に短くなる。3回3出複葉・小葉は楕円or卵形・葉に艶が有る。アカショウマのアカは根の赤から来ている。明るい林床や林縁の草地に生える。草丈40—80。 絶滅危惧Ⅱ類(鹿児島県)。

 

ショウマ⑬ トガクシショウマ (トガクシソウ)  メギ科 トガクシソウ属

花5月―6月。 薄紫色。 花弁に見えるのは萼片で6枚・花弁は極めて小さく目立たない。花径2-3㎝。草丈30-50㎝。茎は地面からすっと1本立ちし、途中で茎葉が対生する。根元近くには葉が無い。対生した葉は1回3出複葉である。葉柄は長い。葉身8-12㎝。葉は円形又は卵円形。葉腋より散形花序を出し、3-4輪の花を着ける。標高の高い深山や豪雪地帯の渓流や源流の崖地に生きる。盗掘の被害大。

盗掘して持って帰っても、同じ環境を整えられないので低地で育てるのは無理。手に入れたいという欲に駆られて花の命を奪うのは、ヤンバルクイナを捕(つか)まえて鳥籠に入れて飼おうと言う位に無謀な野心である。それは全ての絶滅危惧種について言える。

環境省カテゴリ準絶滅危惧(NT)。 絶滅危惧Ⅰ類(岩手県秋田県宮城県福島県群馬県・長野県)。 絶滅危惧Ⅱ類(青森県山形県新潟県)。情報不足(富山県)。

 

ショウマ⑭ トリアシショウマ(鳥足升麻)  ユキノシタ科  チダケサシ属

絶滅危惧Ⅱ類(神奈川県)。

 

ショウマ⑮ ヒトツバショウマ(一つ葉升麻) ユキノシタ科 チダケサシ属

花7月。3出複葉にはならず単葉。草丈10‐30㎝。日本固有種・神奈川県と静岡県のみ分布。 絶滅危惧Ⅱ類(静岡県)。

 

ショウマ⑯ ヒメシコクショウマ (ヒメトリアシショウマ)(ヒメアカショウマ)  

                 ユキノシタ科 チダケグサ属   

シコクショウマの変種。 情報不足(愛媛県)。

 

ショウマ⑰ ミカワショウマ(三河升麻) ユキノシタ科 チダケサシ属

花7月-8月。白。円錐花序・2-3回出複葉・葉は心形。日本固有種・愛知県のみ分布。 環境省カテゴリ準絶滅危惧(NT)。 絶滅危惧Ⅱ類(岐阜県・愛知県)。

 

ショウマ⑱ ミヤマヤマブキショウマ(深山山吹升麻)  バラ科

花7月-8月。白。円錐花序・岩手県早池峯山(はやちねさん)標高1917mにのみ生息。早池峰自然環境保全地域に指定。 絶滅危惧Ⅰ類(岩手県)。

 

ショウマ⑲ モミジバショウマ(紅葉升麻)  ユキノシタ科  

花6月-7月。黄緑色。穂状花序・花弁無し・3出複葉・小葉3浅裂掌状・日本固有種・生息地は北海道のみ。環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠB類(EN)。絶滅危惧種(北海道)。

 

ショウマ⑳ ヤクシマショウマ(屋久島升麻) ユキノシタ科 チダケサシ属

花7月-8月。白。円錐花序・アカショウマの変種・草丈5-50㎝・3回3出複葉・屋久島固有種。屋久島は洋上に聳える独立峰で、海岸から2000m迄一気に駆け上る様な標高差がある。黒潮寄せる亜熱帯から山頂の亜寒帯迄の変化に富んだ屋久島の環境下で、ヤクシマショウマは標高400‐1500mの渓谷の沢沿いの岩場などに生きている。生育している環境の違いによって、矮小な草丈から伸び伸びと育っている個体迄ある。 絶滅危惧種(鹿児島県)。

 

ショウマ ヤマブキショウマ(山吹升麻) バラ科 ヤマブキショウマ

花6月-8月。  白。花弁5枚・花径2-3㎜・雄蕊20本・花弁より長いので雄蕊が目立つが、サラシナショウマより雄蕊が短いので、ブラシ状程には見えない・有花茎の上部は能く分枝し、それぞれ茎先に花穂を出し、円錐花序となす。雌雄異株。新芽は山菜として食用可。葉は2回3出複葉。小葉は卵状披針形で葉先は鋭く尖って伸びる(尾状)・葉脈は平行・鋸歯有り・葉が山吹の葉に似ているからヤマブキショウマの名前になる。草丈1m。北海道から九州まで分布・亜高山から高山帯の草原や岩場などに生育。

絶滅危惧Ⅰ類(千葉県・三重県奈良県・宮崎県)。絶滅危惧Ⅱ類(愛知県・福岡県・鹿児島県)。絶滅危惧種(京都府)。

 

ショウマ ルイヨウショウマ  キンポウゲ科 ルイヨウショウマ属

花5月-6月。 白。 花弁4枚・花弁の長さ2-3㎜・雄蕊は花弁より長い。総状花序。葉は2-3出複葉・小葉は卵形または狭卵形・葉先は尖る。鋸歯あり。果実は黒。ヨウシュヤマゴボウの果実と激似。草丈40-70㎝。毒性有り。中国・朝鮮半島・ロシア・日本に分布。

絶滅危惧Ⅰ類(東京都・神奈川県・愛知県・京都府香川県)。絶滅危惧Ⅱ類(三重県奈良県和歌山県兵庫県高知県山口県大分県)。絶滅危惧種(埼玉県・滋賀県岡山県)。要注目(福井県)。

 

ショウマ レンゲショウマ キンポウゲ科  レンゲショウマ属

花7月-8月。淡紅紫色・白。 外花被片(萼片)は長さ1.5‐2㎝・内花被片(花弁)は1.2㎝。外花被片は水平に平開し、内花被片は内側に纏まってカップ咲き。内花被片の上縁は紫色になる。花弁の形は蓮の花に似る。花径4㎝・円錐花序でまばらに咲く。葉はサラシナショウマに似る。根生葉は2-4回出複葉・草丈1-1.5m。深山の樹影の濃い湿った土地に生育。多年草・1属1種・日本固有種・東北地方南部から近畿地方に分布。有毒説有り。  絶滅危惧Ⅰ類(東京都・神奈川県・岐阜県・愛知県・奈良県徳島県)。 絶滅危惧Ⅱ類(岩手県茨城県群馬県)。 絶滅危惧種(宮城県福島県・埼玉県・群馬県)。要注目(静岡県)。

