式正織部流「茶の湯」の世界

式正織部流は古田織部が創始した武家茶を伝えている流派で、千葉県の無形文化財に指定されています。「侘茶」とは一味違う当流の「茶の湯」を、武家茶が生まれた歴史的背景を中心軸に据えて取り上げます。式正織部流では「清潔第一」を旨とし、茶碗は必ず茶碗台に載せ、一人一碗をもってお客様を遇し、礼を尽くします。回し飲みは絶対にしません。

2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

191 武士の覚悟 辞世・死のテーマ

武士の死に対する覚悟が、最も分かり易いのが辞世の句ではないでしょうか。そこで、辞世を取り上げてそれを考えると共に、現実に看取った義母の病床から天寿を全うするまでの様子を、重ね合わせて行きたいと思います。 かかる時さこそ命の惜しからめ かねて…

190 家父長制度(2) 家系を継ぐ

義父の頑固一徹の根底にあるのは「朝令暮改を戒(いさ)むる」の信念です。将棋の棋譜を読むような塾考熟慮の末に打った一手は、頑として動かさない、それが彼の矜持(きょうじ)でした。 また、こうも申しておりました。「好き嫌いを言ってはならない」とも。そ…