式正織部流「茶の湯」の世界

式正織部流は古田織部が創始した武家茶を伝えている流派で、千葉県の無形文化財に指定されています。「侘茶」とは一味違う当流の「茶の湯」を、武家茶が生まれた歴史的背景を中心軸に据えて取り上げます。式正織部流では「清潔第一」を旨とし、茶碗は必ず茶碗台に載せ、一人一碗をもってお客様を遇し、礼を尽くします。回し飲みは絶対にしません。

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

114 桃山文化8 服飾・染織

服飾 小袖 服装は、その時代の空気を良く表しています。 安土桃山時代に流行ったのは、気楽な下着姿でした。小袖と言う名の下着です。 小袖は、狩衣(かりぎぬ)や十二単(じゅうにひとえ)等の下に着るものでした。初め、下着は筒袖でした。やがて筒袖に袂(たも…

113 桃山文化 7 文学

長い戦国時代のトンネルの向こうに一筋の光を見た時、押さえつけられていた民衆の感情が、お祭りの様に爆発し、はちゃけたのがこの時代の文化の特徴です。 連歌・俳諧(れんが・はいかい) 明るく華やかな美術や芸能が新しく興る一方で、何々物語や勅撰和歌集…

112 桃山文化6 南蛮貿易(3)影響

日本の文化史を見てみると二つの変革点が有ります。そのいずれも外国に由来しています。 一つは仏教伝来です。仏教が日本に定着する様になって、阿弥陀信仰が起こり、仏教美術が隆盛し、今でもお盆行事等習俗・習慣に深く影響が及んでいます。 もう一つが明…

111 桃山文化5 南蛮貿易(2)鉄砲

1543年(天文12年)、中国の船(後期倭寇)が嵐に流されて種子島に漂着しました。船長は明国の五峰と名乗り、船には100人ばかりの客が乗っており、その中に異人が3人いる、と言いました。その異人がポルトガル人でした。その船長とのやり取りは全て筆談で行われ…