 

ジョウロウホトトギス  ユリ科  ホトトギス

花9月-10月。 黄。 外花被片3枚・内花被片3枚・釣鐘形・花被片の基部それぞれに距が有る。花弁の外側は黄色・内側は黄褐色の斑点が多数・花長4㎝・葉腋毎に花柄を1つ伸ばして蕾を付ける。蕾の時は上向きだが開花すると下向きになる。葉は披針形・葉先は尖る。葉脈は縦の筋・基部は茎を抱く・互生・草丈40-80㎝・多年草・ 生育場所・山地の崖など。分布高知県固有種。紀伊・相模・駿河の地域にも生息。 花言葉・あなたの声が聞きたくて。 環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類。絶滅危惧1類(高知県)。

ユリ科の何々ジョウロウソウと言う名で、絶滅に瀕している種は上記の外に下記の3種がある。

キイジョウロウホトトギス 環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)。絶滅危惧Ⅰ類(三重県)絶滅危惧Ⅱ類(奈良県和歌山県)。

サガミジョウロウホトトギス 環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠB(EN)。絶滅危惧Ⅰ類(神奈川県)。

スルガジョウロウホトトギス 環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠB(EN)。絶滅危惧Ⅰ類(山梨県静岡県)。

 

シロバナセイヨウフジバカマ(コノクリニウム) (旧名ユーパトリウム)  

                 キク科  ヒヨドリバナ属 

花8月-10月。 白。花は雄蕊が多数で目立つ・殆ど毛(花糸)で覆われている様な花である。散房花序。葉は卵形・対生。草丈20‐100㎝。多年草・日向を好む。原産地・アメリカ中・東部~メキシコ・西インド諸島

  

シロバナジャコウソウ シソ科 ジヤコウソウ属 

花8月-10月。白。 唇形・上唇はごく浅い裂・下唇は3裂し、中央がやや大きい・花冠の長さ4—4.5㎝・上部の葉腋から短い花柄を2-3本出して花を咲かせる。花は横向きに咲く。萼は緑。葉は卵形・葉先は尾状に尖る。葉身10-29㎝・鋸歯有り・茎は4稜・草丈60‐100㎝・多年草。山地の谷間・湿った場所。日本在来種・北海道・本州・四国・九州に分布。

 

ジンジソウ(人字草)  ユキノシタ科  ユキノシタ

花9月-10月。 白。 花弁5枚・花は花茎に横向きに咲く。花茎の高さ10-35㎝。上の花弁3つは極端に小さくスペード形で3㎜・下の花弁は1.5‐2.5㎝。上の3つの花弁には黄色い斑点がある。雄蕊は10・葯は橙色。集散花序。根生葉は掌状7-10裂・中裂。葉柄5-20㎝・葉身2-17㎝・葉幅3-19㎝・鋸歯有り。  絶滅危惧Ⅰ類(神奈川県・香川県・鹿児島県)。絶滅危惧Ⅱ類(栃木県・埼玉県・東京都)。絶滅危惧種(群馬県山梨県・長野県・京都府)。

ユキノシタ科の何々ジンジソウと言う名で、絶滅に瀕している種は上記の外に下記の1種がある。

ツルジンジソウ  絶滅危惧Ⅱ類(鹿児島県)。

 

スイフヨウ(酔芙蓉)  アオイ科  フヨウ属

花7-10月。開花時は白、次第に赤味を帯び、夕方にはかなり濃いピンクになり、落花する。一日花・一重咲き・八重咲・花径10-15㎝。有花茎に総状花序で花を咲かせる。フヨウの園芸品種・落葉広葉樹低木・樹高1-4m・葉は掌状。 日当たりのよい所が好き。関東以南で栽培・原産地中国。花言葉・心変わり・繊細な美・しとやかな恋人。

 

スイレン(睡蓮)(ヒツジグサ)  スイレン科  スイレン

スイレンスイレン属の総称。スイレン属は熱帯睡蓮と温帯睡蓮に大別される。日本で普通に見られるスイレンは温帯睡蓮である。熱帯睡蓮は温室で育てられている。睡蓮の花は、従ってスイレンという固有名詞を持つ一つの種の話では無く、スイレンと言う普通名詞の話になり、花期など固有の成長状態を述べるのには難がある。そこで大雑把に共通項を挙げる。

水生植物・開花は夏が主である。品種によっては春~秋にかけて、それぞれの適期に花を咲かせる。根は水底にある。根は蓮根の様に食用はならない。葉は水中より中空の茎を伸ばし水面に葉を浮かばせる。花も同様にして水面に浮かぶか、水面より少し出て咲く。葉は心形又は矢尻形・心形はハート形では無く、基部が鋭く切れ込んでいる、言わばパックマン型。花の色は白・ピンク・紫・黄・青。草丈は水深に従う。

 

ススキ(芒)(薄)(尾花)  イネ科  ススキ属

平均開花日・函館8月15日・東京9月13日・大坂9月8日・鹿児島10月6日。

夏~秋にかけて20-30㎝の花穂(かすい)をつける。花穂は赤っぽいが、白い毛が生えているので全体的には白く見える・小穂(しょうすい)は5―7㎜・散房花序。第2小花の護穎(ごえい)に芒(のぎ)がある。芒の長さ8-15㎜。 「オギにノギ無し、ススキにノギあり」。葉は線形・葉身30-50cm。幅25-30㎜。根元から出る葉は無く、全ての葉は茎から出る。花言葉・活力・生命力・精力・憂い・心が通じる・悔いのない青春・隠退。

イネ科のススキ属で絶滅に瀕している種は下記の12種が有る。

イトススキ ・ オオアブラススキ ・ オニコメススキ ・ コメススキ ・ ダンチアブラススキ ・ チシマカニツリ ・ トキラススキ ・ ヒゲナガコメススキ ・ ヒメアブラススキ ・ ヒロハノコメススキ ・ ミヤマアブラススキ ・ リュウキュウヒメアブラススキ

