式正織部流「茶の湯」の世界

式正織部流は古田織部が創始した武家茶を伝えている流派で、千葉県の無形文化財に指定されています。「侘茶」とは一味違う当流の「茶の湯」を、武家茶が生まれた歴史的背景を中心軸に据えて取り上げます。式正織部流では「清潔第一」を旨とし、茶碗は必ず茶碗台に載せ、一人一碗をもってお客様を遇し、礼を尽くします。回し飲みは絶対にしません。

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

183 大坂戦役後の世相 

「織田がつき 羽柴がこねし天下餅 座りしままに 食ふは徳川」」 魔王と呼ばれ、合理的で新しもの好きで、芸術や茶を政治に利用した信長が退場しました。 派手好きの秀吉は、桃山文化を花咲かせました。 その跡を受けた家康、彼は芸術や茶に興味が無く、黙々…

182 二人織部(4) 戦国残照

織部内通の件に関して、もう一つ気になることが有ります。それは、織部の古田家と重勝流古田家の間に何かしらの交流があったのではないか、と言う疑念です。何度も申し上げました様に、重勝流古田は東西に分かれて戦っていますので、どうしてもその点が気に…