式正織部流「茶の湯」の世界

式正織部流は古田織部が創始した武家茶を伝えている流派で、千葉県の無形文化財に指定されています。「侘茶」とは一味違う当流の「茶の湯」を、武家茶が生まれた歴史的背景を中心軸に据えて取り上げます。式正織部流では「清潔第一」を旨とし、茶碗は必ず茶碗台に載せ、一人一碗をもってお客様を遇し、礼を尽くします。回し飲みは絶対にしません。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

126 武将の人生(7) 書状(手紙)

近頃では、ペンを取って便箋に手紙を書く、と言う行為はすっかり廃(すた)れてしまっています。スマホに顔文字や記号を駆使して伝えるのが今の流行ですが、婆の若い頃は、遠くにいる相手に伝えるのは固定電話や手紙が主流。少しでも良い印象を与えようと、言…

125 武将の人生(6) 出る杭は打たれる

七重八重花は咲けども山吹の 実の一つだになきぞ悲しき 鷹狩の時に俄雨にあい、近くにあった貧しい家に立ち寄り、雨具を貸して欲しいと頼んだ太田道灌。その家の女は黙って八重咲の山吹の一枝を差し出しました。その意味が分からず腹を立てた道灌は、館に帰…

124 武将の人生(5) 足利将軍家2

お茶会が始まる時「お床拝見」をします。その時、他の流派では床の間の正面に座り、膝前に扇子を置いて拝礼し、拝見しますが、式正織部流では、拝礼はしますが膝前に扇子を置きません。 利休は床の間を「神聖な場所」或いは「冥界」と見立てています。ですか…