上記の内、代表的なものをピックアップする。

オオアブラススキ 絶滅危惧Ⅱ類(京都府奈良県・鹿児島県)。 絶滅危惧種(千葉県・岐阜県)。

チシマカニツリ 絶滅危惧1類(秋田県高知県)。 絶滅危惧Ⅱ類(大分県)。 準絶滅危惧種(栃木県・滋賀県徳島県)。 情報不足(富山県愛媛県)。

トキワススキ 絶滅危惧1類(徳島県)。 絶滅危惧Ⅱ類(福井県高知県沖縄県)。 要注目種(京都府)。

ヒゲナガコメススキ 環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠB類(EN)。 絶滅危惧1類(山梨県・長野県)。 情報不足(富山県)。

ヒメアブラススキ 絶滅危惧1類(群馬県)。 絶滅危惧Ⅱ類(京都府)。 準絶滅危惧種(栃木県・埼玉県・奈良県)。 情報不足(茨城県・東京都・滋賀県)。

※ 小穂(しょうすい)(すすき)・護穎(ごえい)については、ブログ№202茶花総覧(7)秋(あ行~か行)のカルカヤの条を参照。

 

セキチク(石竹)(唐撫子)  ナデシコ科  ナデシコ

※参照 ブログ№199茶花総覧(4)夏(あ行~さ行)のセキチクの条で既出 

ブログ№199のセキチクの状では花の様子などを紹介、生薬の内容やペット有毒についても触れている。

 

センダイソウ(仙台草)  ユキノシタ科  ユキノシタ

花 9月-10月。 白。雄蕊の葯は橙色。花弁5枚・上側の花弁は3枚で小さい・下側の花弁は2枚で長い。花弁の形は線形。散房花序。葉は卵円形・浅く7~11に裂ける・葉柄3-12㎝・葉は茎の上部に着く・葉に厚味と光沢有り。草丈3-20cm。渓谷沿いの常に水が滴る様な岩や崖に生育。センダイの名の由来の東北の仙台には生息せず。なお、園芸品種がかなり作出されている。自生種は紀伊半島・四国・九州に分布。

環境省カテゴリ準絶滅危惧(NT)。 絶滅危惧Ⅰ類(三重県奈良県和歌山県・福岡県・大分県長崎県)。 絶滅危惧Ⅱ類(愛媛県熊本県)。 絶滅危惧種(高知県)。

ユキノシタ科の何々センタイソウと言う名で、絶滅に瀕している種は上記の外に下記の1種がある。

モミジバセンダイソウ  絶滅危惧Ⅰ類(宮崎県)。 絶滅危惧Ⅱ類(徳島県)。

 

センダングサ (栴檀草) キク科 センダングサ

花9月-10月。 黄。花は筒状花と舌状花から成る。舌状花の数は0-5個で、ほとんどが筒状花で成っている。舌状花は中心部の筒状花を1周取り囲むほどの数が無くまばらである。葉は1-2回羽状複葉・小葉は卵形・葉先は尖る・葉身9-15㎝・葉は茎の下部で対生・上部で互生・鋸歯有り。種子は線形で9-19㎜・種子の先端に棘が3-4本(冠毛が変化した棘)ある。(アメリセンダングサの場合は棘が2本)。草丈30-150㎝。茎の断面は四角・茎に縮れた毛がある。1年草・やや湿り気のある草原や道端・河原などに生育。センダングサの種は、秋の草原に入ると必ずと言っていい程衣服にくっ付いてくる細長い種である。通称引っ付き虫の一つ。本州から九州に分布。 花言葉・不器用・忍耐。 絶滅危惧種(鹿児島県)。

キク科の何々センダングサと言う名で、絶滅に瀕している種は上記の外に下記の1種がある。

ホソバノセンダングサ  情報部足(熊本県)。

  

センニンソウ(仙人草)(ウシクワズ)(ウマノハオトシ)(ウマノハコボレ) 

                キンポウゲ科  センニンソウ 

花8月-9月。 白。 花弁に見える萼片は4枚・十字形・花弁無し・上を向いて全開する・雄蕊多数・雌蕊多数・花径2-3㎝・円錐花序。 葉は羽状複葉・小葉は3-7枚・小葉は卵形・鋸歯無し・無毛。葉柄は曲がりくねって他のものに絡みつく。茎は分岐する・対生・蔓性多年草・生育場所は北海道から九州にかけての日当たりのよい里山。中国・朝鮮半島・台湾・日本に分布。 民間伝承薬(扁桃腺炎・鎮痛・葉をすり潰して手首に塗布も、5分以上は厳禁・塗布部に水疱が生じ難治性の皮膚炎を起こす。便所の蛆虫退治用)。全有毒(プロトアネモニンサポニン・ヘデラゲニン・皮膚炎・胃や腸の炎症・血便)別名ウシクワズはウマや牛が絶対食べない草と言う意味・魚毒(葉を潰して汁を川に流し、魚を麻痺させて獲る漁法)。花言葉・安全・無事・あふれるばかりの善意。

キンポウゲ科の何々センニンソウと言う名で、絶滅に瀕している種は下記の 5種がある。

キイセンニンソウ  絶滅危惧Ⅰ類(三重県熊本県)。 絶滅危惧Ⅱ類(奈良県)。 絶滅危惧種(和歌山県)。

フジセンニンソウ  絶滅危惧Ⅰ類(東京都)。 絶滅危惧Ⅱ類(神奈川県・愛知県・熊本県)。 絶滅危惧種(岡山県・鹿児島県)。 情報不足(高知県・福岡県)。

ムニンセンニンソウ  環境省カテゴリ絶滅危惧(VU)。

ヤエヤマセンニンソウ  絶滅危惧Ⅱ類(鹿児島県)。

ヤンバルセンニンソウ  絶滅危惧Ⅱ類(鹿児島県)。 分布特性上重要な種 (鹿児島県)。 

 

