式正織部流「茶の湯」の世界

式正織部流は古田織部が創始した武家茶を伝えている流派で、千葉県の無形文化財に指定されています。「侘茶」とは一味違う当流の「茶の湯」を、武家茶が生まれた歴史的背景を中心軸に据えて取り上げます。式正織部流では「清潔第一」を旨とし、茶碗は必ず茶碗台に載せ、一人一碗をもってお客様を遇し、礼を尽くします。回し飲みは絶対にしません。

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

134 武家茶人 略列伝(4) は行

梅是百花魁 (梅これ百花のさきがけ)と申します。住宅街のあちこちの庭にちらほらと梅のつぼみを見る様になりました。日陰の霜柱も心なしか低い様な・・・ 「古田織部はウニのよう」と書き始めたこのブログは、4月で丸2年を迎えます。ようやく織部が生きてい…

133 武家茶人 略列伝(3) た行 な行

戦国時代から江戸時代初期までで、武人の茶の湯に限って取り上げますと、その母集団に偏(かたよ)りがある為、古田織部の弟子達の名前が頻繁に挙がる様になります。 今でも社長がゴルフ好きなら、部下達もゴルフをやる様になります。取引先がそうならば、営業…

132 武家茶人 略列伝(2) か行 さ行

大学入学共通テストの初日、東大前の路上で刺傷事件が起きました。東京大学の医学部に入りたいと言う高校2年生が、成績不振を苦に、テスト受験生を無差別に刺したそうです。成績不振から、どのように考えたら他人を傷つける行動へと結びつくのか、何とも理解…

131 武家茶人 略列伝(1) あ行

武士がお茶を嗜(たしな)んでいたからと言って、その人が茶人と言えるかどうか判断が難しいのですが、茶の湯を趣味としていた武士達がこんなにも居た、と言う証として、その名前をピックアップして列挙してみました。 但し、取り上げるのは戦国時代後半から江…

130 茶色のお茶から緑のお茶へ

昔々のその昔・・・ 昔々のその昔、お茶の色は茶色でした。それが今では緑色に代わっています。そこには茶葉の製造方法に大きな変化がありました。 唐の時代、8世紀の頃、茶祖・陸羽(りくう)がその著書『茶経(ちゃきょう)』の中で、お茶は滋養や体調回復に良…