センノウ(仙翁)  ナデシコ科  センノウ属

※参照 ブログ№199茶花総覧(4)夏(あ行~さ行)のセンノウの条で既出。 

ブログ№199では、センノウと言うのは、何々センノウと言う植物の総称である、と説明し、そこでエゾセンノウ・エンビセンノウ・オグラセンノウ・フシグロセンノウ・マツモトセンノウの5種が、絶滅の危惧種に指定されていると紹介している。

 

センブリ(千振)(当薬)(イシャダオシ(医者倒し)     リンドウ科 センブリ属

花8月-11月。 白。 長卵形の花弁5枚・花弁に薄紫色の筋が5本入っている。花弁の内側基部に薄黄緑色の蜜腺溝が有り、毛が生えている。花径2-3㎝。上部の葉腋から花柄を出して花を着ける。緑色の萼片5枚・萼片の長さ5―11㎜・円錐花序。茎は紫色を帯びる。根生葉は倒披針形・茎葉は線形・葉身1-3㎝・全縁・対生・草丈5-20㎝・発芽1年目はまだ花を着けず、2年目に茎を1~数本を立ち上げる・2年草。全草極めて苦い。センブリの名は千回振り出してもまだ苦い、という意味から。日当たりのよいやや湿った丘陵地などに生育・中国・朝鮮半島・日本に分布。 生薬(生薬名・センブリ)(イリドイド・フラボノイド・スエルチアマリン・トリテルペノイド・アロマスエリン等々・健胃・消化不良・食慾不振などに効能・シラミなどの防虫・表具などの虫よけ)。 花言葉・やすらぎ・弱きものを助ける。

絶滅危惧Ⅱ類(埼玉県・東京都・長崎県)。 絶滅危惧種(岩手県山梨県・長野県・石川県・香川県大分県・宮崎県・鹿児島県)。要注目種(京都府)。

リンドウ科とセンブリ科の何々センブリと言う名で、絶滅に瀕している種は上記の外に下記14 種がある。

ウスバセンブリ  ・  クロセンブリ  ・  ネグロセンブリ  ・  フタオセンブリ  ・  ヤマトセンブリ  ・  イヌセンブリ  ・  シマセンブリ  ・  ソナレセンブリ  ・  タカネセンブリ      ・  チシマセンブリ  ・  ハッポウタカネセンブリ  ・  ハマセンブリ  ・  ヒメセンブリ      ・  ムラサキセンブリ。

この中から代表的なものをピックアップする。

イヌセンブリ   環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)。 絶滅(埼玉県・東京都・長野県・福井県)。 絶滅危惧Ⅰ類(秋田県山形県群馬県・千葉県・神奈川県・岐阜県・石川県・鳥取県島根県香川県徳島県愛媛県・福岡県・佐賀県長崎県熊本県宮城県)。 絶滅危惧Ⅱ類(岩手県福島県茨城県・栃木県・新潟県富山県滋賀県京都府三重県奈良県大阪府和歌山県高知県山口県大分県・鹿児島県)。 絶滅危惧種(宮城県静岡県・愛知県・兵庫県岡山県広島県)。

ヒメセンブリ 環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠB(EN)。 絶滅危惧Ⅰ類(長野県・山梨県静岡県)。 

ムラサキセンブリ 環境省カテゴリ準絶滅危惧(NT)。  絶滅(埼玉県・奈良県)。絶滅危惧Ⅰ類(青森県岩手県宮城県福島県・栃木県・群馬県・千葉県・東京都・神奈川県・山梨県福井県大阪府岡山県島根県香川県愛媛県高知県)。絶滅危惧Ⅱ類(長野県・静岡県・愛知県・和歌山県兵庫県広島県・福岡県・佐賀県大分県熊本県・宮崎県)。 絶滅危惧種(山口県・鹿児島県)。情報不足(茨城県)。

 

ソバナ(蕎麦菜)(岨菜)(杣菜)  キキョウ科 ツリガネニンジン

花8月-9月。青紫。花の形は釣鐘状・花冠5裂・有花茎に総状花序で花をまばらにつけてぶら下がる。雌蕊は花冠と同等かそれより長く突出する。葉腋から枝分かれして花茎を伸ばす。葉は卵形で葉先は窄(すぼ)まる。葉は互生・茎は直立・草丈40-100㎝。山地の草原や沢沿いの傾斜地を好む。本州以南から朝鮮・中国に分布。食用可。花言葉・清らかな愛。  絶滅危惧Ⅰ類(千葉県・山口県・福岡県・佐賀県)。 絶滅危惧Ⅱ類(愛媛県高知県)。 絶滅危惧種(東京都・愛知県・三重県奈良県京都府大分県・宮崎県)。

 

ダイヤモンドリリー(ネリネ)  ヒガンバナ科  ヒガンバナ

※参照 ブログ№204茶花総覧(9)秋(な行~は行)のネリネの条で記載予定。

 

タカノハススキ(鷹羽芒)(ヤハズススキ)  イネ科  ススキ属

花8t月-9月。 淡黄土色(穂の色)。 栽培品種。ススキの葉に淡黄緑色の横段模様の斑が入っている品種。この斑の模様が、鷹の羽に似ている事から、タカノハススキと言う名前になる。生育状態によっては、斑が消えることもある。→ヤハズススキは自生種

※参照 当ブログ№203茶花総覧(8) 秋(さ行~た行) にあるススキの条では、絶滅危惧種の色々なススキの名を挙げている。

※参照 ヤハズススキは次々回ブログ№205茶花総覧10)秋(ま行~わ行)のヤハズススキの条でこれより簡略化した文で記載予定+ヤハズ(矢筈)の説明。

 

タデ(蓼)  タデ科  イヌタデ

「タデ」はタデ科イヌタデ属の総称である。が、狭い意味では、料理などの香辛料として使われるヤナギダデを指す。

今迄イヌタデ「サクラタデ」「ヤナギタデ」 について触れている。そこでの説明を要約すると次の様に紹介している。

イヌタデはブログ№202  茶花総覧(7)秋(あ行~か行)のイヌタデ(アカマンマ)の条で、

花期4—11月。花色は紅紫・白。総状花序・葉は披針形・草丈20-40㎝。日本全国に生育。

サクラタデは当ブログ(ブログ№202)内のサクラタデで、

 花期8-10月。花色は淡紅色。総状花序・葉は披針形・草丈30-100㎝・絶滅危惧種この外に何々サクラタデと言う絶滅危惧種4種オオサクラタデ ・ シロバナサクラタデ ・ ダイトウサクラタデ ・ リュウキュウサクラタデの名を挙げている。

ヤナギタデはブログ№201茶花総覧(6)夏(ま行~わ行)内のヤナギタデの条で、

花期7月-10月。花色は淡緑色・淡紅色。穂状花序・葉は披針形・草丈40-80㎝。水辺が好き。全草に辛味有り・生薬と記載。

タデ科イヌタデ属の仲間には60種あるが、上記以外は割愛する。

 

タマアジサイ(玉紫陽花)  アジサイ科  アジサイ

花8月-9月。薄紫色。タマアジサイが普通のガクアジサイや手毬咲アジサイと違う所は、蕾の状態の時である。タマアジサイの蕾は、芍薬や牡丹の蕾に似ている。花序全体が苞に包まれてしっかりとした球形になっている。蕾の直径は1.5㎝・茎頭に丸い蕾を頂き、開花の時は全体を包んでいた苞が取れて、中から中性花と装飾花が現れて来る。セミの脱皮のようだ。開花した花序の直径は10-15㎝・開き切ると、ガクアジサイそっくりになる。花期は平地だと冒頭に表示した月より1-2ヵ月早い開花になる。葉は楕円形で葉先が尖り対生・落葉広葉樹低木。 花言葉・華やかさ・あなたは冷たい・美しい女性。  絶滅危惧Ⅱ類(新潟県)。 絶滅危惧種(宮城県・石川県)。

アジサイアジサイ属で何々タマアジサイという絶滅に瀕している種は上記の外に下記1種がある。

トカラタマアジサイ 環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠA(CR)。 絶滅危惧Ⅰ類(鹿児島県)。

 

タマガワホトトギス(玉川杜鵑)  ユリ科  ホトトギス

花7-9月。 黄。 花弁6枚の内、萼片の変化した外花被片が3枚・内花被片3枚で構成されている。外花被片の基部に袋状に曲がった部位が有る。花はラッパ形で上を向いて咲く。花弁の内側に無数の紫褐色の斑点がある。雄蕊は6個・雄蕊は互いに寄り添う様に立ち、上部で反り返る。雌蕊の花柱は先端で3つに割れる。茎の上部の葉腋から散房花序を出して咲く・葉は広楕円形・葉身8-18㎝・葉の基部は茎を抱いて心例になる。草丈30-100㎝・ 山地や渓谷の湿り気の多い土地に自生。 タマガワは京都の山吹(黄色)の名所・玉川のイメージから付けられた名前(not 多摩川)。 花言葉・心の貴さ。  絶滅(佐賀県)。 絶滅危惧Ⅰ類(茨城県徳島県・福岡県・宮崎県・鹿児島県)。 絶滅危惧Ⅱ類(東京都・愛知県・三重県兵庫県鳥取県熊本県)。 絶滅危惧種(埼玉県・滋賀県大分県)。 情報不足(岡山県)。 要注目種(京都府)。

 

タマスダレ(レインリリー)(ゼフィランサス)  ヒガンバナ科(ユリ科)  タマスダレ

※参照 ブログ№200茶花総覧(5) 夏(た行~は行)のタマスダレの条で既出。

そこでは、花期は7月-9月で花は白色の球根植物。全有毒である事を説明している。

 

タムラソウ(田村草)  キク科  タムラソウ属

※参照 ブログ№200茶花総覧(5) 夏(た行~は行)でタムラソウの条で既出。

タムラソウについては、ブログ№200のタムラソウの条と、それに関連して、同№200のナツノタムラソウの条でその仲間たちを取り上げている。ここでは敢えて同じ種を秋編でも記載。内容は既出文より簡略化。

花期は8月-10月に紅紫のアザミに似た花を咲かせる。葉は長卵状で深裂し、羽状複葉の様に見える。深裂した葉の各裂片は全縁(鋸歯無し)でトゲトゲしない。草丈30-140㎝。日本の本州から九州・朝鮮半島に分布。山地の草原などを好む。

絶滅危惧1類(東京都・徳島県高知県山口県佐賀県)。絶滅危惧Ⅱ類(和歌山県・鹿児島県)。絶滅危惧種(茨木県・石川県・宮崎県)。情報不足(愛媛県)。

 

ツリガネニンジン(釣鐘人参)(トトキ)(ツリガネソウ) 

             キキョウ科  ツリガネニンジン

花8月-10月。 淡紫色。 花冠は浅く5裂・釣鐘型・裂片は外に向かって反り返る。花は下向きに咲く・花柱は花冠より突き出す。花柱は3裂する。花は有花茎の上部に九輪塔状に段を付けて1個から数個を輪生。茎は直立。葉は輪生。葉の形は変化に富む・楕円形・卵形・披針形。葉身4—8㎝。鋸歯あり。草丈0.4‐1m。草を切ると乳液が出る。 花や若い苗や葉は食用になる。排水が良く日当たりのよい場所の林縁・草地などが生息域。日本・樺太・千島列島に分布。

ツリガネニンジンの同属でモイワシャジンという種が絶滅危惧種に挙げられている。

イワシャジン 絶滅危惧Ⅰ類(青森県岩手県)。情報不足(熊本県)。

 

ツリフネソウ(釣舩草)(吊舟草)(ムラサキツリフネ)  

              ツリフネソウ科  ツリフネソウ属

※参照 ブログ№200茶花総覧(5) 夏(た行~は行)でツリフネソウの条で既出。

前ブログ№200での内容を簡略化して再出。

花期は7月-10月で赤紫色・葉腋から花柄を数本出し、花を吊り下げている。全有毒・ペット有毒。絶滅危惧種同じ属のエンシュウツリフネソウ と ワタラセツリフネソウ絶滅危惧種である、と紹介。

 

ツルギキョウ(蔓桔梗)   キキョウ科  ツルギキョウ

花 9月-10月。白・花の内側の基部は赤紫・内側上部へも赤紫の色が広がる。 釣鐘型・花冠5裂・裂片の先は尖り、外側へ強く反る。花径2㎝。花は葉腋に単生し、下を向いて咲く。葉は卵状心形・つる性植物。山地の林縁に生育する。関東以西・四国九州に分布。  花言葉・清々しい美しさ・優美・希望・酔い語らい。

環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)。  絶滅(群馬県)。 絶滅危惧 I 類(栃木県・埼玉県・東京都・千葉県・大阪府奈良県徳島県高知県愛媛県山口県・福岡県・熊本県宮城県)。 絶滅危惧Ⅱ類(茨城県・神奈川県・静岡県和歌山県大分県・鹿児島県)。 絶滅危惧種(佐賀県長崎県)。 情報不足(富山県)。

 

ツルニンジン(蔓人参)  キキョウ科  ツルニンジン

花8月-10月。全体的に薄黄緑色で花の内側に赤紫の斑点と筋がある。筒状花・花冠5裂・裂けた先端はくるっと強く反り返る。花径4㎝。花身3.5㎝。葉腋から花柄を出して1-2個の花を着ける。萼5枚。葉は楕円形・卵形・披針形・鋸歯無し。薬(生薬名(羊乳(ようにゅう))・サポニン・去痰・咳止め)。有毒(サポニン・溶血性による障害)。 花言葉・感謝・誠実。 絶滅危惧種(鹿児島県)。

 

ツルリンドウ(蔓竜胆)  リンドウ科  ツルリンドウ属

花8月-10月。 淡紫色。葉腋に鐘状の花をつける。花の長さ2.5‐3cm。 葉は長卵形で基部は心形・葉柄有り・対生・葉身8㎝。茎は紫色・花冠5裂。明るい林床に生育。北海道・本州・四国・九州。日本固有種。

絶滅危惧Ⅱ類(千葉県)。絶滅危惧種(東京都)。分布特性上重要な種(鹿児島県)。

リンドウ科の何々ツルリンドウ と言う名で、絶滅に瀕している種は上記の外に下記の 3種がある。

ハナヤマツルリンドウ 絶滅危惧Ⅰ類(鹿児島県)。

ホソバツルリンドウ 環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU) 絶滅危惧Ⅰ類(秋田県山形県宮城県新潟県群馬県・埼玉県・東京都・神奈川県・山梨県・石川県・岐阜県・愛知県・徳島県愛媛県高知県)。 絶滅危惧Ⅱ類(青森県岩手県福島県静岡県)。 絶滅危惧種(栃木県・長野県・富山県滋賀県)。

ヤクシマツルリンドウ 絶滅危惧Ⅰ類(鹿児島県)

 

ツワブキ(石蕗)(艶蕗) キク科 ツワブキ属 

花10月-1月。黄・白・オレンジ。花は中心が筒状花・その周りを舌状花が一重一周取り囲む。花茎の先端で散房花序を出す。草丈20-50㎝。常緑多年草。水はけがよく緑陰など日陰を好む。海岸沿いの岩の上や崖の上などに自生。食用可・生薬(生薬名・蓮蓬草(れんほうそう))(センキルキン・ヘキセナール・タンニン・打撲・腫物・切り傷・健胃・食あたり・下痢に効能)。本州福島以南から九州島嶼部・中国東南部及び台湾。ぺっト有毒(ピロリジジンアルカロイド)。 絶滅危惧種(鹿児島県)。

キク科の何々ツワブキ と言う名で、絶滅に瀕している種は上記の外に下記の 2種がある。

カンツワブキ 準絶滅危惧種(鹿児島県)。

リュウキュウツワブキ 環境省カテゴリ絶滅危惧(NT)。絶滅危惧Ⅰ類(鹿児島県)。

 

テンナンショウ属  サトイモ科  テンナンショウ属

テンナンショウはテンナンショウ属の総称で、植物1種の固有名詞では無い。テンナンショウの英語名はコブラリリー、その名の通り、蛇のコブラに似た姿をしている。

厚生労働省の「自然毒のリスクプロファイル:高等植物:テンナンショウ類」としてリストアップされている。見た目が如何にも毒草だが、花後の果実を食べて食中毒を起こす人がいる。

特徴  まず紫褐色と白、緑色と白などの縦縞模様の仏炎苞が目に付く。仏炎苞の先端は長く尖り前屈、種によっては蛇の舌のように長く伸びている。その仏炎苞に囲まれて、中に肉穂花序(にくすいかじょ)がある。肉穂花序とは、花が円柱状の花床に花柄を経ず直接びっしり着いているもので、水芭蕉アンスリウムの苞の中に伸びているソーセージの様な姿をしているものである。  葉は鳥足状複葉・鳥足状複葉とは一つ処から小葉が放射状に延びている状態を言う。カエデの5裂or7裂の葉は葉身が繋がっており掌状になるが、鳥足状はそれぞれが独立した小葉になって、輪生する。小葉は長楕円形・長卵形・長披針形など種によって様々。

 

テンナンショウの代表的な種

ウラシマソウ 

※参照 ブログ№199 茶花総覧(4) 夏(あ行~さ行)のウラシマソウの条に既出。そこでは、絶滅危惧I類(愛媛県高知県山口県)。絶滅危惧Ⅱ類(長野県)。絶滅危惧種(埼玉県・山梨県京都府)と紹介。この外にナンゴクウラシマソウ ・ ヒメウラシマソウを挙げている。 

 

ムサシアブミ 

※参照  ブログ№198茶花総覧(3) 春(た行~わ行)のムサシアブミの条で既出。 

絶滅危惧種(岡山県)。危急種(茨城県)。

 

ユキモチソウ  

地面から直に葉柄を一対伸ばし、鳥足状複葉を対生させる。葉柄は茎を巻く。二つに分かれた葉腋の中央から花柄を伸ばし、その先に外側が紫褐色をした仏炎苞を作る。仏炎苞の内側は白・中に在る肉穂花序も白。肉穂花序は乳棒(ものを擦り潰す時に使う道具)の形をしていて真っ白である。これを白いお餅に見立ててユキモチソウと名付けられる。花は葉よりも上に出る。仏炎苞はやや前屈するが、仏炎苞の先端は上へ伸びる。全有毒(シュウ酸カルシュウム 口唇・口内の痺れ・腫れ・腎臓にシュウ酸カルシウム沈着・腎機能障害)。 環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)。 絶滅(京都府)。絶滅危惧Ⅰ類(三重県奈良県和歌山県兵庫県)。絶滅危惧Ⅱ類(香川県愛媛県)。絶滅危惧種(徳島県)。 注目種(高知県)。

サトイモ科の何々テンナンショウ と言う名で、絶滅に瀕している種は上記の外に下記の38種がある。いずれも環境省の絶滅レッドデータや都道府県別レッドデータに登録されている。なお、カッコ書き内の地名は発見場所の地名に依る。

アオテンナンショウ ・ アシウテンナンショウ(京都市芦生)) ・ アマギテンナンショウ(天城) ・ アマミテンナンショウ(奄美) ・ イシズチテンナンショウ(石鎚) ・ イナヒロハテンナンショウ(伊那) ・ オオアマミテンナンショウ(大奄美) ・ オオミネテンナンショウ(大峰・紀伊半島山岳地帯) ・ オキナワテンナンショウ(沖縄) ・ オドリコテンナンショウ ・ オモゴウテンナンショウ(愛媛県面河渓(おもごけい)) ・ カミコウチテンナンショウ(上高地) ・ カラフトテンナンショウ(樺太) ・ キリシマテンナンショウ(霧島) ・ シコクテンナンショウ(四国) ・ シコクヒロハテンナンショウ(四国) ・ セッピコテンナンショウ(兵庫県雪彦(せっぴこ)山) ・ タカハシテンナンショウ(岡山県高梁市)) ・ ツクシテンナンショウ(筑紫) ・  ツクシヒトツバテンナンショウ ・ ツルギテンナンショウ(徳島県剣山)) ・ トクノシマテンナンショウ(徳之島) ・ ナギヒロハテンナンショウ(岡山県勝田郡那岐(なぎ)山) ・ ハリノキテンナンショウ ・ ヒガンマムシグサ ・ ヒトツバテンナンショウ ・ ヒトヨシテンナンショウ(人吉) ・ヒュウガヒロハテンナンショウ(日向) ・ ヒロハテンナンショウ ・ ホソバテンナンショウ ・ ホロテンナンショウ ・ マイヅルテンナンショウ(舞鶴) ・ ミクニテンナンショウ(三国上野・武蔵・信濃に分布) ・ ミツバテンナンショウ ・ ミミガタテンナンショウ ・ ムロウテテンナンショウ(奈良県室生山) ・ ヤクシマヒロハテンナンショウ(屋久島) ・ ヤクテンナンショウ ・ヤマグチテンナンショウ(山口県) ・ ヤマトテンナンショウ(奈良県)。

上記の多くのテンナンショウは、採取や栽培目的の採取または売買が禁止されている。

 

テンニンソウ(天人草)  シソ科  テンニンソウ属

花9月-10月。 淡黄色。 唇形花。上唇は2裂・下唇は3裂。雄蕊4本・雌蕊1 ・雄蕊雌蕊共に花冠より長く、花冠の外に伸びて目立つ・茎頂に穂状花序を作る。葉は長楕円形・広披針形・葉身10-15cm・葉幅3-9cm ・ 葉先は長く伸び鋭く尖る(尾状)。鋸歯有り。茎は直立・草丈50-落葉100㎝。樹林の林床や山地の木陰が好き。本州・四国・九州に分布。日本固有種。 絶滅危惧Ⅱ類(千葉県)。絶滅危惧種(北海道)。要注目種(京都府)。

シソ科の何々テンニンソウ と言う名で、絶滅に瀕している種は上記の外に下記の 1種がある。

オオマルバノテンニンソウ  絶滅危惧Ⅱ類(山口県)。分布特性上重要な種(鹿児島県)

 

 ドクゼリ   セリ科  ドクゼリ属

花6月-9月。複散形花序。葉は2回羽状複葉・小葉の長さは3-8㎝・長楕円形。茎は分枝する。茎の中身は空。草丈60‐100㎝。日本三大毒草の一つ(ドクウツギ・ドクゼリ・トリカブト)。 全猛毒(ポリイン化合物(シクトキシン・ピロールAとB)・嘔吐・下痢・腹痛・目眩・動悸・耳鳴・意識障害・痙攣・呼吸困難)。  

絶滅(東京都・神奈川県・兵庫県・鹿児島県)。 絶滅危惧Ⅰ類(千葉県・山梨県三重県奈良県鳥取県熊本県)。 絶滅危惧Ⅱ類(岐阜県富山県・石川県・福井県大阪府)。 絶滅危惧種(京都府佐賀県)。 情報不足(大分県)。 要注目種(静岡県)。

  

トリカブト(鳥兜)(=アコニタム)  キンポウゲ科  トリカブト

トリカブトを学名のアコニタム(Aconitum)と呼ぶ場合が有る。毒草のイメージを少しでも軽減する為にアコニタムと呼んで販売するが、名前を変えても毒性は変わらないから注意が必要である。

花8月-9月。 青紫・稀に白や淡黄色・ピンク。 山野草。湿り気の多い沢筋などに生育。多年草。草丈80‐120㎝。全猛毒(日本三大毒草(ドクウツギ・ドクゼリ・トリカブトの一つ) (アコニチン・メサコニチン・アコニン・ヒパコニチン・口唇や舌の痺れ・手足の痺れ・嘔吐・腹痛・下痢・不整脈・血圧低下・痙攣・呼吸不全・心室細動・致死)。 経口摂取だけでなく、経皮吸収(皮膚から直接体内に浸透)もある。蜜や花粉にも毒性がある。ニリンソウと間違えてお浸しにして摂取して中毒を起こす事例が毎年のようにある。死亡事故も有り。矢毒に使われていた。 ペット有毒(人に有毒なので、体重の小さいペットではそれ以上にダメージが大きい)。 漢方薬(烏頭(うず)・附子(ぶす)(狂言の演目「附子」はこれから来ている」))。花言葉・復讐・厭世的・騎士道・栄光。

キンポウゲ科トリガブト属で絶滅に瀕している何々トリカブと言う種は下記の通り24種類ある。

アズミトリカブト  ・  イイデトリカブト  ・  イヌハコネトリカブト  ・  イブキトリカブト  ・  イヤリトリカブト  ・  ウゼントリカブト  ・  オオサワトリカブト  ・  ガッサントリカブト  ・  キタダケトリカブト  ・  キヨミトリカブト  ・  コウライブシ  ・  サンチュウトリカブト  ・  シレトコトリカブト  ・  ジョウシュウトリカブト  ・  タカネトリカブト  ・  タンナトリカブト  ・  ダイセツトリカブト  ・  ツクバトリカブト  ・  ヒダカトリカブト ・  ホソバトリカブト  ・  ミヤマトリカブト  ・  ミョウコウトリカブト  ・  ヤマトリカブト  ・  ワガトリカブト

上記24種の内、12種をピックアップする。

イイデトリカブト 環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠA類(CR)。絶滅危惧1類(山形県)。

イブキトリカブト 絶滅危惧1類(岐阜県奈良県)。絶滅危惧Ⅱ類(兵庫県)。要注目種(京都府)。

イヤリトリカブト 環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠA類(CR)。絶滅危惧1類(長野県)。

オオサワトリカブト 環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠA類(CR)。絶滅危惧Ⅰ類(山梨県静岡県)

ガッサントリカブト 環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)。絶滅危惧Ⅰ類(福島県)絶滅危惧Ⅱ類(山形県)。

キタダケトリカブト 環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠA類(CR)。絶滅危惧Ⅰ類(山梨県)。

コウライブシ 環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠA類(CR)。絶滅(大阪府)。絶滅危惧Ⅰ類(和歌山県・福岡県・佐賀県・宮崎県)。情報不足(大分県)。

シレトコトリカブト 環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠB(EN)。

タカネトリカブト 環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)。絶滅危惧1類(長野県)。絶滅危惧Ⅱ類(岐阜県)。

ダイセツトリカブト 環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠB類(EN)。 準絶滅危惧種(北海道)

ミョウコウトリカブト 環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)。絶滅危惧Ⅱ類(新潟県群馬県・長野県)。情報不足(福島県)、

ワガトリカブト 環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(EV)。絶滅危惧Ⅰ類(山形県)。絶滅危惧Ⅱ類(宮城県)情報不足(秋田県)。

 

トロロアオイ(黄蜀葵)(花オクラ)  アオイ科   トロロアオイ

花8月-9月。 淡黄色。 花弁5枚・花弁の内側の基部が濃紫色になっている。横向きに咲く。花径10-20㎝・朝咲いて夜落花する一日花。葉は5-9裂の深裂で掌状・葉身15-30㎝・葉柄は長い。茎に細い棘有。果実はオクラ似。草丈1.5m以上。根を砕き水に漬けて一昼夜置くと粘液(→ネリ)が採れる。このネリが和紙作りの原料になる。又、蕎麦のつなぎ、かまぼこなど添加剤など、広く利用される。食用可。生薬(生薬名(黄蜀葵根(おうしょくきこん)・黄蜀葵花・黄蜀葵子)・鎮咳・緩下・利尿・膀胱炎・水腫・打撲症等々)

センカクトロロアオイ 環境省カテゴリ絶滅危惧ⅠA類(CR)

 

 

 

この記事を書くに当たり、下記の様なネット情報や本を参考に致しました。(順不同)

Wikipedia

日本のレッドデータ検索システム

環境省 2022年12月20日絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律施行令の一部を改正する政令」の閣議決定について(国内希少野生動植物種の指定等)

一般社団法人 日本種苗協会 種の保存法に基づく規制対象種の指定について

松江の花図鑑

三河の植物観察

かぎけん花図鑑

庭木図鑑 植木ベディア

木のぬくもり・森のぬくもり 樹木図鑑コウヤボウキ

みんなの趣味の園芸

花と緑の図鑑

趣味の花図鑑

四季の山野草図鑑 

四季の山野草

原色植物百科図鑑 集英社

厚生労働省 自然毒のリスクプロファイル: 高等植物

公益法人東京生薬協会 

鹿児島県薬剤師会

和漢薬情報-富山市

日本薬学会 オウレン-生薬の花

神戸薬科大学 | 植物図鑑 | 薬用植物園

東邦大学 薬学部付属薬用用植物園

神戸学院大学薬学部

岡山理科大学 植物雑学事典

大阪医科薬科大学

熊本大学薬学部薬用植物園薬草データベース

日本漢方生薬製剤協会 原料生薬使用量調査報告書(4) 平成5年度および26年度の使用量

厚生労働科学研究成果データベース 名称シコン-他名等ムラサキ-部位等根

和漢医薬学会 生薬の毒性に関する文献的検討

日本植物生理学会 腺の種類と役割について|みんなのひろば

HiroKen花さんぽ 野山に自然に咲く花のアルバム 

人間は考える葦である”で有名な「アシ」|生薬ものしり事典 養命酒

兵庫県人と自然の博物館 植物の多様な性アキギリ属の事例から

公益財団法人 東京都農林水産振興財団

かながわ森林インストラクターの会 フォッサマグナ要素の植物

北方山草会 北海道産植物ノート(1)モミジバショウマ(ユキノシタ科)

(株)宮城県環境保全研究所 №13 ウメモドキ(梅擬)

自然と人間の共生 山形市野草園

林野庁ホームページ 屋久島の植物:九州森林管理局=林野庁

屋久島パーソナルエコツアー 屋久島の花

鹿が食べない植物・食べる植物、山野草(10)&蝶(1)、自然郷  八ヶ岳高原海の口自然郷・・

jplznts.jp エゾマツムシソウ|素人植物図鑑

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tenki.jp 秋風にたなびく「荻(おぎ)」ススキとの違いをご存知ですか?

山形県衛生研究所 165

野生生物研究所 南三陸金華山国定公園 金華山の四季・花マップ

邦産植物ステリン成分の研究(第8報)キチジ・・・

ジュズダマの花の観察-自然観察大学ブログ

あきた森づくり活動サポートセンター 山野の花シリーズ② トガクシショウマ

山と渓谷オンライン トガクシソョマを見て考えたこと-めずらしい植物を守るため自生地に・・

このほかにも書き切れないほどの沢山の情報を利用させて頂きました。お蔭様で茶花総覧の秋の部前半まで書き進める事が出来ました。誠に有難うございました。